「三度目の殺人」2018/10/18 22:04

土曜プレミアムを録画。
ホームドラマのイメージな是枝監督、こんな作品も作るのかー。
物語の構成要素一つ一つは、よくあるサスペンスもの2時間ドラマみたいなのに。
特異なのが、役所広司演じる被告人のキャラクター。カラッポの器。
彼が語るのは真実ではない。
彼の行動に積極的意思はない。
相手が望んでいること、そうであってほしいと期待していること。
誰かの都合に沿って動く。たとえそれが犯罪でも。殺人でも。
それでいて(だからこそ、かな?)他者の生殺与奪を握る強者に憧れていたり。
そんな人物を作り上げておいて、そのバックグラウンドについて分かり易い説明を用意していない。
ただし、その対極として、逆境覚悟で真実を述べようとする少女を置いている。
逆に言えば、真相なんて取るに足らないものと、斜に構えて流されっぱなしな生き方を突き詰めれば、あんなカラッポな人物像ができあがるってことなのだろうか。
分かるような分からないような微妙なモヤモヤのある映画だ。

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