「バハールの涙」2019/02/10 00:50

戦う女。最高だ。
カラフルなスカーフを巻き銃器で武装した、女性のみの部隊。隊長は元弁護士、裕福な知的階級出身者だ。彼女たちと共に最前線を行く戦場ジャーナリストも女性で、黒い眼帯が潜ってきた修羅場を物語る。
まるで漫画みたいな設定だけど、実際にこんな女だけ部隊があってもおかしくないと思える、リアリティ。監督・脚本のエヴァ・ユッソン、気合入れて取材したのだなあ。
平和に暮らしていた町を血に染めた黒覆面の一団・IS。狂信テロリストに家族を殺され性奴隷にされた女たちが立ち上がる。被害者でいるよりも、戦いたい。
地獄を見てきた自分たちには、もう恐怖心などない。その勇敢さは、悲しい。それと同時に、誇り高く歌う彼女たちは、力強く輝いている。
女戦士たちとは立ち位置が異なる仏人ジャーナリストは、ただ使命感のみに突き動かされて危険な戦場に赴く。バハールたちを称える彼女のモノローグや、真実を伝えることの意義とか、この映画を製作した監督の真意を直球で代弁している。
メッセージ性の強い作品。でも女たちがISから逃亡するシーンや、町の奪還のため地下道を進んで行くシーンなど、緊迫感ある描写もたっぷり。BGMのドラムの盛り上げ方がすごい。

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