「百年の孤独」2015/07/11 10:21

コロンビア人作家の作品って、読むの初めてです。
ノーベル賞作家、ガルシア・マルケスによる、67年のベストセラー。昨年著者が亡くなって、話題になっていた作品です。
ストーリーは、とても説明しづらいです。
ノリは、古事記を読んだ時の印象に近いです。神話的イメージがあります。
マコンドという町を舞台にした、変人ぞろいのブエンディア一族を描く年代記。彼ら、彼女らは、猛烈な執着と熱狂、その反動の絶望と引きこもり体質、そして寂しい孤独の影があります。家族の物語なのに、みんな孤独です。
巻頭に家系図が乗っているのですが、何度も同じ名前が繰り返されます。だから「ここに書いているアルカディオさんはどのアルカディオさんだっけ?」という感じでこんがらがってきます。
時間軸も、たびたび遡ったり先に飛んだエピソードが挿入されたりします。人物中心記載なためでもありますが、作者の意図でもあるのです。
だから、ややこしくても年表なんていりません。何代にも渡って、何度もゼロに還っていく虚しいまでの反復がミソだから。
ラスト、この物語が初代ブエンディアの友人だった錬金術師が暗号で記した100年に渡る予言の書であることが明かされるのです。
電車読書は失敗でした。結構長い物語ですが、時間を取って一気に読んだ方が絶対面白かった。

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