みどりの食卓2022/03/12 23:23

宇治市もようやく、観光客様および観光業界様以外の地元住民を盛り上げる方向へ舵を切ってきました。地元のショップを集めたマルシェ開催。
そして、地元お野菜詰め合わせ500円。持ち手付の段ボール箱は意外と持ちにくいモノでしたが、中身は想像していたより充実。ホウレンソウ、小松菜、ブロッコリー、キャベツ、伏見トウガラシ、フィリピン産バナナ(!?)。お米300gも、美味しい。
今日のお昼はキャベツチャーハンで、夕飯はホウレン草と豚肉ミソマヨ炒め。当分は食卓の緑色が尽きないぞ。
それにしても、先週行った「京の冬の旅」企画といい、今週末のマルシェといい、普通に人を集めてイベント開催。食べ物屋さんも出展されていました。
感染症蔓延防止措置って、本当に、飲食店に対する商業活動の自由侵害以外のナニモノでもなくなってきていますよ。京都府も、何も考えずに右にならえ前例を踏襲せよっていうの、止めるべきだよなあ。

堂本印象 生誕130年2021/09/26 21:58

京都駅からバスで40分ほど、ちょっと遠いけど、以前から気になっていた府立美術館。もともと印象自身が実家のすぐ前に建てた私設ミュージアムで、外観内装の意匠がヘンテコリンでオモシロ楽しく、いつまで居ても飽きない。
企画展は今週末まで、と、思っていたら11月23日まで延長。聞けば、コロナのために次の企画が難しくなって、と率直な返答が。どこの施設も大変なのでしょう。緊急事態宣言が解除されてから観に行きたいっていうお客さんもいるかもしれませんしね。
作品ジャンルが多様な堂本印象(五月に自分が見たのは神社の鳥居デザインだった)ですが、今回は絵画作品を中心に。人気投票BEST10が発表されていて、ポスターになっていた「木華開耶媛」は第3位。しかしポスター外の部分、女神の素足の色っぽさとか春の小川の華やかな景色がセットじゃないと全然違って見える、と思ってこれは絵葉書購入。もう一枚買ったのは、モノクロームで描かれた「夕顔」(同10位)。
印象は抽象画のイメージが強かったけど、動植物の描き方があたたかく可愛らしくて(同2位は春の野の兎だった)ほのぼのします。
抽象画はやはり難しいけど、「交響」(同4位)はなるほど、スタイリッシュ交わり響き合うって感じでした。
企画展後編も、できれば見に行きたい。

ハルカス美術館、パリの女たち2021/07/17 23:51

ミュージアムショップで購入した絵葉書を並べてほくほく。
土曜でそこそこ人出はありましたが、ポスターにも使われたルノワールの美少女の撮影(本物を撮れるものなんだ!)はできるレベル。
フランスはパリ、特に女性像を中心とした本展、香水瓶や化粧道具(カワイイ)の展示があるところなんかポーラ美術館コレクション展って感じです。近くに寄ってタッチを見たり、離れて全体を眺めたり。
妖怪か、異星人か、ピカソの存在感。事物の多面性を二次元で表現するとこういう怪物じみた継ぎはぎになるっていう。普通に柔らかげに描かれた母子像の絵と並べられている。シンプルに明快に受け止めたり、複雑怪奇な深淵に手を伸ばしたり。
一点だけ展示されていた、ゴッホ。川辺で女たちが選択している風景ですが、青い水と空、そこに、赤いアクセント。なんで橋の上に血しぶき?って思いましたが、あれ木々なんだ。色彩感覚重視。

安心できないと不安なんだね2020/03/26 00:49

五輪延期が決まったことで、都知事が心置きなく騒ぎ出してきた。今年は選挙もあるし、メディアにたくさん顔出したいよね。日本で一番人が多い東京都が一番感染者数多くなるのは当然のこと。人口一千人あたりの感染者数とか、メディアも厚労省ももっと状況把握の参考になるデータ示してほしい。
日本の新型コロナ検査は、明らかな症状のある人と感染者と接触のあった人を主に行われているようで、それだと死亡率がすごく高くなるのでは……と思っていたのに、それほどでもない。何か変な情報操作があるのでなければ、危険度は例年のインフルエンザ以上とは思えない。少なくとも、自分の周辺には感染者も感染者の噂も無い。
ただ、イタリアの死亡率の高さは気になる。高温多湿の東アジアより乾燥した欧州の方がウイルス繁殖しやすいのを差し引いても。危険度の高いウイルスに、変化していないだろうか。イタリアの医療設備でこのありさまなら、途上国ではではどうなるのか。……ただ、死亡者はほとんど高齢者らしいので、そう考えるとやっぱり威力は普通のウイルス風邪なんだろうか……
重症患者のほとんどが高齢者なら、学校を休校にするよりお年寄りへ引きこもり要請した方が合理的……と、思ったけど、官房長官とか財務大臣とか、七十代以上の政治家いっぱいいるな。社会の高いトコロでふんぞり返っている老人たちの自由を確保、そして無力な子供たちをおさえつけるのだ。
閑散とした外国の都市。そんなディストピア映像に比べれば日本はマシ、なのか。しかし外出禁止自粛が続くと本当にウイルス感染以外の理由で死者が出かねないし、過度なストレスで健康を損なうコトだってある。
理性的で、かつ人々の心に寄り添って。ドイツ首相の演説が評判だ。みんなの心に届き、安心と信頼を生み出す言葉が求められている。
常日頃そらぞらしいことばかり言っているこの国の政治家に、それが可能だろうか。

