「ウォールフラワー」2013/12/20 10:56

1999年出版のベストセラー小説が原作で、原作者自らが脚本と監督もやっちゃった。しかも若手のイイ役者さんがいい演技魅せてくれて、スティーブン・チョボスキーさん映画作ってて楽しかっただろうなあ。

 パーティー会場の輪に入れない、壁の花。
 友達0人の作家志望チャーリー少年のスクールライフ、ということなので、どんなに暗い話かと思ったら、とっても爽やかでした。
 チャーリー君は両親からも兄さん姉さんからも愛されていて、自分の才能を認めてくれる先生に目をかけてもらって。同級生には友達出来なかったけどハミダシ者上級生のグループに入れてもらってからは、パーティーで踊り、音楽と文学に震え、コスプレショーに参加し、真夜中のドライブ、クリスマスプレゼントのタイプライター(時代が90年あたり)、彼女もできた。女関係で仲間とギクシャクすることもあったけど、それもまた青春ってやつでしょう。
 内気な病院出の少年が、壁から一歩踏み出して得た、一年間。
 ゲイにドラックにパーティーに音楽。これにエイズが加われば20世紀末米文学の主要要素制覇って感じなんですが、青春モノなので、柱となったのはココロの病の方でした。
 悲しみを抱えながらも、共にいる瞬間、高ぶる気持ちに身をゆだねる瞬間、彼らは無限を感じる。無敵の青春です。
 主人公のナイーブさを好演したローラン・マーガンも、ハーマイオニーのイメージの強いエマ・ワトソンンの美しさ(ショートヘア可愛い)も良かったのですが、エズラ・ミラー演じるパトリックがとってもチャーミングでした。
 陽気で饒舌でエキセントリック、でも気さくで優しくて、にっこり笑顔が魅力的。
 原作も読みたい。

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_ ここなつ映画レビュー - 2014/01/06 16:51


観て良かった。心の中に満ちて行くこの想い。
単なる青春映画ではないし、単なる初恋映画でもない。普通なら、本人はそうとは気づかず、宝物のようなきらめく日々を過ごすティーンエイジャー。中学・高校・そして大学へと、一歩一歩階段を駆け上がって行く。時には苦しみ、時には無様に。いや、でもそんな単なる陳腐な話でもない。主人公のチャーリー(ローガン・ラーマン)は、ちょっとだけ普通じゃなかったのだし。

私は女なのに、高校生活始まりたての頃は「Wallflower」でいるしかなかったチャーリーに激しく感情移入してしまった。いや、気の弱い我が息子にシンクロさせてしまったためなのか。
仮に親がど...