「臨場」2010/10/08 21:11

「臨場要請です」
 しばらく前にケータイの着ボイスにしていたくらい好きだったんですよねえ、TVシリーズの「臨場」。合掌し、キビキビとした検視官のプロフェッショナルな動き、鮮やかな分析にホレボレします。人情モノとしてもイイです。先日「十三人の刺客」を観に行ったのも実は内野聖陽さんが出演しているからだったという(冒頭で切腹するだけの出番でしたが)。
 原作の同名小説は、TV版とはけっこう趣が違います。イケメンの渡辺大くんが演じていたイチが小説では四十代妻子持ちで、不倫相手の検視にビクビクして始まるのにビックリ。
 主役は検視一筋、な倉石検視官。のはずなんですが、倉石自身ではなく周囲からの視点で語られているので直接的な描写が少ない。園芸が趣味だったり野菜をバリバリ齧ったりするのはTVオリジナルの設定だったんですね。
 TVで印象的だった「俺のとは、違うなあ」などのキメ台詞の数々も、小説ではけっこう普通。
 始めのころはTVシリーズ見ていなかったので、小説読んでいて「これはTVで観たトリック」と思い出すこともありましたが、知らないネタもあり。
 「赤い名刺」と「眼前の密室」が特に良かった。横山秀夫の小説は初めて読んだのですが、他のも読んでみようかなあ。