天下茶屋で弦楽五重奏2019/07/21 01:04

痛恨のミスにより一曲目の弦楽三重奏(ドホナーニ)を聞きそびれてしまう。
そのためか、暗めの曲ばかりな印象。ベートーヴェンは「運命」や「第9」みたいに重いシリアスな曲調から終盤突然弾けたように賑やかにするのが好きみたいですが、四曲目の「セリオーソ(真剣)」はその傾向を極端に表わして、本当に最後の最後にちゃぶ台ひっくり返したような、ジョーカーが飛び出たような終わり方だ。
もともと弦楽四重奏なのにコントラバスを入れて低音に厚みのある演奏でしたが、こういう五重奏編曲、そういう譜面もあるのでしょうが、演奏を合わせつつ、イイ感じにアレンジしていったという。
……しかし、あの譜面台低いでしょう、コンバスのサイモンさん弾きづらかったんじゃないだろうか……
コンサート本編は暗い曲な代わりに、アンコールは明るい。「蝶々」「蛍」と夏の虫ソング、そしてシュトラウスの「こうもり」序曲ではいきなりゲスト(演奏で観客がベル鳴らすのだ)のおっちゃんが開き直ったようにノリノリで。
サービス精神たっぷりのアンコール。
そう、このたびのコンサートは、さようならイベントなのだ。
二曲目「悪魔のトリル」のヴァイオリンの叫びも、三曲目プロコフィエフのヴァイオリン二重奏も、大阪フィルを去る田野倉さんを惜しむ演奏。
もともと5年契約になっているのか。気の利いた演奏家たちはみな東京での活動を望むものなのか。いつもピカピカに光る靴を履いてらっしゃる田野倉さんの、今後のご活躍をお祈り申し上げます。

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