「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」 ― 2022/05/03 12:22
アタリハズレあるコナン映画で、今作はここ数年で一番の出来という評判。納得。
あむろ・れいさんが格好良すぎてズルい作品とも言える。ただでさえハイスペックなキャラに、友人みんな故人となっている設定がハードボイルドの陰影を加える。5人組大プッシュ、過去回想の彼らの活躍が痺れるのは、基礎能力の高さとチームワークと機転、そしてコナン君にありがちな秘密メカに頼らぬところ。
今作は、「常人レベルの凄いアクション(!?)」多め。ラストこそ、博士の超絶メカが威力を発揮しましたが、それも「みんなで協力して」が強調されていた。
他の見どころとしては、
子供たちのハロウィン仮装カワイイ。
カボチャ仮面の集団は普通に恐ろしげで怪奇映画みたい。
名誉の負傷なおっちゃん、麻酔が効かずに痛がる(耐性!!)。
この子たち、ロシア語もできるんか……
あむろ・れいさんが格好良すぎてズルい作品とも言える。ただでさえハイスペックなキャラに、友人みんな故人となっている設定がハードボイルドの陰影を加える。5人組大プッシュ、過去回想の彼らの活躍が痺れるのは、基礎能力の高さとチームワークと機転、そしてコナン君にありがちな秘密メカに頼らぬところ。
今作は、「常人レベルの凄いアクション(!?)」多め。ラストこそ、博士の超絶メカが威力を発揮しましたが、それも「みんなで協力して」が強調されていた。
他の見どころとしては、
子供たちのハロウィン仮装カワイイ。
カボチャ仮面の集団は普通に恐ろしげで怪奇映画みたい。
名誉の負傷なおっちゃん、麻酔が効かずに痛がる(耐性!!)。
この子たち、ロシア語もできるんか……
「xxxHOLiC」 ― 2022/05/06 17:37
原作未読、しかしTVアニメ版は観たし、有名な作品なのでなんとなく筋は知っている。役者さんの年齢的にもう五年早く撮ってもらいたかったものの、登場人物4ショットの強いオーラに「これはこれでアリか」とも思わされる。
漫画っぽいコミカルな感じはほとんどない。前髪うっとうしい感じのワタヌキ君は卑屈で自己肯定感の低さが際立ち、そこから「自分の大切なモノ」「代償を負ってでもかなえたい願い」を知っていく。原作のようにエピソードを積み重ねきれないのは致し方ないのでしょう。
ストーリーよりも、装飾と色彩が妖しげな世界観を楽しむ映画かな。異世界感たっぷりのセット、キャラクター、化け物、衣装などに、原作の持つ雰囲気と蜷川実花監督の美意識が注ぎ込まれる。「xxxHOLiC展」とかで展示されたりしていないかしら。
映像よりも舞台作品向きかもしれない、極彩色。
漫画っぽいコミカルな感じはほとんどない。前髪うっとうしい感じのワタヌキ君は卑屈で自己肯定感の低さが際立ち、そこから「自分の大切なモノ」「代償を負ってでもかなえたい願い」を知っていく。原作のようにエピソードを積み重ねきれないのは致し方ないのでしょう。
ストーリーよりも、装飾と色彩が妖しげな世界観を楽しむ映画かな。異世界感たっぷりのセット、キャラクター、化け物、衣装などに、原作の持つ雰囲気と蜷川実花監督の美意識が注ぎ込まれる。「xxxHOLiC展」とかで展示されたりしていないかしら。
映像よりも舞台作品向きかもしれない、極彩色。
「英雄の証明」 ― 2022/05/08 16:22
ラヒムは負債を返済できずに服役中の身でありながら、拾った金貨を正直に落とし主に返しました。
たったそれだけの事実から、善行をもてはやされたり自作自演を疑われたり、状況の変化に振り回されるという、イラン・フランス映画。イラン人気質というか、人々が情に厚く名誉を重んじる傾向がおおいに感じられます。
昨年カンヌでグランプリ獲っているし、けっこう期待していたのですが、あまりに地味すぎて眠くなる(頭痛薬のせいかもしれません)。冒頭の巨大な遺跡は古代ペルシア帝国の末裔としての誇り高さを思わせますが、主人公は良くも悪くも小市民的な男です。
アスガー・ファルハディ監督の作品観るのは四作目ですが、これはなんだか脚本が甘い気がします。金貨の落とし主は正体不明なのに、TV局や由緒あるチャリティ協会が裏を取らないのは不自然に思ったのですが、イラン社会ではそれが通常?
