大阪クラシック2014、会場でCD販売して欲しい2014/09/07 23:57

 今日の最終公演ブラームスどうしようか迷ったけど、時間的に立ち見必須と思われたし、明日仕事だから疲れないうちに帰ることにしました。

第8公演:ブラームス/ヴァイオリンソナタ1番ト長調
 オープニングコンサートはチケットを取れなかったため、今日はゆっくりと16:00からの公演です。それでも、公演の50分前から並んでたんですけどね。その時にお話しした奈良からいらしたという奥さんは、ネットオークションで第一公演チケット手に入れたとおっしゃっていました。
 ヴァイオリン・小林亜希子、ピアノ・佐竹裕介。ブラームスは重苦しい交響曲のイメージが強いのですが、「雨の歌」は優雅でした。

第10公演:フランセ/クラリネット五重奏曲
 全然知らないフランスの作曲家さんの曲でしたが、軽快で楽しかったです。クラリネットってそういう曲が合うと思います。
 柱の陰になる席でしたが、それでも座れるだけマシ、立ち見もいっぱいです。ヴァイオリンの黒瀬さんがとっても美人さんで、同じくヴァイオリンの石塚海斗くんが可愛い。「カイト君」と、オバサン方にもにも人気ありそうで。

第12公演:Sky
今日のメイン。チケットは前もって購入していましたが、当日券もたくさんあったようです(当日の方が手数料ナイ分安価)。
 副題に「映画音楽、ヒーリングミュージックからチャルダッシュまで」とあり、大阪クラシックなのにクラシック曲はチャルダッシュだけかい、というプログラム。
 ヴァイオリン:田野倉雅秋、チェロ:近藤浩志、ピアノ:永野沙織のトリオは昨年のピアソラも永野さんのオリジナル曲も凄くステキだったのです。
 それにフルート、クラリネット、ファゴット、それにパーカッションを二人加えたメンバーで活動し、この夏CDも出したとか(探してみよう)。
 6曲中、永野さんの作曲が4。メイン曲はグループ名でもある「Sky」で、アンコールでも演奏され、観客席からノリノリ手拍子。「古都舞桜」「水椿」のような和風曲は野津さんのフルートが抜群に合うのは想像ついたのですが、田野倉さんの演奏もキマっていました。
 映画「ひまわり」は見たことないのですが、曲は聴いたことありました。年配の方々にはお馴染みの切ない名作なのですね。これを書きながらYou Tubeでヘビロテ中。
 そして、「午前三時ごろアレンジしてたので」異様に楽しく編曲されたチャルダッシュ。ヴァイオリン曲としてとってもカッコ良い曲なのに、笑い取りに来た!
 司会トークが軽妙、アレンジがカッコ良い、そして演奏が最高に艶めいている近藤さん。ホント素敵です。今年は田野倉さんとのトリオがチケット売り切れで残念なのですが、今夜はとても楽しませてもらいました。

大阪クラシック2014、「ジュピター」2014/09/10 00:15

 中国では旧暦8月15日(中秋節)は祝日なのだそうです。さすが、本場。
 今夜は、大川の上にまあるく輝くお月様を拝みました。

第33公演:モーツアルト/交響曲41番 K.551 弦楽六重奏版
 仕事が終わってから大急ぎで地下鉄を乗り継ぎ、中の島ダイビルへ。
ロビーフロアの最前列をキープするには遅すぎたので、エスカレーターで上階から立ち見です。ちょっと疲れるけど30分少々ですし、上の方がよく見えます。
 演奏は日本センチュリーで、メジャーな交響曲の弦楽六重奏版です。ジャン、ジャララン、ジャララン、と印象的な出だしフレーズ。なんとなく、モーツァルトは大フィルよりセンチュリーの方が良い気がします。いい感じに優美で。
 個人的にはもっと低音がズシンと響く感じが好みなのですが、まあモーツァルトですからね。優雅な気分で秋の夜。

