「桐島、部活やめるってよ」2015/03/21 11:37

センバツ開幕前に、と思って、映画も話題になった高校生部活群像小説を読んでみました。
しかしこれが、あんまり面白くない。
正直、スクールカーストって概念があまり好きではないのですが、好き嫌いは別として、そういうものがあるのは確かです。だから、「こういうこともあるよね」と理解はできる。頭で理解できるのに、なんか中身がふわふわで。
文章が合わないからかなあ。ポエムですよ。高校生ポエム。今時の高校生の一人称をリアルにやろうと思ったら、あのボキャブラリーでポエムになるものなんかなあ。
しかし、大事なことを何度も言われるとかえって軽くなる気がします。
ところが、巻末に収録された番外編「東原かすみ~14歳」は、ちゃんと面白かったのです。文章はやはりポエムっぽいし、テーマも「周囲が何と言おうと自分が好きなモノは好きでいいじゃないか」って割と普通。でもその分明確で、甘い所もあるけど説得力もありました。
やっぱり、場の空気に流されない「自分」があるキャラの方が、清々しい。