「響け!ユーフォニアム」2023/05/28 00:01

あまりに美少女まんさいだったので。
TVアニメは一話のみで視聴を止めてしまっていたのですが、のちに作品舞台となる宇治市に転居することに。観とけば色々楽しかったろうなあ、知っている場所が作中にいっぱい。ことしはあがた祭に行ってみようか。
キラキラ女子高生イメージに躊躇していたのですが、最近観た「THE FIRST SLAM DUNK」や、小説「雲は湧き、光あふれて」や、漫画「スキップとローファー」とか、自分まだまだ青春のきらめきに感動できるじゃないか、と思って。
原作小説は宝島社文庫初版2013年、もう十年も前のシリーズなのですね。原作も少女たちは美しく甘く可憐な要素もあり、登場人物はちゃんと関西の言葉でしゃべっていて、そして意外と日陰の冷たさがありました。
著者・武田綾乃氏は高校生の青春を題材にした著作多数、代表作といえるこのシリーズは、ちょっとナイーブで本音を隠しがちな久美子さんが主人公。吹奏楽部の細かい活動を興味深く思う一方、登場人物が多くて「誰だっけ?」となったり、ちょいちょいひっかかる部分もあります。それでも、文章で合奏の迫力を伝える、熱量を感じました。
きらきら、しています。

「ファーザー」2023/05/28 22:41

祝!役所広司カンヌで男優賞!いい役者さんなのだから、もっと注目されてほしいと思っていた。ヴィム・ヴェンダース監督ありがとう。

お忘れですか?
20年米アカデミー賞、納得の、アンソニー・ホプキンスの演技力。
ストーリーは、はじめ、わけがわかりません。時間経過も場所も基本設定も、でたらめに変化していく。同じ台詞が、似たような間取りの空間が、ちょっとずつ、シチュエーションを変えて繰り返される。
これ、認知症のお父さんの認識する世界、なのです。認知症モノの小説映画等数々ありますが、たいていは、介護する人の視点で描かれます。当の本人は、なんというか、不定期でパラレルワールドを移りまくっていくような感じで。
どこまでが現実に起こったことで、どこまでがお父さんの妄想なのか。いちおう、お父さん不在で娘さんたちがお話しするシーンは、過去のどこかの段階で実際にあったことなのだろうと解釈していますが。
もちろんご家族にとってもたいへんなことですが、いちばんわけ分からなくって混乱して心細いのは、お父さん自身なのでした。認知症性うつ、という症状は、じつは、珍しくもないことで。
ちょっと、泣けてきました。