第98回高校野球選手権、開幕2016/08/07 23:56

今日は立秋。
お手紙を書くときは暑中ではなく残暑をお見舞いするべきなのか。なんか納得いかない中で、今年も夏の甲子園。

鳴門3-2佐久長聖
先制本塁打。毎年打撃力のあるイメージの鳴門高校は、しかし今年の開幕ゲームは守備が光った。球数が増えて捕まりつつある投手を再三助ける。
佐久長聖はロングリリーフの二年生投手が気合の入った投球で、来年も出てきて欲しい。

智弁学園6-1出雲
先制本塁打。大きいあたりを飛ばすけど、フライアウトも多いなあ。と、思っていたら追加点をスクイズでとったり、終わってみれば選抜優勝チームが快勝。
出雲は甲子園初打点1を歴史に刻み、初勝利はもちこし。

盛岡大付属8-6九州国際大付属
前評判通りの、打撃戦。それも両チームとも小刻みに点を取って取られての、シーソーゲーム。九国は八回裏の満塁の場面で流れをつかめず、続く九回で先発投手が力尽きて決定的な二失点を喫してしまう。

第98回高校野球選手権、第7日目、モーレツ打撃力2016/08/13 23:44

お盆休みに入って、満員通知の甲子園を、TV観戦。

第一試合
木更津総合2-0唐津商
全力校歌!センバツ8強チームが投手戦を制す。僅差だけど危なげない、早川投手被安打2で12奪三振。唐津商の谷口投手も序盤の2失点でしのいでいたけど、打てないとなあ。

第二試合
明徳義塾7-2境
今年は強豪チームが順当に勝利して「番狂わせ」っていうのが無い。明徳義塾もまた、試合巧者って感じで確実に得点していく。
境は、主将の2ランで同点になった3回は燃えました。四球や失策がいちいち失点に繋がっていったのがザンネン。走者にタッチする順番が違ってアウト取れないとか珍プレーを。

第三試合
盛岡大付属11-8創志学園
いくら失策失点があっても関係ない、だってそれ以上に打って勝つから。一回戦に続いて、盛岡大付が打ちまくる。
それにしても、一本のソロ本塁打で、これほどにも試合の流れが変わるものか。創志学園・高田投手は150超の快投で、打線も4点先制し、絶好調に見えたのに。
4回にソロを打たれてから、ストライクが入らない。四球で走者を溜めて、失点。この回に同点にされ、5回に4点勝ち越され、さらに6回も本塁打を打たれ、エースはマウンドを降りた。

第四試合
鳴門5-2智弁学園
本日二つ目の投手戦。実力のあるチーム同士の、好ゲーム。接戦でしたし、初回に2点先制したのは智弁でしたが、クリーンヒットって感じでもなく、全体的に鳴門優勢に見えた試合でした。ジリジリと追い上げ、最終回に勝ち越し。
春智弁は失策もあったけど、納くんの好捕もあり、村上投手のいい笑顔もあり。
そして、次の3回戦、鳴門守備陣は盛岡大付打線を抑えられるか。

第98回高校野球選手権、第8日目、嵐2016/08/14 21:02

今日も朝から満員通知。
注目の好カード。

第一試合、第二試合
いなべ総合7-2山梨学院
常総学院8-3中京

本日午前中の試合はけっこう点差がついて、第三試合も七回表で9-2になった時点でもう決まり、と思ったのですが。終わってみれば、
東邦10-9八戸学院光星
野球は分からない。
エースで四番で主将。チームの大黒柱は、しかし投球冴えず早々に降板。後続も打たれて、守備もバタバタして、次々失点。苦しい状況。
それでも、笑顔を絶やさず、諦めなかった。降板したエースも4番としてはちゃんとタイムリー打って、じょじょに追い上げて。
9回裏に一気に5点取ってサヨナラ。球場の東邦応援ムードも凄かった。タオルぐるぐる回しは最近の流行なのか。打たれまくる光星投手が気の毒なくらいの東邦エール。
みんな、それを望んでこの熱い中球場まで来ているのだから。「奇跡」「感動」。その目撃者として興奮を味わいたいのです。
光星も何が悪かったってわけでなく、むしろいい感じでゲームを運んでいて。初球セイフティからの鮮やかな先取点とか流石だったし。しいて言えば継投失敗ですが、でもエースにスイッチは予定通りの確実に勝ちに行く策だったのでしょうから。
甲子園の女神は、あいかわらず光星に厳しいなあ。

