「ゼロ・グラビティ」2014/01/23 16:19

「ISS」よりも「天宮」の方がネーミングが格好良くていいなあって思います。
 宇宙ステーションに格好よさを求める必要があるかどうかって言われたら、やっぱりあるでしょう。「はやぶさ」の例もあるように、理屈を超えた夢やロマンを掻き立ててくれる方が、テンションあがるもんです。

「宇宙兄弟」と合わせて観ると、パラシュートが開く瞬間、ちょっと感動できます。
 珍しく、3D吹き替えで観ました。
 主な登場人物二名による、90分間の「無重力空間映像」。
 衛星の破片で色々ぶっ壊されて地球とも連絡を取れなくなって宇宙に二人ボッチになってしまった宇宙飛行士が、どうにかして生き残ろうと頑張る、という、ただそれだけの非常にシンプルなストーリー。
 上も下もない宇宙空間。危険な状況になっても逃げ場がない、救助を待つわけにもいかない。そんなシビアさを、ストイックに表した映画だと思いました。
 ただ、シンプルでストイックであるからこそ、単調ともいえるかもしれません。色気にかけるというか、どんなにリアルに宇宙空間を描いていてもそれだけでその脅威を強く印象付けるのは難しいと思うのです。たとえば雄大な自然とか、すごく高所のシーンとか、無残な死体とかなら、映像だけでガツンとインパクトがあるのですが。
 女宇宙飛行士の方が性格暗いことも、変に哲学的になった感じです。その分、ジョージ・クルーニーが明るくて頼もしいのですが。
 意外と、観る者のイマジネーション能力が要求されるような気がします。