「哀れなるものたち」2024/02/18 12:15

静かな舞踏のように絵画的な、飛び降り自殺。
改造手術を受けた主人公のベラは、体は美女、中身は幼児として成長していきます。
それ故に、見えるものがあります。独特の異空間に、異形の生き物。
異形なのは、私たちみんな、哀れなるものたち。
禁忌、常識、節度などの枠が無く。
好奇心、知性、自己と他者に対する愛が有る。
性行為の快楽を大いに肯定してアラレもないシーンも満載ですが、エロさはまったく感じられません。
ヨルゴス・ランティモス監督は、エマ・ストーン演じるベラの冒険を通して、まっさらな人間の本質を暴き立てていくのです。
それは魅力的でもあり、恐ろしくもあり。くすっと笑って明るく鑑賞するのが正解とも思います。

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