「鑑識・米沢守の事件簿」2010/12/26 14:04

 観に行こうかどうしようか。「相棒 劇場版2」、迷ってます。
相棒シリーズは好きなんですが、劇場版の1はイマイチだったんですよねえ、なんか無駄に大掛かりすぎて。
今回も、力の入った宣伝と大げさなアオリ文句が、返って不信感を募らせる。
でも、今年のTVシリーズは結構、私好みなストーリーが多くて楽しめているので、ちょこっとだけ期待も持ってしまう……
 
 劇場版なら、昨年観たスピンオフの方が面白かったなあ。



 米沢さんの魅力爆発です。ストリートでギターかき鳴らして歌うし、ピザ(常連客なのでしょう、意外な伏線)のわびしさ、妄想の奥さん。
 コロンボでいうところの「うちのカミサン」に近いポジションな「逃げた女房」ですが、その存在が端から米沢さんの妄想だった、と言われても納得です。えらい美人さんで、離婚届に指輪と白い薔薇!を添えて消えるというセンスの持ち主。
 この「幻の女房」のそっくりさんが現れたことから事件に関わってしまうのですが。
 正直、ストーリーは荒っぽいと思いました。
 米沢さんの相棒役はあまりに猪突猛進すぎてとても刑事とは思えなかったし(元奥さんの不審な死がショックだったとはいえ)、米沢さんの巻き込まれ方も強引でしたし、事件に関わった青酸の闇売人が都合よく捕まるし、コントか米映画のポリスストーリーのような違法捜査(黒覆面で不法侵入)とか。
 何より、せっかく米沢さんが主役なのに、TVシリーズでお馴染みの鑑識スーパーテクニックが事件解決にはあまり役に立たず、それどころかいかにも怪しい盗聴器を最初に見落としてしまうというミス(TVシリーズで数々の超技術を見せてくれたのに)。
 それでも、面白かったです。
 米沢さんはステキでしたし、事件の問題点についても「相棒」らしい皮肉な持って行き方をしてくれましたし。天下り先を守るのが警察の仕事だ!って、実に建前の無いガラス張りな発言。社会のあほらしい仕組みを見事に浮き彫りにしていました。
 犯人は原作ノベル版とは異なるのですが、映画のほうが好きです。面白い。
 で、最後に「相棒は杉下・亀山じゃないと」と言っておいて、エンディング後に新・相棒な特命係を出してくるのが、この映画の最大の皮肉!

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