「検察側の証人」2015/08/26 22:26

久しぶりに、クリスティーです。彼女の生み出したたくさんのミステリ小説を読んできましたが、戯曲は初めて。小説と違って、ほとんどセリフだけで進んでいくので、読むの早くていいなあ。
何年か前に生誕100周年で映画化されたもので、面白そうだったけど見逃しちゃったのです。大昔の「情婦」(ビリー・ワイルダー)もこれが原作だそうで。
お金持ちのおばちゃんが殺されて、遺言で全財産を譲られることになった男に容疑がかかる。彼のアリバイを証明するはずだった妻は、意外なことに検察側について夫の犯行を証言するのだが……という法廷劇。
改めて、クリスティー作品の面白い所は登場人物のキャラクターの描き方だと思いました。なんか、手抜きの無い魅力を感じます。
ただ、人物の人柄がストーリー展開の肝になると分かっているので、検察側の証人に立った奥さんの目論見はなんとなく、はじめっから察せられるんですけどね。
それでも、やっぱり面白い。