「ヒトラーの忘れ物」2017/02/12 23:06

LAND OF MINE
ヒトラーは出てきません。この人のインパクト知名度を以て観客の注意を引こうとする意図はわかるんですが、ワンパターンな邦題になるのが残念。
忘れ物の話では、あります。デンマークで、忘れられつつあった歴史。
憎しみから始まる映画です。
自分たちの国を支配していた「ナチスの兵隊」を、人々が憎むのは当然。さらに、海岸に設置された大量の地雷を、当の「ナチスの兵隊」たちに撤去させようと考えるのも、(捕虜の待遇として非人道的ではありますが)分からない話ではありません。
しかし。
「ナチスの兵隊」たちを、一人一人の人間と見れば、その多くがまだ高校生くらいの少年。故郷に帰って、勉強して働いて稼いで……将来を夢見る彼らが、食料もろくに与えられずプロでも危険な地雷除去作業をすることになり、
ドカン!
彼らの監視役であるデンマーク人軍曹は、「ナチスの兵隊」という集団として憎み、それぞれ個別の「人間」として親しみと同情を寄せて、難しい葛藤が生まれます。
そして最後にとった彼の決断に驚きました。
人間を人間としてみれば、なかなか、憎み切れないんだ。

「沈黙―サイレンス―」2017/02/14 23:56

物忘れが激しくいろんなことが曖昧になっているものだからあんまり自信がないのですが、確か2月14日はキリスト教の聖人殉教記念日だったような……


マーティン・スコセッシ監督/脚本で主演も外国人で使われている言語も9割英語なアメリカ映画なのですが、日本映画な気がしてなりません。
暗く貧しく厳しい、地獄のような国、日本。
161分もある大作、遠藤周作の原作に対するリスペクトがびしびしあります。
イッセー尾形のイノウエ様がイメージ通りすぎる。
通辞役の浅野忠信の、いやらしい感じが絶品。
窪塚洋介のキチジローは、みんなから軽蔑されて弱さより気の毒さを感じます。
やっぱり、主演の宣教師たちより日本人キャラの方が印象的です。
クライマックスの踏み絵に至るシーンがあんまり盛り上がらなかったのからなあ。

凄い小説なのに、細部は結構忘れています。近く原作再読しよう。

「相棒 劇場版Ⅳ」2017/02/26 00:42

観に行こうかどうしようか迷っていましたが。
職場の皆さんが面白い、とおっしゃっていて。
宣伝文句は「切ない」でしたが、悲しく可哀想な印象ばかりが強い。
要は、国家は国民を見捨てるよ、というお話(残念な現実)。
残念さを突き付けて、それに対するフォローというか救いが見えなくって悲壮感一辺倒なのです。
脚本も乱暴で(展開が偶然に頼りすぎとか、今時正体不明のUSBを職場パソコンにつなげてしまう迂闊さとか)、結局過去シーンの悲壮さばかりがリアルに残ります。
すっきりしない映画でした。