河鍋暁斎の視線2019/05/11 23:59

駅からのびる傾斜。ずっと下っていくと、白い石造りの建築物の上に、派手なカエル。
海光る蔦緑色ミュージアム

暁斎の妖怪画は一度見てみたいと思っていたので、初の兵庫県立美術館。
作品の大半が淡い色彩で、墨絵か、それに薄く着色しているくらいの印象。だからかな、色鮮やかな江戸時代の浮世絵作品に比べて地味な感じがしてしまうのは。
でも、目がイイ。ただの黒丸が、ちゃんと「見ている」と思わせる。それは実体のあるもの(カラスの見る柿とか)でも、対象物がはっきりしない虚空(鯉の見上げる滝の上とか)でも。描かれているキャラクターたちに何らかの意志(つまりは、作者の意図)を感じてしまう。
と、思っていたら、「盲人百態図巻」では絵巻に続々と「見えない」人物が描かれている。見えないのにお裁縫して(!)、碁を打ったり(盤はあるのに石は無い)、お酌をするのに派手にこぼしていたり(やっぱり!)、骨董市で掛け軸を眺めていたり(え!?)。モノを観察して写し取る画業の人が、盲人の様子に着目するのだなあ。
見るっていうのは、目に映ることばかりでも、ないからね。
展示作品のほとんどが河鍋暁斎記念美術館(埼玉県)所蔵ですが、もっともゾクゾクきたのが生首咥えた幽霊(福岡市立博物館)で、明治三年、戊辰戦争の記憶もナマナマしく、「筆禍事件」でブタバコ入りした年の制作って思うと、幽霊の視線の先には何があるのか、何も見ていないのか、凄い不気味。
それから、水面に顔だけのぞかせた眠龍図(霊雲寺所蔵)。静かな絵なのに、迫力がある。龍はこれから再び水底に潜るのか、それとも飛び立つ時期をうかがっているのか、その眼が何を見つめて何を思うのか、気になる。
この2点、残念ながら絵葉書販売していなくて、代わりに、チケットにも描かれた「美女の袖を引く髑髏たち」と、「柳の木にとまるカラス」を購入。暁斎と親交のあったドイツ人医師が持ち返った作品の来日ってことで、今回の暁斎没後130年展の目玉。
カラスも髑髏も、とぼけたヒョウキンさがあるのに、全体を見ると、やっぱり、どこかが、凄みがある。役人風刺で目をつけられた「筆禍事件」の前までは、狂斎を名乗っていた。滑稽さと不気味さの相互作用がじわじわくる。

西陣美術織 動植綵絵2019/04/20 17:40

チラシで見た時は本当の絵のよう、と思ったけど、近くで見ればやはり織物。
生涯学習センターで三日間展示されている、西陣織物の宣伝興行みたいなものなのかな。
伊藤若冲がお寺に寄進した三尊像に、動植物を描いた作品30点。を、西陣織で作ったもの。
本物に非ず実物大に非ずは承知の上。だけど、ちょっと見にくい。掛け軸にしてあるものだから、絵の部分が低くって屈まないと目の高さに来ない。美術展ではないから、展示の仕方がイマイチなのはしかたないか。
でも30点全部見られるのは、楽しい。若冲の視点では、世界の生き物たちはこんな風に活き活きとして美しいのだなあ。
魚群図とか、寿司屋とかに飾っていたらさぞかし格好良いでしょう。
蛸の足に子蛸がしがみついている。

