「暗殺教室」2013/10/05 09:48

 今、大変大ハマりな学園漫画。
 この作者にしか作りえない、非常に不可思議な状況設定なので、ストーリーを説明するのは難しいのですが。簡単に言ってしまえば、超生物を退治する物語と、超生物と学園生活を送る物語の、二つの要素があって、その両者を混沌と混ぜ合わせている漫画です。
 ジャンプ漫画と言えば、「友情、特殊能力、勝利」ですが、この漫画の主人公である「せんせー」は正に特殊能力の塊で、もうなんでもアリの超生物なんですが。
 でも基本、その能力はギャグとして描かれます。
 この漫画の真髄は、「特殊能力のない普通の中学三年生」である3-Eの面々が、この特殊な環境でどういう学園生活を送っていくかってところだと思います。
 生徒たち二十数名をきちんと書き分けてキャラクター設定を設けて、賑やかな学園生活と個々の成長を描く手腕が凄い。そして女の子たちが皆カワイイ。
 でももっと凄いのが、特殊能力はないハズなのに、ラスボスの風格たっぷりの学園理事長。実力とカリスマと揺るぎない信念によって、学園を強力に支配する。息子が父親そっくりの胡散臭い笑顔なのに笑った!
 特殊能力満載のモンスターは、漫画的ギャグです(今のところは)。
 特殊能力のない人間の、内側にあるモンスターを描くのが、この作者の真骨頂。