第83回センバツ、メッセージ2011/04/04 22:24

 土曜日に甲子園に観戦に行って、一番驚いたのが「がんばろう、日本」のスローガンがこれでもか、と電光掲示板に表示されていたこと。

 ぶっちゃけ、今年の大会は、大差のつく試合が多くて延長戦も無かったし、終盤にもつれるような劇的なゲームが少なくって残念。
 昨年の興南についても同じように思ったけど、どこもかしこもあらゆる点で強すぎて、文句なしに凄いんだけど面白みも無い、東海大相模の優勝。強力なライバルがあってこそ盛り上がるんだ。
春の王者を打ち破るような、ハイレベルな選手、ミラクルな秘策、怒涛の勢いを持ったチームが現れることを願います。
そんな今大会で、私的ベストゲームは
準決勝 九州国際大5―4北海
 最後まで、目が離せない試合でした。その次が
一回戦 九州学院8―7国学院久我山
 劣勢からの追い上げ、そしてマサカ!な幕切れ。

 別の意味で、盛り上がらなかったのは仕方ない。
 アルプスにブラバンがないのは、たまには声だけの声援ってのもいいと思うけど。
 TV放送もアレだったし、ガッツポーズも控えめ。みんな、気を遣わざるを得ない。複雑。
 よせばいいのに(失礼)、「各チームから被災地へのメッセージ」なるものを表示して。大会の趣旨が「がんばろう、日本」なのでしかたないんだろうけど。
 その中で、ある意味今大会の主役だった東北高校からは、
大阪に来てテレビで津波の映像を見るようになり本当に心が痛いです。被災地の方に一人でも「東北高校の選手が頑張っているから」と思ってもらえたら幸いです。
 ……被害の大きかった地域ほど、あの衝撃的映像を見ることもなかったんだなあ。これは東北高校選手たちの、心底の言葉であろうと思いました。
 しかし、
 皆様に勇気や希望を与えたいと思います。
 って感じのフレーズも結構あるのですが、これは気負いすぎだと思うんですよ。
 あと、報徳学園からは
 阪神大震災を経験した甲子園も、僕たちも、立ち直りました。(後略)
さすが震災を経験している人が言うと説得力があるなあ、と一瞬思ったのですが、でも阪神大震災のときって選手たちはまだ赤子ですよ。被災も復興も、あんたらは覚えてないでしょう(やっぱり、周囲の大人が考えた文面なのだろうか?)。
 で、優勝した東海大相模からは、
 このような状況の中、大会が行われることを非常にうれしく思います。全国の皆さんへの感謝の気持ちを忘れず精いっぱい頑張ります。
 ……謙虚というか、殊勝な姿勢に好感が持てます。本当に、大会が開催されて最もいい目を見たチームですし。良かったね。
 しかし、今大会で最も秀逸なメッセージは、やはり、創志学園・野山主将による選手宣誓でしょう。
(前略)被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。人は仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。(後略)
 名文です。チームプレーをやっている若い球児だからこそ言える、力強さ。

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