「推し、燃ゆ」2021/12/29 09:38

女子高生もの、再び。宇佐美りん著、話題になった芥川賞受賞作。綿矢りさの受賞作もアイドルオタクが主要登場人物で、よく引き合いに出されるのは受賞年齢の若さだけではなさそう。
生きづらい人生を、何かに熱中することで満たしていく。傍からは狂気に見えても、熱中対象から逆に吸い取られていくことになっても、やめられない。
現代的な要素・用語を使用しているけれど、テーマはそれほど革新的なものではないように思います。
それでも、平易な日本語で、主人公の切実さを伝えてくるパワーがあるから、極端な展開にも説得力があります。たぶん、こういうオタク心理に親和性が無い(あんまり免疫がない)人ほど、衝撃と熱量を感じるんじゃないでしょうか。
ただ自分、つい最近綿矢りさ原作映画を見たばっかりだったからなあ。そうでなければもっと面白く読めたかもしれません。

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