「リア王」2024/10/20 15:50

シェイクスピア四大悲劇の一つ。
リア王は引退するが、王位には就いたままみたいで(終身制?)、権限や財産は娘二人とその夫に譲って悠々自適の老後を過ごす予定。しかし、世話になるはずだった娘たちから邪険にされてしまい怒りと悲しみで嵐の中へ飛び出してしまう。
王様可哀想、という設定だけど、長女と次女が言うには、父親だけならまだしも、百人のお付きまで面倒見切れない、と。仮にも王様のご一家なのだから百人くらい召し抱えられないことはないだろうけど、その必要性は無いし、何より、このお父ちゃんも可愛げのない癇癪持ちで、それに手勢を率いさせたら面倒ごとが起こるに違いない、と考えるのは、理解できてしまう。
その前に、王様は不器用で口下手な末娘に腹を立てて勘当してしまうけど、コーディリアだけは父親を心配して助けようとする。しかし、この娘もやることが極端というか不用意というか、嫁ぎ先のフランスから軍隊率いてドーヴァーを渡ってしまう。
それでは、父王救出を名目に侵略してきたと思われでも仕方ないんじゃない(夫であるフランス王は、そのつもりだったのでは)??自分のところでお父ちゃんの面倒見ますよって、お姉さんたちにお手紙でも送れば良かったのに。
元ネタであるブリテンの伝説では、王様と末娘は和解し戦争に勝利してめでたし、めでたし。
ところが、シェイクスピア戯曲では、フランス軍は敗退し、捕虜となった末娘は陰謀の犠牲になって獄中死。
リア王は悲しみのあまり死んでしまう。長女と次女も、若い男を取り合って両者死亡。
家族は、正直に腹を割って話し合って、仲良くしよう。