「屍鬼」2011/01/14 23:42

 うちに閉じこもりっぱなしじゃアレですね。本屋うろつくの楽しいです。
「ゴーストハント」の新装版は、表紙がゴチャゴチャしてんのが気に入らなくて買う気にならない。読みたいんだけど、久しぶりに。

 TVアニメ放送が終ってしまいましたよ、「屍鬼」。
 原作小説読んでて先の展開は分かっていても、十分楽しめました。深夜アニメはこうでなければ。吸血鬼モノ、血を吸った相手を操れるって設定で、ちょっと某死神ノート思い出したりして。
 小説の方は、最初の方が村の日常を描くばっかりでなかなか話が進まないのですが(そこを乗り越えればもう、怒涛の勢いなんですが)、日常描写の退屈なあたりかなりばっさり抑えて構成し直してくれていました。
 実際これ、構成が難しいと思うのですよ。昔、実写映画になるって噂がありましたけど結局立ち消えになりましたし。主な主人公だけでも少年、医者、坊さんの三人で、他にも登場人物たくさんいてそれぞれにドラマがあって。
 その辺を丁寧に、でも退屈にはならないように再構築したフジリューに拍手です。独特の髪型やらファッションやらに賛否両論はあるでしょうが、漫画にデフォルメはつきものなので私は気にならないや。むしろ、あの絵でフジリューワールドを創りつつ、原作の持つ怖さ悲しさを損なわず表現できるところがすごい。幼稚園児の持つ文楽人形の不気味さはフジリューならでは。
 じわじわと人間を狩る屍鬼の恐怖と
 いっきに屍鬼を狩る人間の狂気と
 ビジュアルや構成だけでなくストーリーにも変更は加えられていましたが、登場人物の心情、性格設定は原作に忠実なので、すんなり受け入れられるのです。
 アニメも、限られた尺の中で削られたエピソードも多々ありましたが、頑張ってくれたと思います。終盤はちょっと心配してたんですよね、アニメ版ゴーストハントはもう、駆け足すぎだったから。