第四試合
履正社5-1横浜
第一試合の山梨学院みたいに、名称が別のチームを率いて甲子園に舞い戻ってくることもあれば、第二試合の常総学院や第四試合の横浜みたいに、名物監督が退いて新たな指導者の下でやってくることもあり。
選手や指導者が変わっても、その校名の威力は健在で
「横浜」。大阪代表。好投手対決。二回途中で雷雨による長い中断があったにもかかわらず、甲子園のスタンドはまだまだお客さんいっぱい。
初回に先制したのは横浜。しかし二回に5-1と逆転した履正社がそのまま行きました。8番打者に豪快な本塁打でるもんなあ。エース寺島くんも貫録あって、横浜相手に、ホントに危なげないや。

第98回高校野球選手権、10日目、近畿勢全滅2016/08/16 23:59

三回戦です。
明徳義塾13-5嘉手納
緒戦に続いて、明徳義塾が快勝!7年連続出場の強豪が、毎度いいチームを作ってきます。
初出場、地元っ子を集めた公立高校歯が立たない。

秀岳館6-1いなべ総合
第一試合に続いて、公立高校が甲子園を去る。しかし両校ともセンバツに続いての出場で、見ごたえのある好ゲームでした。終盤こそ、投手が打ち崩されて点差が開きましたが、それまでは緊張感ある接戦で。いなべ総合は、8回裏一死三塁を無得点に終わってしまったのが痛い。チャンスは作っても、もう、あと一本が。
秀岳館は、投手が崩れそうになるとすかさず交代させる采配が印象的でした。

鳴門11-9-盛岡大付属
この大会で最も印象的なチームになることでしょう。一回戦から、点を取られても取られても、取り返していくスタイル。前半で1-5から5-5に追いついたのも、最終回3ランで追い上げも、見事。二回戦東邦の九回5得点でサヨナラ勝利を思い出す。
ただ、東邦と違うのは、観客のモーレツ応援が無かったのと、相手の継投エースの表情が(連続四球押し出しで2点差に詰め寄ららえても)明るかったこと。
一、二回戦を守り勝った鳴門は、エースを終盤まで温存しつつ、タイムリーに本塁打に、次々と加点していく。守備力に加えて攻撃も上向き。準々決勝での四国対決が楽しみ。

常総学院7-4履正社
16強で唯一残っていた近畿勢がここで敗れ、8強対決は近畿勢以外大会となりました。
でも、完敗すぎて悔しさすらないっていうか。失点が多すぎ、残塁が多すぎ。満塁のチャンスで1点も取れず、二桁安打で4得点、失策もリズムを狂わせる。こんな調子で勝てる方が奇跡です。
逆に、常総学院は打たれても良く踏ん張り(完投した鈴木投手は三振0個だったとか)、タイムリーにスクイズに、伝統の多彩な攻めでノビノビ野球。履正社が自分たちの調子を取り戻せないうちに、常総学院が自分たちの持ち味を存分に発揮したわけです。
ロングリリーフの寺島が後半を抑えただけに、初回から準備して登板できていたら、と思わずにはいられないけど、まあ、これは分かりませんよね。

第98回高校野球選手権、11日目、投手起用2016/08/17 23:06

オリンピックが盛り上がるのは大変結構なことです。
ただ、一つ困るのが、熱闘甲子園の放送時間が大きくズレてしまう事。
明日は四時起き。


聖光学院5-2東邦
二回戦で「来年のアメトーク・ネタ決定」なミラクルサヨナラゲームを演じた東邦ですが、これまでの二戦は失点が多すぎて、勢いよりも不安の方が大きい。今日もまた、先発エースが打ちこまれる。被安打数の割には失点は少な目というべきか。
エースで四番で主将で甲子園経験も豊富な藤嶋くんは、打つ方ではいい活躍で主将としても劣勢のチームを盛り立てる様子が見られて好感が持てるのですが。

作新学院6-2花咲徳栄
投手一人で勝ち抜くのは難しいし危険でもある。でも、エースを温存して先発した他投手が打ちこまれてその失点を取り戻せない、というのが今大会ぽつぽつ見られます。横浜とか、履正社とか。花咲徳栄の高橋投手もまた、「エース温存が結果的に裏目に」パターン。
その一方で、今日の聖光学院はこの夏初登板投手が2失点完投したりするから、選手の調子、相手チームとの相性とか、投手起用は難しい。
対する作新学院の方は、150キロ越えエース・今井が2失点完投。難しくても、好投手相手のゲームで先取点を取られる危険を考えたら、エースは先発させたい。第一試合の藤嶋みたいに打たれても、エースが打たれたなら悔いはないっていうか、開き直れそうな気がします。

木更津総合2-0広島新庄
今年は好投手が多い、と言われながら、なんとなく打撃戦の方が印象強いのですが。
しかし、木更津総合は、緒戦も今日の試合も、見事な投手戦。早川投手は安定感抜群、二試合連続完封。安打が出てもけん制で刺したり、四球の走者も併殺に倒れたり、広島新庄にチャンスを与えません。
対する堀投手も素晴らしかったのですが、今日の早川投手相手では、初回のソロも、早川投手自身による追加点も、重すぎました。

