大阪府秋大会、野球は九回裏二死から2010/10/18 00:10

 久しぶりにお弁当を持って、原付で舞洲大橋を渡ると、空へと駆けていくようです。
 朝のうちは曇っていて、肌寒いくらいで始まった第一試合。
 準決勝と決勝・三位決定戦のどちらを観に行こうか迷っていたのですが、昨日の試合は二試合ともコールドになったようで、今日にしてよかったです。
 近畿大会に行けるのは三位まで。ということで第一試合は瀬戸際の決定戦なんですが、まず驚いたのがPLの打順、何故か投手が一番バッターになっている。よく見れば背番号は⑧で、昨日の準決勝で投げた投手ではありません。
 あきらかに本職の投手ではない選手を先発のマウンドに送って、しかもその投手が上宮太子打線を完封してしまうという、なんか、層が厚いなあ。
 上宮太子の唯一のチャンスが、初ヒットの出た5回。二死二塁でさらにもう一本安打が出たというのに、走者は三塁を蹴ってしまい、本塁死。その裏に、逆にPLに先制を許して試合の主導権を渡してしまった。
 打たれながらも踏ん張っていた上宮太子守備陣でしたが、PLも追加点が欲しい。八回、四番打者に送りバントをさせる慎重さで走者を二塁に送り、タイムリー三塁打で一点追加。さらにダメ押し、一死三塁でスクイズは、意表をつかれました。先制点は無死三塁でも打ってでましたから。試合巧者っていうか、さすがPLだなあ。

 正午が近付くにつれて、空を覆っていた雲が白く輝き出し、薄い青が開かれていく。日差しが暑くて上着を脱いで、日傘を持って来るべきだったと悔やむ。
 すでに両チームは近畿大会出場が決まっているので、決勝戦は抜いてくるかと思ったら、履正社は夏の甲子園でも投げた飯塚がちゃんと先発しましたし、大阪桐蔭も準決勝と同じ藤浪―中野のリレー。
 しかし主役は投手より、この大会を打ち勝ってきた打撃力。先制は履正社、すぐに追いつく大阪桐蔭、突き放す、また追いすがる。
 五回までで4―3、点差でも勢いでも履正社がやや優勢のままで、しかし六回以降は0が続く。履正社打線が安打を放ちながらも点を取りあぐねていたのですが、八回の飯塚の投球が素晴らしく気合が入って、3、4、5番を三者凡退に抑えたときにはもうこのまま行くかと、思えました。
 そして迎えた九回裏。あっさりと二死まで取った後に出た、八番・山足の二塁打。そして打席に立つのは、5回途中からリリーフし無失点のまま抑えてきたエース・中野。
 出た、同点のタイムリー(もっといい送球していたら一塁アウトやったかもしれない)。
 打順は一番に返り、西田の放った打球は、右方向の青い空に吸い込まれるように伸びていって。
 サヨナラツーラン。
 マウンドで膝をつく飯塚。
 履正社の詰めの甘さが敗因、といえばそれまでですが。
 土壇場での大阪桐蔭の粘りづよさを称えたい。いい野球を見せてもらいました。