京の冬の旅、雪梅雄鶏図2019/03/15 00:37

花の色は潜む雪梅雄鶏図
ぱっと見赤い椿(山茶花?)の絵だけれど、枝に積もる雪に同化するように、白梅。寒い冬の日でありながらも、春の兆しが隠れている。赤い鶏冠を頂いて地を踏みしめるおんどりと、細い枝先で飛び立つ時を待つ鶯の対比もまた一興。
緊張感あふれる構図、題材。これが冬から春先にかけて床の間にあるって最高。
今年で53回目の、「京の冬の旅」。何年か前には一日に何か所も回ったりしたけれど、昨年は東寺の五重塔のみ、そして今年は、伊藤若冲の鶏だ。以前滋賀県まで鯨と象を見に行った時には職場で「誰それ」って言われちゃった若冲だけど、もうすっかり有名。特に今回の特別展示作品は、めちゃめちゃ格好良かった。
建仁寺の塔頭、両足院。他に、長谷川等伯の屏風図等。美しく整ったお庭に、毘沙門堂(像は見えなかった)前の狛犬ならぬ狛虎もカワイイ。
ただ、残念だったのが、ご朱印がショボかったこと。直接ご朱印帳に記載せずにあらかじめ書いてあるのを張り付けるタイプだけど、参拝日付も入ってないし、筆に慣れてない人がなんか取りあえず書いておいて販売しとこうって感じ。厳しく雄渾な若冲を見た後だと余計に手抜き感。
白い封筒に入れて渡される時、ちゃんと中身確認しなきゃいけないのだなあ。京の都は案外はんなりはしておらず、浪速のアキンドよりもシビアな商魂をお持ちなのだ。
こんなん言うのはクレーマーっぽいかもしれないけど、「これでもみんな喜んで満足するもんだ」という誤解が広まるのもつまらない。

第70回正倉院展2018/11/04 13:05

平成最後の、とつけるのが流行りなのか。平成最後の日本シリーズ優勝、みたいな。
で、平成最後の正倉院展へ。前々から、一度見てみたいものだと思っていたけれど、良いお天気に誘われるように文化の日に出かけることにしたのは、例によって直前のこと。
正倉院展の前に、先月拝み損なった興福寺の中金堂へ立ち寄る。朱も鮮やかな新築のお屋根にキンピカのシビ、江戸時代初期のご本尊もピカピカに金箔貼りなおされて、御堂の中から抜群の角度で五重塔が見える。内部は撮影禁止だけど外からはレンズを向ける人々多数。現代によみがえる天平の姿はやっぱり格好良いからね。土曜で前よりも人が多く、随所に誘導用の青いポールが無粋。
と、ここまでは想定の範囲内。ついでに、と覗いた特別公開の北円堂が思いのほか素敵で。興福寺内では屈指の古さ。円いお堂の中を、運慶派の仏像群をぐるりと360度観て回れる。
そして夕闇の中奈良国立博物館へ。しかし、長い列が。閉館1時間半前からのオータムレイト待ちの列。これなら安くて空いているだろうと思っていたのだけど。……みんな同じこと考えるなあ。日が沈むと冷えてくるし、待っている間に疲れてしまう。
東大寺の倉庫だった正倉院の中から、天平時代の品々50点以上。布類はだいぶ傷んでいる(黄ばんだ白麻……)し古文書とかも、素人がじっくり見ても難しい。人気があるのは工芸品の類、あとは、麻布に描かれた当時の墨絵は面白かった。
これらを1時間半足らずで見て回るのは十分だけど、知らなかった、お隣の仏像館の展示も同じチケットで鑑賞可能とは。そうなると、ちょっと時間足りない感じ。
帰りに、中谷堂の蓬餅を買って半日天平気分を終える。