大阪クラシック2014、今日はマイナー曲2014/09/11 00:38

 今日は行くかどうか迷ったのですが、当日券があるということで、淀屋橋までGO。

第33公演:ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲 第4番 「街の歌」
 開演前、調律師さんがピアノを調性していました。中央公会堂の中集会室は、やたら音が響くので、色々難しいところだと思います。バロック系の音楽なんかには合いそうです。
 分かってはいたのです、演奏する楽器と楽曲を選ぶ会場だというコトは。
 昨日はモーツァルトのメジャー曲でしたが、今夜はベートーベンの若い頃の作品で全然知らない曲。チェロの近藤さんとクラリネットの船隅さんはSkyの時の紺シャツ姿、ピアノの河合珠江さんは大クラ初登場で、美しいドレス。
 調律師さんが頑張ってくれたおかげか、ピアノはとても素敵だったのですが。
 でも全体的に、やっぱり音が響きすぎたと思います。
 アンコールの「月光」の方が、(メジャーな分)聴きやすかったです。
 最後に大植さんの無茶ブリアンコール+乱入ピアノがあって、そういうサービス精神は流石。今夜の黒い衣装もオシャレでした。

大阪クラシック2014、今日はシンフォニーホールへ2014/09/13 00:52

軽くお昼を食べてから14:00のシンフォニーホール公演へGO!

第61公演:
 大植さんのピアノが聴ける、と思って楽しみにしていたのですが、期待外れなことに。
ピアノは申し訳程で、メインはお若いピアニストたちに譲ってご自身は指揮と小芝居(難聴で苦悩するベートーベン。今年、日本ではこのネタで酷い騒ぎがあったのをご存じなのだろうか・・・)をがんばっておられました。
 それでも、第9はピアノだけじゃなくてちゃんと大フィル合唱団もついていて、そこは嬉しい誤算でした。鍛えられた生声は美しいです。
 もう一曲、「キャンディード」ピアノ版は、すっごい若い男の子が、オタマジャクシたくさんな難曲を譜面もなしで弾きこなしていました。若手音楽家をどんどん引っ張ってくるのが大植流です。
 ただ、この曲は「題名のない音楽会」のテーマ曲でお馴染みすぎて、管弦楽の派手さと比べるとピアノだけじゃなんか寂しい。
 そして最も困ったのが、私の席の近くのご主人が、鼻炎だか花粉だか風邪だかでハナぐずぐず言わせていること。鼻炎持ちはコンサートに来るな、とは言えませんが、こういうの気になる性質です。これなら赤子がグズル方がまだカワイイ。

第65公演:サックス四重奏
 中之島三井ビルディングに、高らかに鳴り響く。
 ざわつくオフィスビルエントランスでも、管楽器の大音量なら問題なし。子供が声出しても全然気にならないむしろご愛嬌。
 明るいノリや親しみやすいメロディーを選曲してくれていて、カルメンも琉球歌謡もオシャレに演奏。
 そしてアンコール。今年は何度も聴いたはずですが、こんなに格好良い曲だったとは。とっても力強い、「ありのままで」。

第66公演:
 会場はすぐ隣のダイビル。こちらは全然知らない曲ばかりだったのですが、しかしリハーサルをちょこっと聴いただけで「これはイケてる、上手い人がイイ感じに演奏してくれる」と分かりました。
 大阪交響楽団のヴァイオリン・吉岡さんがおっしゃるには、マイナー曲を演奏する機会、聞く機会を作ろうという選曲意図があったという。
 この吉岡さんは喋ると面白い人(関西人だ)で、演奏もなんだか華やかな艶がありました。
 吉岡さんの曲解説によると、
ステンハンマル/弦楽四重奏曲第5番 第三楽章:短いけど演奏スゴイ疲れる
ニールセン/弦楽四重奏曲第三番:ヘンテコな曲(私には、サビが脱力系に思えた)
ガルデル/ポル・ウナ・カペサ:映画音楽にも使われる、知っているようで知らん曲
 アンコールはメジャーに、チャルダッシュ。

