大阪クラシック2014、最後はジャズ2014/09/14 00:44

 今日は暑かったですけど、でも「残暑との戦い」でもある大阪クラシック、今年は比較的涼しい方でしたね。天気もなんとか持ったし。

第73公演:ロッシーニ/弦楽のためソナタ 2番と4番
 コミックバンドとして毎度紹介される、ロッシーニ・バンド。
 1300からの開演より30分ほど前に、前から二番目あたりをポジション取り。そのためなのでしょうか、なんか去年聴いた時よりもさらに素敵に思えました。音がはっきりと聞こえて。
 アンコールのウィリアム・テル序曲(運動会でお馴染みすぎる)も、大植プロデューサー指揮で大盛り上がり。こういう盛り上げ方がホントに上手いなあ。

第75公演:イザイ/二本のヴァイオリンのためのソナタ イ短調
1400からの公演は人の列がめちゃ多いので断念。1500からの公会堂当日券の方に並びました。全然知らない曲。でも大フィルのコンマスお二人の演奏なので期待したのですが。
遅めの昼食(中之島倶楽部のオムライス\780)を食べた後、涼しく薄暗いお部屋で難解でヘンテコな音楽。・・・・眠たくなって。
第一楽章はしっかり聞いてたんですが、楽章の間にお話を差し挟まれるとかえって集中が途切れるのです。続く第二、第三楽章は、大変な難曲を大変な技巧で演奏されるのを、夢うつつに。

第77公演:となりのトトロ、大阪の新世界、他
 公演開始の1545より少し遅れて、ジブリメドレーの途中から市役所前に到着。
 トランペット2本と、ホルン、トロンボーン、テューバの管楽器グループ。屋外コンサートは「街にあふれる音楽」という趣旨には合いますが、日差しが暑い。そして演奏は良く聞こえるのに楽曲解説などトークが聞き取りにくい(後から来て後ろの方で聴いていたせいもあるでしょうが)のが残念。
 今年から宮川彬良が音楽監督に就任した大阪市音楽団ですから、当然「宇宙戦艦ヤマト」きます。格好良いです。
 しかし、後方から見ると演奏中に動画撮影の姿がチラチラ目についたのですが、野外演奏だとそういうの緩いものなのでしょうか。

第79公演:J.Sバッハ/無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調
J.Sバッハ/無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調
 これなしには大阪クラシックは終わらない。最終日恒例の野津さんのフルートソロによるバッハ。なんとかギリギリ椅子に座れましたが、立ち見のお客さんも多いこと。
 重くて大人しい短調の曲なんですが、良いのです、素敵だから。
 拍手の後の「アルルの女」で客席を練り歩くのも例年通り。

第80公演:スッペ/「詩人と農夫」 ショスターコヴィチ/ジャズ組曲1番 他
 最終公演のチケットが取れなかった年は野津さんのフルートの余韻でもって大阪クラシック終了。となるのが例年なのですが、今年は1830からのダイビル公演まで足を延ばしてみました。
 昼に思いがけず昼寝休憩があって体力が残っていたのと、そしてやっぱり、昨日のサックスが良かったので、もうちょっと金管楽器聴いてみたいってなったのですね。
 関西フィルによるトランペット、ホルン、トロンボーン演奏。「アイーダ」凱旋行進曲の途中から、立ち見していました。
 私でも聴いたことあるジャズの名曲・ガレスピーの「チュニジアの夜」とか、とにかくノリノリで楽しい演奏でした。

「それから」2014/09/14 23:16

 主人公はアラサーのニート。それも、「生活費のために働くなんて下劣なことであってそんなことはしない方がよいのだ」とか屁理屈こねる、ニートの中でも性質の悪い部類であるインテリ系なのでした。
 親が財産持ちなので毎月実家へ行って生活費を受け取っていて、家族からブラブラしていることを咎められても縁談を持ちかけられてもノラクラと応対する。
 しかし、数年ぶりに再開した友人が、仕事を失くして負債を抱えていると聞いても、ニート主人公にはまとまった金銭を用立てることはできません。それでも、友人のためにではなくその奥さんである三千代さんにイイトコ見せたくて、主人公は兄嫁の梅子さんにお金を都合してもらえるように頼みます。
 その時の梅子さんの御返事が「いったいいつ返してくれるっていうんですか」「普段偉そうなことを言っていてもこういう時には頭を下げるしかない」・・・・いいぞ梅子さん、もっと言ってやれ、梅子さん。
 漱石の小説の主人公って、ウジウジしたダメ男ばっかりなのですが、彼はとびぬけてショボイ。鋭すぎる故に、って書かれ方ですが、要するに頼りない男です。
 話はやがて、
今のユルユル生活を維持するために親の薦める縁談(金持ちの娘さん)に乗るか、
生活費供給や社会的信頼を失くしても愛のままにワガママに僕は君だけを略奪愛か、
の選択を迫られることになってきます。「働きたくない(働けない)」「でも三千代さんとの愛は大事」いろんなことをイチイチこむずかしく理屈をつけるのですが、そこを柔らかく翻訳しながら読んでいくと、結構笑えます。