「ブレット・トレイン」2022/11/06 01:37

原作は日本の小説で、でも舞台はナンチャッテ日本で、主な出演者もほとんど外国人なアクションコメディ。
ブラッド・ピッドがツキのないエージェントを演じ、次々とお話が展開していく。
でも、なぜか、あんまり面白くない。ドタバタコメディ感が強くて、登場人物たちみんなその道のプロなはずなのに、間抜けすぎる。場面が細切れにされるのは小説的には問題ないのでしょうが、映画ではしんどい、いくらスピード感が出るよう演出されても。
真田広之はイイ役で出演していて、でもやっぱり、物足りない。るろ剣の佐藤健剣劇の方が断然格好良かった。
見所は、レモンとオレンジの凸凹コンビでした。喧嘩しながらも仲良し。

「リチャード三世」2022/11/13 22:04

先代の女王ほどの人気はないそうです。しかしシェイクスピア愛好のカルチャー系だと聞くと、ちょっと親しみを感じてしまう、英国新王。

King Richard Ⅲ William Shakespeare
なんて立派なご時世だ!この分かりきった謀略に気づかないほど鈍感なやつがいるか?この世は闇だ、おしまいだ、悪事を目にしならが押し黙って闇から闇へ葬らねばならないのだから。
シェイクスピアの歴史物、ランカスター(赤)とヨーク(白)両家のバラ戦争終結からテューダー王朝はじまりを描く。白水Uブックスの全集で、巻末記載の系図を興味深く見ましたが、でも物語を理解するにはかえって混乱したかもしれません。登場人物が多くて、関係性がややこしい。
多くの人物が登場し、次々に謀殺されていきます。しかし印象に残るのは主人公のリチャード。冷徹非情というよりは、謀略をめぐらし邪魔者を排除することを大いに楽しんでいる。シェイクスピア作品の悪党にありがちですが、誰も彼もがこの男の饒舌にコロリと丸め込まれてしまう。
リッチモンド公との最後の決戦前、亡霊たちがわんさか現れてリチャードに呪いの言葉をかけていく。
今の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の終盤も、そんなシーンがあるのではと予想しています。謀略血みどろなところが共通していて、つい連想してしまう。