第68公演 指揮:大植英次 管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
 本日二度目のシンフォニーホール。大阪クラシックでは高めの2500円ですが、このホールの演奏だと思うととってもお買い得。席は2階で、ステージの斜め後方から見下ろす感じ。オケに近くて、でも熱気があるとかはなくむしろ演奏者と楽器のために冷房がキツめだったくらい。毛布を借りればよかったです。
 今年は大クラ9回目ということで、有名音楽家の交響曲9番特集でした。
 一つ目は「家路」でお馴染みのドヴォルザーク「新世界より」第二楽章。しっとりと聴かせたあとに、ブルックナー9番第二楽章。これは初めて聞きましたが、ガツンとパンチがきいていました。
 おしまいがマーラーの9番第4楽章。マーラーらしい美しい流れるようなメロディーで、なのに緊張感に満ちている。流麗なメロディーに継ぎ目継ぎ目にものすごく神経をとがらせている感じで、緊迫した演奏になりました。
 余韻を保ったまま帰ってほしい。という演奏前の告知も納得です(単に「アンコールありません宣言」なのかと思っていたのですが)。

 さあ、明日が最終日。

大阪クラシック2014、最後はジャズ2014/09/14 00:44

 今日は暑かったですけど、でも「残暑との戦い」でもある大阪クラシック、今年は比較的涼しい方でしたね。天気もなんとか持ったし。

第73公演:ロッシーニ/弦楽のためソナタ 2番と4番
 コミックバンドとして毎度紹介される、ロッシーニ・バンド。
 1300からの開演より30分ほど前に、前から二番目あたりをポジション取り。そのためなのでしょうか、なんか去年聴いた時よりもさらに素敵に思えました。音がはっきりと聞こえて。
 アンコールのウィリアム・テル序曲(運動会でお馴染みすぎる)も、大植プロデューサー指揮で大盛り上がり。こういう盛り上げ方がホントに上手いなあ。

第75公演:イザイ/二本のヴァイオリンのためのソナタ イ短調
1400からの公演は人の列がめちゃ多いので断念。1500からの公会堂当日券の方に並びました。全然知らない曲。でも大フィルのコンマスお二人の演奏なので期待したのですが。
遅めの昼食(中之島倶楽部のオムライス\780)を食べた後、涼しく薄暗いお部屋で難解でヘンテコな音楽。・・・・眠たくなって。
第一楽章はしっかり聞いてたんですが、楽章の間にお話を差し挟まれるとかえって集中が途切れるのです。続く第二、第三楽章は、大変な難曲を大変な技巧で演奏されるのを、夢うつつに。

第77公演:となりのトトロ、大阪の新世界、他
 公演開始の1545より少し遅れて、ジブリメドレーの途中から市役所前に到着。
 トランペット2本と、ホルン、トロンボーン、テューバの管楽器グループ。屋外コンサートは「街にあふれる音楽」という趣旨には合いますが、日差しが暑い。そして演奏は良く聞こえるのに楽曲解説などトークが聞き取りにくい(後から来て後ろの方で聴いていたせいもあるでしょうが)のが残念。
 今年から宮川彬良が音楽監督に就任した大阪市音楽団ですから、当然「宇宙戦艦ヤマト」きます。格好良いです。
 しかし、後方から見ると演奏中に動画撮影の姿がチラチラ目についたのですが、野外演奏だとそういうの緩いものなのでしょうか。

第79公演:J.Sバッハ/無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調
J.Sバッハ/無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調
 これなしには大阪クラシックは終わらない。最終日恒例の野津さんのフルートソロによるバッハ。なんとかギリギリ椅子に座れましたが、立ち見のお客さんも多いこと。
 重くて大人しい短調の曲なんですが、良いのです、素敵だから。
 拍手の後の「アルルの女」で客席を練り歩くのも例年通り。

