「とかげ」2015/11/22 23:58

評価も人気も高いのに、いまひとつ、その良さが分からない。
私にとってそうした作家のひとりが、よしもとばなな。
今回読んだ短編集は、いずれも主人公たちが心の奥に錘のようなものを抱えていて、それが彼らの人生・精神に影を宿している。それが、何かのきっかけを以てして、日を遮る雲が霧散するかのように、晴れ晴れしちゃうお話ばかり。
理解できないわけではない。意識下あるいは無意識下に暗い思い出を抱えた人なんていくらでもいるでしょう。普通のことです。その影響下から抜け出す瞬間があるってことも、わかる。
でも、なぜか、ひどく、彼らの救われかたが安易に思えてしまう。段階を踏んで癒されていく方が私好みなだけなのか。
トコロドコロに、妙にポエムっぽい甘ったるい表現が混じるせいかもしれません。
いっそ、これが童話とか絵本とかだったらもっと受け止めやすかったと思う。
世の中に、いくらでもありえそうな痛みのお話を、あえてフワフワした世界に構築されているのが、なんだかしっくりこないなあ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://mimikaki.asablo.jp/blog/2015/11/22/7919878/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。