マーラー:交響曲6番「悲劇的」2014/09/27 15:58

 仕事を終えた金曜日。
 先日のマーラー9番や、二年前に聴いた5番が良かったので、当日券を求めていそいそとフェスティバルホールへ。
 大植英次指揮、管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団。
 タイトルが「悲劇的」なのでどんだけ辛気臭い曲なのかと思っていたのですが、全然暗さを感じません。むしろ威風堂々とした力強さ。
 曲解説によると、これは英雄の物語なのだそうです。マーラーさんいわく、英雄は三度運命の打撃を受けて三度目で力尽きる・・・。
 しかしそんなことを言っていながら、ハンマーによる打撃はのちに2回に減らされたのだそうです。勝手に想像すると、マーラーさんは英雄へのトドメの一撃を止めて、打撃を乗り越えて再び立ち上がる余地を残してくれたんじゃないかと。「悲劇的」ではあっても絶望的な「悲劇」の曲ではないと感じました。
 しかし、この「ハンマーで木箱を叩く」という音楽(?)が特徴だそうですが、あんまり印象に残りませんでした。「別にティンパニでええやん」と思ってしまった。そういう奇をてらった前衛に走りすぎて、初演は不評だったのでしょうねえ。
 驚きだったのはハープで、シャボン玉がはじけるような繊細さでありながら大音量オーケストラの中でも存在感抜群な音色だとおもっていたら、あんな津軽三味線バリのドスの効いた音も出せるとは・・・最初ハープの音とはわからんかった。
 マーチっぽい威勢の良さに、流れるような美しい旋律。長い曲ですが、一曲の中に様々な変化が盛りだくさんで、飽ることなく楽しめました。

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