北海4-1日南学園
三回戦最後のカードも、シビレル投手戦。序盤に1点ずつ取った後、0が続いていく。
エースで主将対決、なのですが、対照的。
北海の大西投手はスラッとしたイケメンで最速143キロを投げる。
日南の森山君は160センチと小柄でストレートは130に満たず低めにコントロールして打たせて取る。無死満塁の場面を内野ゴロで無失点に抑えた場面が最大の見せ場。打ちこまれても強気で踏ん張る、なかなか熱い主将さんで、しかし、八回裏にとうとうタイムリーと勝ち越され、本塁打で突き放される。悔し涙。
両チーム、四死球もミスもほとんど無く好プレーで投手を盛り立てる。無駄のないキビキビしたナイスゲームでした。

第98回高校野球選手権、準々決勝、崩れる2016/08/19 12:09

八強激突を甲子園まで観に行ってきました。ど平日で近畿勢は登場しないのに、お客さん多かった。
試合は熱戦でしたが、私自身の消耗が激しい。思ったより早く終了したし、第三試合からは追加販売された内野席チケットを購入して一番暑い時間帯は日差しを避けたにもかかわらず。
いつもなら、ちょっと涼んで休憩したら元気になるのに(脂っこいアイスクリームよりさっぱりしたカキ氷にするべきだったかなあ)。これが熱中症というものか、単なる疲労による頭痛か、息も絶え絶え帰宅する。
そんな状態になっても、一つだけ良いことがあります。グランドで日を浴び続ける選手たちの、過酷な状況で戦うための頑張りを思わずにいられないから。こんなに厳しいんだから、暴投があってもお手玉しちゃっても、責められないんじゃないかって。

秀岳館4-1常総学院
秀岳館危ういなあ、本塁打二本で先制したものの連打は出ず、ミスが絡んで前半のうちに2-1と追い上げられて。
と、思っていたら、まさかの、常総の守備の乱れ。あんなにも堅実だったチームの、しかも主将が。九回は満塁までせめただけに、六回裏の2失点が重かった。

明徳義塾3-0鳴門
河野投手、苦しい。ボール先行、再三の四球、無死の走者を出し、バックもばたばたして。明徳がセオリー通りバントで送ったおかげでアウトカウント稼げた感じ。七回までで降板するまで10安打されながら3失点で踏ん張り(いつ一気に持って行かれるかと、ヒヤヒヤでしたんですが)、試合の形は作ったエース。
しかし、攻撃陣が、明徳の中野投手を打てない。三安打。代走が盗塁死。いいところが無いまま、四国対決のリベンジはならず。明徳はこれまで圧勝すぎて実力のほどがよく分からなかったんですが、やっぱり強かった。

北海7-3聖光学院
三回戦であれほど堅かった守備、無四球投球の投手が、グラグラに崩れて初回に被安打1で3失点、大丈夫か。しかし、二回表に、大西投手自らタイムリー。2-3と追い上げ、四回には4-3と逆転、五回には本塁打にスクイズで突き放す。
このところ甲子園常連の聖光学院は9安打するものの、終わってみれば初回の3得点のみ。
久々の活躍を見せてくれる北海は、初回以降は立ち直って危なげない。問題は残塁と送りバント失敗の多さか。

作新学院3-1木更津総合
全力校歌を一度生で聞きたいと思っていたのに、残念。噂の投手の150キロ越えを見られたので良しとするか。
関東対決、好投手対決ですが、抜群の安定感から、早川投手が負けるとは思っていませんでした。そうそう連打はされまい、ホームを踏むのは難しいだろう、と。
でも、本塁打は粘り様が無く連打も必要なくあっという間に点が入ってしまう。3点を、作新・今井投手から奪わなければならないのですが、終盤のチャンスに走者アウトが痛すぎ、最終回には150キロ代速球を連投され万事窮す。
無失策ゲーム。安打はともに6。四死球の数は1と4なのでやっぱり早川投手の方が安定感は上だと思えるのですが、それでも、チームを勝たせる投手が強い投手。

第98回高校野球選手権、準決勝、さらに崩れる2016/08/21 00:08

作新学院10-2明徳義塾
明徳義塾まさかの大敗。作新学院、後半からエースを温存する余裕。
今井投手の凄さが際立つのですが、今日は作新学院の打撃が明徳を圧倒。ですが、明徳守備陣の失策が多すぎて、打線の好調度はいまいち推し量れません。

