「ディストラクション・ベイビーズ」2016/06/19 22:07

TVドラマの「ゆとりですが何か?」も毎週楽しく観ています。
それから、昨夜のスイッチインタビューも見ちゃいました。

菅田くんの小者感たっぷりな演技が素晴らしい。ものすごいセコクてチッチャイ高校生。こういう若者いてそう。深く考えずにノリで動いて、あとで酷い目にあう。
この映画の凄い所は、「小者役」にペラペラ喋らせて薄っぺらさを強調して、主役のセリフをそぎ落としまくったことだと思いました。柳良優弥演じる泰良も、何も考えずにただ「楽しい」ってだけで目についた強そうな人に喧嘩を売りまくっているイカレタ人なのですが、でもこちらは、何故か薄っぺらさは感じないのです。
他人を殴って、殴られて。はた迷惑だけど、それが彼にとっての生きる道、外せない真理だということが、多くを語らなくても伝わってきます。なんか、この役者の、理屈抜きの存在感をめいっぱい有効活用した映画。
闘争本能が全て、というまるで道理の通らない異様な主人公がどっしりと重みを持っていて、周辺の、いかにもどこかにいそうな人たちが小さく見える不思議さ。
あと、主人公の弟役に村上虹郎を持ってきたのが秀逸。似てるよ、全然性格設定違うのに、同じ空気だよ。