「イエメンで鮭釣りを」2014/03/01 17:18

 アラビア半島南部の砂漠の国に川を作り、英国から鮭を大量輸送して鮭釣りをしようというトンデモ作戦を描いた、ポール・トーディのベストセラー小説。
 12年日本公開された英映画「砂漠でサーモン・フィッシング」が面白かったので原作本を図書館で借りてきたのですが。
 映画の方が面白かったです。川とか砂漠とかの風景映像の力もありますが、何よりもストーリーが、原作よりいろいろマイルドになっていて。
 本書は鮭プロジェクトに関するメールとか議事録とか雑誌記事や個人の日記などで構成されています。これがちょっと、イライラさせられます。
 主人公の水産学者・ジョーンズ博士は映画よりももっと草食性が強いイメージです。真面目な良い人なのですが、奥さんの尻に敷かれています。こんな自己中で感じの悪い奥さんとはさっさと別れれば良いのに、と思わずにいられません。
 思ったより毒気が強かった。そしてイイ人たちがみんな残念な結末になってしまって、後味悪いのですよね。ジョーンズ博士自身は、そんな結末になっても自分が信じたことなので納得しているのですが。
 ご都合主義であろうとも、映画版の方が良かったです。

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