TV出演してチヤホヤされて浮かれているラヒム一家よりも、徹底して事実確認を求める人や、「落し物返却なんて当り前やんなんで褒められてんねん俺に金返せや」という債権者さんの方が説得力を感じました。
事実関係はシンプルなのに、関わってくる人々の思惑がちょっとずつ影響を与え、状況は込み入ってくる。そんなバタフライ効果的なストーリーは自分好みですし、SNSの噂や動画拡散がさらに大きな影響を与えるあたりはとても現代っぽい。
現代風過ぎて、たとえば最近の某高校サッカー部動画問題なんかのほうがよほどセンセーショナルで盛り上がる(映画化とかされないかな)のです。
たったそれだけの事実から、善行をもてはやされたり自作自演を疑われたり、状況の変化に振り回されるという、イラン・フランス映画。イラン人気質というか、人々が情に厚く名誉を重んじる傾向がおおいに感じられます。
昨年カンヌでグランプリ獲っているし、けっこう期待していたのですが、あまりに地味すぎて眠くなる(頭痛薬のせいかもしれません)。冒頭の巨大な遺跡は古代ペルシア帝国の末裔としての誇り高さを思わせますが、主人公は良くも悪くも小市民的な男です。
アスガー・ファルハディ監督の作品観るのは四作目ですが、これはなんだか脚本が甘い気がします。金貨の落とし主は正体不明なのに、TV局や由緒あるチャリティ協会が裏を取らないのは不自然に思ったのですが、イラン社会ではそれが通常?
TV出演してチヤホヤされて浮かれているラヒム一家よりも、徹底して事実確認を求める人や、「落し物返却なんて当り前やんなんで褒められてんねん俺に金返せや」という債権者さんの方が説得力を感じました。
事実関係はシンプルなのに、関わってくる人々の思惑がちょっとずつ影響を与え、状況は込み入ってくる。そんなバタフライ効果的なストーリーは自分好みですし、SNSの噂や動画拡散がさらに大きな影響を与えるあたりはとても現代っぽい。
現代風過ぎて、たとえば最近の某高校サッカー部動画問題なんかのほうがよほどセンセーショナルで盛り上がる(映画化とかされないかな)のです。
「箱入り息子の恋」 ― 2022/05/15 17:03
もう十年前くらい前、劇場でこの映画のポスターを見た時には「ずいぶん地味な男が銀幕デビューしたもんだ」なんて思ったもんですが、それがどんどん出世して日本のポップス界でも役者業でも大活躍。
何年か前に大ヒットしたTVドラマの制作陣は、絶対この映画観て主演に選んだよね。って思わせる、「ムズキュン」でニヤニヤしちゃうラブコメ映画。
真面目で几帳面で上がり症で友達いない35才が恋した相手は、彼以上に箱入りなお嬢様。彼女のために、箱入り息子は一生懸命で、不器用で、優しくて、微笑ましい。
演技力的には、ヒロイン役の夏帆が素直で可愛くて、守ってあげたい感じで、ホント上手い役者さんだ。
何年か前に大ヒットしたTVドラマの制作陣は、絶対この映画観て主演に選んだよね。って思わせる、「ムズキュン」でニヤニヤしちゃうラブコメ映画。
真面目で几帳面で上がり症で友達いない35才が恋した相手は、彼以上に箱入りなお嬢様。彼女のために、箱入り息子は一生懸命で、不器用で、優しくて、微笑ましい。
演技力的には、ヒロイン役の夏帆が素直で可愛くて、守ってあげたい感じで、ホント上手い役者さんだ。
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