「くれなゐの紐」2025/10/29 23:35

血よりも赤い絆の紐はか細くて、しかしそれを頼みにするしかない少女達。2019年刊行の光文社文庫、初出は2014年。須賀しのぶの好む、強い女たち。
大正十二年の浅草を舞台に、姉を探す少年・仙太郎が女装して少女ギャング達と交わっていく。少女小説と言えるほど奇麗事ではなく、悪徳小説と見るには彼女たちの立場は脆い。
ちゃんと表の仕事を持っている娘達もギャング団に所属するのは、そうやって寄り集まって己を強化させないと、他の誰かの食い物にされてしまうからなのでしょうか。
彼女たちの憧れも絆も掟も、不安や憤りの上にある。
主人公こそ15歳の少年ですが、少女達が自由に生きていくために、気丈で強かでいなければならない世界が描かれます。