北海4-3秀岳館
初の決勝進出をかけて、南北対決。頼れる主将対決も見ごたえがありました。
秀岳館お得意の次々継投でも北海を抑えきれなかったのですが、それでも粘りました。北海は初回にバタバタ失点して、その後見違えるように立ち直ってキリキリ守って0行進、打線が逆転。というのがいつものパターンだったのですが、秀岳館は初回の好機に得点できなかった代わりに、終盤加点して追いすがる。秀岳館主将・九鬼くん(めっちゃ大阪の子だ、喋り方)の素晴らしいバッティングもありましたが、死球や失策を失点に結びつけてしまった北海。
秀岳館の強さと、それを後押しする声援の広がりの力もあるのでしょうが、やっぱり疲れるよなあ。
大西投手は、イケメンでチームをまとめる主将でゲームを作るエースで、元4番を打っていたものだから打撃力もあり、今日も先制三塁打。爽やかで礼儀正しく、アルプス席には美人のお母様が涙を浮かべる(息子が辛い思いをしてきたことを良く知るが故でしょう)。しかも、昨年の甲子園では一死も取れぬまま降板という悔しい思いをしてきて、その借りをきっちり返しに来るというエピソード付。これで明日優勝でもしようものなら、ハンカチ王子以来の「完璧すぎる高校球児」だ。

第98回高校野球選手権、決勝、栄冠は君たちに輝く2016/08/21 22:41

作新学院7-1北海
投打かみ合い、古豪復活、54年ぶりの優勝、おめでとうございます。
質実剛健、創部100年以上の歴史の中で初の決勝進出・準優勝、おめでとうございます。
結果は、大方の予想通りというか。それでも、点差の割に、一方的な展開には感じませんでした。総合力から作新有利と言われながら、ちゃんと好ゲームになりました。
初回に四死球等でピンチを招き、その後ディフェンスの調子が上がって行き、そのリズムが攻撃にもつながる。ここまでは、北海のいつものペースだったのですが。
打たれ攻め込まれてもギリギリのところで守りきる(そこが今年の北海野球の危ういところであり、面白いところでもあったのですが)、そのパターンが崩れました。四回に大量失点して1-5と逆転される。しかたのないことですが、満塁の場面で内野ゴロをゲッツーにできていたら……
一人で投げ続けてきたエースは降板。大西君は、打者としても抑えられてしまう。チームの柱を封じられ、攻撃は欲しい所でもう一本出ない。最後のアウトが盗塁死というのが、この試合の北海野球のかみ合わなさを象徴するようでした。
逆に、作新は打って走って、いいように試合を進めて行きました。ミスらしいミスもなく、好プレーで投手を盛り立てる。今井投手は、味方の援護を得てから調子を上げていき、そうなると、もう北海高校が付け入る隙などありません。
勝って涙に顔をゆがめる今井投手。
負けて微笑みながら涙ぐむ大西投手。

「死霊館 エンフィールド事件」2016/08/28 23:47

ウォーレン夫妻の「本当にあった心霊調査」シリーズ第二弾。母親と子供4人でちょっぴり苦しい生活をしているホジソン家に、ポルターガイストが発生する。
今回も色々怖い映像を見せてくれましたが、でも、三年前の前作の方が恐怖感は上な気がしました。
ウォーレン夫妻の絆とか、ホンモノニセモノ論争とか、次女の不安定な心理(母親に信じてもらえなかった)とか、「自分の味方になってくれる存在」という要素をストーリーに盛り込んだせいかもしれませんが。
けっこう早いうちからラスボスの姿を描いていたり、憑依霊が色々喋って名前まで名乗ってくれたりと、「敵」の姿が明瞭になると、恐怖心よりもキャラクターの不気味さとか気持ち悪さが先に来る。
TVリモコンがいつの間にか移動しているとか、誰もいないのにオモチャが走り出すとか、椅子がするすると勝手に動くとか。そういう事象の積み重ねの方が、案外怖いんです。
明らかに霊が取りついた椅子をどうして捨ててしまわないのか。教会に属して心霊調査やっている人がそんな禍々しい絵を描かないでよ、とかツッコんだり。
さて、ジェイムズ・ワン監督の携わった「ライト/オフ」観に行こうかどうしようか。

「死国」2016/08/31 23:45

今年はお遍路逆打ちの年、らしい。ご利益アップ!?宗教関係者だか旅行会社だかが、盛り上げようとしているとか。

坂東眞砂子作品は、多分初めて読みます。デビュー作なので、登場人物がケータイ持っていないのが新鮮というか違和感というか。
その昔四国は死者の国で、左回りにお遍路すると、死者が蘇る。という、トンデモ設定。
霊媒やっていた女の子がこの世に蘇って好きだった男を手に入れようとする。
正直、霊だからどうとかいうより、生きている人も含めた女たちの暗い執着心が不気味な話です。
怖くはないけど、禍々しい。