「Hallowe’en Party」2017/10/24 23:12

カズオ・イシグロの受賞で思わぬ増版に沸いていることでしょう、早川書房。
でも私にとってはこの出版社は、やはり赤い表紙に黒いカラスのアガサ・クリスティを一番読んでいます。図書館で借りてきたそれはクリスティ文庫、2003年の新装版。背表紙に「ポアロ」「マープル」「戯曲集」など書いてあるのが親切。
1969年刊行なので、クリスティ作品群の中では末期の頃。
推理作家のミセス・オリヴァに相談されたポアロが、ハロウィン・パーティで少女が殺された事件の調査を始めます。
カボチャよりリンゴのイメージが強い。林檎食い競争ってなんだろう?定番ゲームらしいけどパン食い競争のりんご版ではないようです。
珍しく被害者が未成年です。クリスティにしてはなんだか不穏な種類の幻想的(横溝や乱歩っぽい?)描写があったりで。
子供でも容赦しない、殺人鬼を追い詰めるのですが、推理の方は結構ざっくりな感じです。もうちょっとちゃんと動かぬ証拠をそろえるとか欲しかったなあ。

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