番外編、レトロ建築2018/09/20 01:13

四条河原町にほど近い、フランソア。レトロなカフェ、初夏に行った築地と同様、古めかしい飴色が基調でBGMはクラシックがかかっている。けど、全然聴こえない。観光客なのか地元の人なのか、とにかくザワザワしている。オヤツの時間には少し早めだったのに、ケーキメニューのほとんどが売り切れと言われるし。
築地は日曜でも静かだったのになあ。お客さん大入りは商売繁盛で結構なんだけど、なんというか、雰囲気を味わいたかったのに落ち着かない。
実を言うと最初は長楽館を見に行くつもりで円山公園へ向かったのですが、事前に調べておくのを怠ってしまった、メンテのため休館、仕方ないから外回りだけ見物して。……京阪の情報誌持参でカフェの代金一割引きだったのに……
まんまとフリーペーパーの「レトロ建築特集」に踊らされている感じなのですが、もともと古めかしい建物は好きなのです。
先週クラシックを聴きに大阪入りして耳の保養をしたわけですが、意識的に、目の保養の方も。……台風でトコロドコロ荒れた感じとか、万博招致のダサいモニュメントで興が削がれるのも嫌なモノ。大阪クラシック番外編、オフィス街レトロ建築。
土佐堀川沿いにでーんと重々しい存在感を見せつけるけどなかなか内部を見ることは無い、三井住友銀行大阪本店ビル。昔自然光、今LEDで照らされる天井ステンドグラスの下でフルートとハープの演奏。
中之島図書館は、いつも横を通るばかりで、今回公演の合間に初めて内部に。イイ感じに時代がかって楽しいのに、誰もいない展示スペースとか、もったいない。もっと有効利用できそうなものなのに。図書館なのに文房具屋やレストランがあって、演奏前に欧風サンドイッチとグラスワインで軽く腹ごしらえして。
前から気になっていた芝川ビルは、最終日公演の京阪神ビル近くで。あれは洋風ではなく古代南米風! 外観も内部も個性的、でもお手洗いはちゃんと新しかった。地下のカフェ・バーでお昼ご飯。一階のチョコレート屋さんでもお買い物。
今年もオープニング公演から、大阪クラシックではお馴染みの会場。最終公演のあと、大阪市中央公会堂のレストランで余韻に浸る。オムライスセット(ハーフサイズ¥3000)、前菜が葉物と塩味のハム、タコと野菜の酢の物(マリネ?)、カボチャの冷スープに浮かんだチーズ、牛感たっぷりのソースで卵でもライスでもなく牛肉料理食べた気分の豪華オムライス。プログラム提示でサービスのカクテル。
行って来た建物っていうか、食事した場所の列挙になっている……
大阪の風景と言えば道頓堀と通天閣と大阪城あたりが定番になっているけど、オシャレな部分もスポット当たってほしいな。

残暑つれづれ、スポーツのアキ2018/09/01 00:50

今年は桜の開花が早かった。梅雨入りも梅雨明けも駆け足で、七月に酷暑、八月に台風連発。このペースで、残暑も速やかに、どうか、ほんとお願いだから。

お願いだから、自民党総裁選を両チームに喩えるの止めてもらいたい。
偉業を成した割に話題性で金足農に遅れをとった感じで、割を食ったようにも見えるけど、それくらい譲って良いでしょう、大阪桐蔭。高校野球ファンから見れば今までもこれからも(U18もドラフトもはじまるし)、ずっと注目され続けるチーム・選手たちなのだから。
……惜しいのは、あまりにも強すぎて、昨夏の失策までさかのぼらないとドラマ性が出てこない点。

野球部じゃないけど、ゴルフ部で賭博……この学校は醜聞によるドラマを提供してくれなくてもいいのに。

名将去る。高嶋監督(72)が智弁和歌山のユニフォームを脱ぐとの報にショック!でもその一方で、あとを継ぐ中谷コーチ(39)に沸く声あり。そうか、彼女たちと同学年。

当事者たちには大問題なのに面白がっているようで申し訳ないけど、大変興味深い女子体操問題。暴力を受けた宮川選手が加害者であるはずのコーチをかばい、選手を守ったはずの偉い人をパワハラ告発。これって裏にどんなドロドロのドラマがあるんだか。
暴力はよくないけど、指導者や練習環境って、人それぞれに相性があるのは確かだから。

代表ユニフォームと公費だからっていう問題?アジア大会でバスケ選手の不祥事、大いに違和感。会社員が出張先でハメ外してって話は昔からよく聞くんだけど、それと同じノリをスポーツ選手もやらかしたってことではない?……プライベートの旅行でだって、買春はダメでしょう。
それに、彼らは現地の司法に出頭しなくって良いのだろうか。キレイごとでは治まらないのかもしれないけど。違法行為をした者をしらんふりして逃亡させてウヤムヤにしちゃうのが本当に日本の名誉を守ることになるのか、それがスポーツマンシップに則った行為なのか。これはスポーツの問題じゃなくって、日本人のモラルの問題。

臭いモノに蓋して、どうなるか。前のアジア大会でカメラ盗んだ水泳選手がいたけど、その後どうなったんだろう。状況的にあまりにも不自然な事件なのであれは何かの精神疾患(盗癖っていうのかな。盗まずにはいられない病)なんじゃないかと思っていたのだけど、日水連は選手からちゃんと話を聞いたのか、カウンセラーを受けさせる等したのか。もし病と認定されたのなら、それはちゃんと公表して社会問題として議論されるべきなんだけど。その後どうなったんだろう……

社会問題の解決とか、困っている人を助けるとか、そういうボランティアではない。巨大資本が動くイベントなんだから、日当出して人雇えばいいのに、オリンピック委員会やスポンサー企業。