第80公演:スッペ/「詩人と農夫」 ショスターコヴィチ/ジャズ組曲1番 他
 最終公演のチケットが取れなかった年は野津さんのフルートの余韻でもって大阪クラシック終了。となるのが例年なのですが、今年は1830からのダイビル公演まで足を延ばしてみました。
 昼に思いがけず昼寝休憩があって体力が残っていたのと、そしてやっぱり、昨日のサックスが良かったので、もうちょっと金管楽器聴いてみたいってなったのですね。
 関西フィルによるトランペット、ホルン、トロンボーン演奏。「アイーダ」凱旋行進曲の途中から、立ち見していました。
 私でも聴いたことあるジャズの名曲・ガレスピーの「チュニジアの夜」とか、とにかくノリノリで楽しい演奏でした。

「それから」2014/09/14 23:16

 主人公はアラサーのニート。それも、「生活費のために働くなんて下劣なことであってそんなことはしない方がよいのだ」とか屁理屈こねる、ニートの中でも性質の悪い部類であるインテリ系なのでした。
 親が財産持ちなので毎月実家へ行って生活費を受け取っていて、家族からブラブラしていることを咎められても縁談を持ちかけられてもノラクラと応対する。
 しかし、数年ぶりに再開した友人が、仕事を失くして負債を抱えていると聞いても、ニート主人公にはまとまった金銭を用立てることはできません。それでも、友人のためにではなくその奥さんである三千代さんにイイトコ見せたくて、主人公は兄嫁の梅子さんにお金を都合してもらえるように頼みます。
 その時の梅子さんの御返事が「いったいいつ返してくれるっていうんですか」「普段偉そうなことを言っていてもこういう時には頭を下げるしかない」・・・・いいぞ梅子さん、もっと言ってやれ、梅子さん。
 漱石の小説の主人公って、ウジウジしたダメ男ばっかりなのですが、彼はとびぬけてショボイ。鋭すぎる故に、って書かれ方ですが、要するに頼りない男です。
 話はやがて、
今のユルユル生活を維持するために親の薦める縁談(金持ちの娘さん)に乗るか、
生活費供給や社会的信頼を失くしても愛のままにワガママに僕は君だけを略奪愛か、
の選択を迫られることになってきます。「働きたくない(働けない)」「でも三千代さんとの愛は大事」いろんなことをイチイチこむずかしく理屈をつけるのですが、そこを柔らかく翻訳しながら読んでいくと、結構笑えます。

「るろうに剣心 京都大火編・伝説の最期編」2014/09/20 00:26

 観客の目を釘付けにするアクション、それをさらに盛り上げる強烈な音楽、芸達者なキャスト。屋根の上を走る健くん、馬で疾走する健くん、チャンバラな健くん。
 前編を観て、これは今年一番の傑作だ!と大興奮で、期待して後編も観に行きました。
 そして、一つ分かりました。アクションも音楽も役者の芝居も大切ですが、その土台となる脚本がしっかりしていないと、文字通り台無しになってしまうのだ、と。
 映画として時間の制約もあるでしょうから多少の改変は仕方がないのですが、前編は基本的に原作のオイシイところをきちんとおさえた、うまい脚本だったのです。
 しかし後編はオリジナル要素が多くて、なんか弱い。いいセリフなのに何故かとってつけたように上滑りしてしまうのは、説得力が薄いからでしょう。
 だいたい剣心は、薫殿が死んだかもしれない時にすっぱりと奥義の修行に頭切り替えられるほどタフではないでござるよ。
 戦いが終わった後は仲間たちの笑顔が迎えてくれれば良いのであって、手のひら返したお偉いさんたちの敬礼(わざとらしい)なんていらないでござるよ。
 ボコボコにやられて京都で療養していたはずの人がいきなり東京での戦闘に乱入してくるとは、クライマックスシーンのはずなのに失笑ものでござるよ。
 おかしな設定や大勢の雑魚キャラを減らして、主要キャラの見せ場をもっと増やしてくれれば良かったのでござる。
 本当に、前編の評価と後編への期待が高かった分、余計に残念。
 ストーリーはギャグだと割り切って、役者さんのアクションを楽しむ映画。

