「ダ・ヴィンチ・コード 」2011/01/28 19:59

 映画にもなり、作品の舞台となったルーブルの入館者数アップに貢献したという、数年前の世界的ベストセラーを今更になって読みました。
 殺人事件から始まりますが、犯人探しではなく、「宝物」探しと暗号解きのミステリー。暗号を解けば、また次の暗号があり、それを解けばまた次の暗号・・・・というように、幾重にも幾重にも封をされていて、なかなか最後の答えにまでたどり着けない。
 どんだけ厳重なのか、と、途中で思いましたが、それはキリスト教社会をひっくり返すような秘密だったのです!・・・・私はクリスチャンじゃないんでぴんときませんが、これを読んで不愉快に感じた人々が、実際に大勢いたそうです。普通のことなのに。
 その秘密を巡る争いと、暗号解きに関連して、ダ・ヴィンチの作品やキリスト教などついての薀蓄がたくさん語られているのもこの作品の特徴ですが。長い薀蓄といっても、たとえば京極堂シリーズなんかに比べれば実に簡潔に述べられているので、すいすいと読めます。
 ひとつ残念なことは、この作品があまりにも有名になりすぎたことでしょうか。なんとなく、覚えているんですねえ。キリストの子孫のこととか、最後の晩餐の謎とか。書評だったか映画評だったか、特集番組かなにかで断片的にネタバレ聞いていて。たいへん分かりやすいダ・ヴィンチ・ブームで。だから年数をおいてから読んだのですが。
 もう少し予備知識が乏しい方が、ヒロインの驚きに共感できたかもしれません。それでも、おもしろかったですけどね。

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