「アンゴルモア 元寇合戦記」2018/10/25 23:48

自分、戦記物好きだなあ。
教科書にもある「元寇」を、緒戦の舞台・対馬を中心に持ってきて描く。歴史の隙間を、想像や対馬の伝説も交えて物語にする。奇襲あり、裏切りあり、攻城戦あり。
歴史ものは、結果(惨敗)が分かっているからこそ切り口や見せ方が重要。「一所懸命」、命懸けで己の戦をすることに意義があるって考え。……殺されたり連れ去られたりした人たちにとってはそれで納得できるかどうかは疑問だけど。
ハマって観ていた夏アニメ。粗い部分もあったけど、演出が上手くて続きが気になる構成。原作漫画も読んだけど、全10巻から要所を拾い上げたアニメ版見た後だと、冗長に感じるくらい。セリフや見せ方もイイ感じに変えてあって。
画が付くと、モンゴル軍の多民族多国籍部隊なのがよく分かる。キューピー人形みたいな前髪しているけど、恐ろしい敵なのだ!
アニメで端折られたのはほとんど過去回想なので無くても対馬での戦は理解可能だけど、でもそんな裏話が気になって原作も買ってしまう。端折られエピソードで興味深かったのは、たとえば鎌倉武士のチンピラっぷり、北条時宗の腹黒さ。
そして、高麗視点。結構なページ数で、まるまる一話、それだけでひとつの短編作品になるくらいしっかりと描かれている。彼らのやるせなさを。
今年高麗建国1100周年。「風濤」をまた読み返してみようかな。