「舞妓はレディ」2014/09/21 00:32

 このタイトル、この監督、このキャスティング。まずハズレは無いだろうと思っていましたが、期待以上に面白かったです。「Shall we ダンス?」「マイ・フェア・レディ」をおさらいして観ればなお楽しめそうです。
 突然ヒロインが歌い出すのにびっくりしましたが、すぐに入り込めました。楽しいから。「Shall we ダンス?」は中年男の新たな青春を描いていましたが、「舞妓はレディ」は15、6の少女を周りの大人たちが助けて鍛えて、成長させていくシンデレラストーリー。そういう意味では予定調和な物語なのですが、歌とダンスを花街の世界に取り入れて、それがとっても自由。ミュージカル仕立てっていうか、ボリウッド映画っぽい。
 サントラの購入を真剣に検討したくらいなのですが、こういうのは画面上のダンスシーンが無いと曲だけではイメージ変わったりするからなあ。
 主役の上白石萌音さん、全く知らない俳優さんでしたが、歌も踊りもお上手。「マイ・フェア・レディ」のイライザは激しくおきゃんな性格でしたが、春子ちゃんの方はおぼこい感じの娘さんで、硬い表情で言葉少なだった田舎娘が、洗練されてなおかつ初々しい可愛らしさも残した舞妓さんへとステップアップする様は、分かっていても感動的。
 それから、長谷川博己の格好よさ大爆発です。こんな素敵な言語学者さんに教えてもらえるんなら、京言葉でも薩摩弁でもマスターしましょうってもんです。
 他に田畑智子、竹中直人、富司純子など、安定した存在感の役者さんたちが目白押しで、歌って踊って盛り上げてくれました。
 観終わった後もテーマソングが耳に残ること請け合い。楽しい映画でした。

マーラー:交響曲6番「悲劇的」2014/09/27 15:58

 仕事を終えた金曜日。
 先日のマーラー9番や、二年前に聴いた5番が良かったので、当日券を求めていそいそとフェスティバルホールへ。
 大植英次指揮、管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団。
 タイトルが「悲劇的」なのでどんだけ辛気臭い曲なのかと思っていたのですが、全然暗さを感じません。むしろ威風堂々とした力強さ。
 曲解説によると、これは英雄の物語なのだそうです。マーラーさんいわく、英雄は三度運命の打撃を受けて三度目で力尽きる・・・。
 しかしそんなことを言っていながら、ハンマーによる打撃はのちに2回に減らされたのだそうです。勝手に想像すると、マーラーさんは英雄へのトドメの一撃を止めて、打撃を乗り越えて再び立ち上がる余地を残してくれたんじゃないかと。「悲劇的」ではあっても絶望的な「悲劇」の曲ではないと感じました。
 しかし、この「ハンマーで木箱を叩く」という音楽(?)が特徴だそうですが、あんまり印象に残りませんでした。「別にティンパニでええやん」と思ってしまった。そういう奇をてらった前衛に走りすぎて、初演は不評だったのでしょうねえ。
 驚きだったのはハープで、シャボン玉がはじけるような繊細さでありながら大音量オーケストラの中でも存在感抜群な音色だとおもっていたら、あんな津軽三味線バリのドスの効いた音も出せるとは・・・最初ハープの音とはわからんかった。
 マーチっぽい威勢の良さに、流れるような美しい旋律。長い曲ですが、一曲の中に様々な変化が盛りだくさんで、飽ることなく楽しめました。

「老人と海」2014/09/28 23:26

 釣りの話でした。
 ド貧乏な老漁師が、丸二日以上も一匹の大魚と戦い、とうとう勝利したのですが、二日の間に沖に出すぎてしまって、港に帰るまでにせっかくの獲物をみんなサメに食べられてしまいました。
 という、たったそれだけの、さほど長くもない小説なのですが。
 ヘミングウェイの人気が高いこと、ノーベル賞とっちゃうこと、納得の作品でした。
 私に魚や船についての知識がないもんだから、分かりにくい部分もあるのですが。
 戦いの荒々しい興奮、勝利の喜び、どんなに足掻いても止められない絶望、徒労に終わった脱力、そのすべてに対する、惜しみない敬意と愛情。
 本当の強さっていうのは、成果とはまた別の価値観なのだなあ。