「JIN-仁-」2010/12/30 00:03

 モノローグの多い漫画やドラマは正直苦手なんですが(なんか酔ってる感じが逆に醒める)、このくらい素直で真っ直ぐな独白ならちゃんと感情移入できるなあ。
 大沢たかおの演技力の賜物かも知れません。
 以前非常に評判の高かった連続ドラマ、この年末に一挙放送やっていたので見ていたのですが、タイムスリップとか消えた写真とか脳から出てきた胎児(最初不気味だったけど、何度も見てると可愛く思えてきてしまった不思議)とか、様々な謎を全部ほうりっぱなしで終ってしまいました。
 これだけ中途半端に終っていながらそれでも「面白い」と評判なのですから、つまりはそれだけ、お話やキャラクターが良くできているってことです。
 脳外科医が幕末のお江戸でろくに設備も無いまま手術を行う試行錯誤っぷりとか、医療ヒューマニズムとしても面白いのですが。
 未来を変えてしまう可能性とか、医療の力を明治維新への武器にしようとする坂本龍馬とか、タイムスリップものの面白さもあり。
 何よりも、患者を助けようとする医師の誠意と、それを支えようとする周囲の人々との人間模様が美しいドラマでした。
 武田鉄矢の緒方洪庵とか、内野聖陽の竜馬とか、さすがの存在感。
 活気ある江戸の町に、これからドンドン幕末の嵐が吹き荒れてくるはずなんですが。
 歴史はどうなるのか、主人公は未来の東京に帰れるのか。
 ドラマの第二期が楽しみです。