「そこのみにて光輝く」2014/05/03 12:48

家族は、大切。
大切だから希望がある。
大切だからダメになる。

 トラウマ抱えた男と底辺生活に縛られた女の、ラブストーリー。
 お話自体は結構古典的な感じもするのですが、脚本が良かったし、役者陣もちゃんと演技派がそろっていて、暗い厳しい話なのに評判も客の入りも上々な映画です。
 今人気の綾野剛のパン一姿をたっぷり堪能できるんで、ファンの方は必見でしょう(実際、あの映画館の混み様は、綾野ファンが大きくかっている気がしました)。
 しかし私としては主演の彼はついでみたいなもんで。
 池脇千鶴、ガッツリ主演やっているのを見るのは「ジョゼと虎と魚たち」以来ですが、やっぱり名女優。汚く貧しい舞台において、ハキダメニ鶴的な美しさ、可愛らしさ、色気、強さ、悲しさ・・・・ビシバシくるヒロインでした。パンフレットのコメントで述べられていた各登場人物に対する洞察が深くて的確で、頭の良い人なのだなあ。
 しかし、それに匹敵するほど凄い存在感だったのが、彼女の弟役の菅田将暉です。仮面ライダーのフィリップ君や「ごちそうさん」でのヒロインの長男役でもカワイイ男の子やってくれましたが、今回演じた拓児の好感度の高さはそれまでとは次元が違います。
 とにかく汚い。下品でおバカさんでイランコトやって台無しにしちゃってどうしようもない。・・・なのに、憎めない、かわいい。まだ二十歳そこそこの若手なのに、役の作りこみ方が半端ナイ感じでした。今後も注目です。
 佐藤泰志の同名原作小説では二部構成になっているそうで、彼らの今後がどうなるのか、第二部を読んでみたいです。
 でも、映画の第二部を撮ってほしいとは、全然思いません。
 この映画がとても残念だったのは、私の苦手な画面がグラグラ揺れるカメラ演出があったことです。男と女が浜辺を歩く、それだけのシーンなのだから、せっかくの演技派俳優にしっとりと演技させて見せてくれたら良かったのに。要らん演出を。この監督の映画は二度と観るもんか。
 おかげで、微かな光の差すラストシーンは(高評判なのに)、しんどくてあんまり覚えていません。あーあ。

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