「アラトリステ」2010/11/13 10:18

 来週スペインに旅立つ予定なので、色々スペイン関連に引っかかるのですが。
 昨年観たこの映画もスペインの物語。もう少し、スペイン事情を知ってから鑑賞したら、もっと別の見方ができたかも知れませんが。



 従者の男の子がステキな美少年だったのですが、10年後、がっかりな成長をとげてしまいました。あんな可愛い子ならもっと男前になるでしょうに。
 しかし、変に美しく温い演出が無いのが、この映画の良さでもあります。冒頭の寒中水泳を始めとする過酷な戦場描写、衣食住のみすぼらしい様、いかにも痛そうなチャンバラシーン。衣装やセットも凝っているのですが、華やかさよりも、汗臭く埃っぽいくたびれた感じに力をいれています。
 17世紀。フェリペ二世統治下のスペインを舞台に、幾多の戦場を潜り抜けた傭兵・アラトリステの生き様を描く。
 この映画の何が残念かというと、ストーリーがあるようなないような感じであること。やたら戦闘シーンが多いのですが、誰が何のために戦っているのか、よく分からないのです。
 自分がスペイン史にうといから、ではありませんでした。スペインで人気の冒険小説が原作なのですが、それは五巻か六巻か、そのくらいボリュームがあるそうで、そいつを二時間半ほどに納めようとしたわけですから。
 分からないなりに、主人公のアラトリステがなんか格好良いというのは伝わるのですがねえ、名場面集。
 原作を読んでいる人には、とっても楽しめたと思います。戦闘シーンも良かったし、映像的にカッコいいのですよ。原作既読なら、登場人物がみな帽子に髭にマントでも、誰がどういう地位のなんて人なのかちゃんと区別つくでしょう。
 ううん、消化不良。

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