「若冲と蕪村」2015/08/28 01:21

美術館は山の中。窓からは山と空と雲オンリー。シルエットだけ見れば寺の山門のような玄関口に、周辺には松や楓。秋に行けばきっと紅葉が美しいことでしょう。たぶん。
平日ですが思ったより人は多く、バスは臨時便が出ていました。
メインの特別展に一時間強、古代シルクロード美術を集めた常設展とミュージアムショップ眺めるのに一時間半くらい。館内レストランは行列だったので諦め、13時のバスに乗って石山駅まで戻ったのですが、混んでいても、並べば良かったかなあ。味のほどは分かりませんが、やっぱり内装センスと眺望はよさそうですからね。
さて、生誕300年のお二人。
与謝蕪村は俳人のイメージが強いのですが、絵も描いていたのですね。目録見ると、国宝重文クラスの展示もありました。でもそういう大作より、俳画、という俳句を書いて漫画みたいなイラスト付けたのが可愛くって好きです。
伊藤若冲は、一度生で見てみたいと思っていた「象と鯨図屏風」がやっぱり可愛いです。凄いでっかい目をしたヘンな生き物な象!若冲の筆はイキイキした動きを感じさせて、動物たちの表情豊かなところが良いです。親しみを持てるっていうか、私漫画っぽい感じが好みなんでしょうね。
思ったより展示数が少なく感じたのですが、会期が四区分されていて展示の入れ替えもあって、「チラシにのってるあの絵がないなー」って思うのか。
蕪村の寿老人の横に、若冲の布袋さんを並べて鑑賞できる展示。

堺アート・ワールド20152015/07/21 00:08

アート・イベントだというので書画骨董工芸の類ばかりかと思いきや、個性的な雑貨屋さん大集合!って感じでした。
カーブを描く秒針のビーズが、一秒ごとにキラキラ揺れるクロック。
寄木細工のヤジロベエがくるくる回る。
格好良すぎて普段使いにしづらく思えるほど凝った、革細工のウォレット。
猫写真のカード、豆絵本、木工のアニマル、焼き物、ビーズのスケルトン、型染め手ぬぐい、消しゴムハンコ、似顔絵コーナー、ラインスタンプ。
落書きコーナーにデカデカと描かれた巻うんこ。
ライブペインティングも見ていて飽きない。
小学生たちに混じって弁柄染めワークショップに参加したかったくらい。
大変面白くって、ほんのちょっと覗いてみるだけだったのに、Tシャツやらピアスやら購入してしまう。また、散財を・・・・・
長野の伝統工芸工房という、木製櫛屋。ケース付つげ製2500円の品でしたが、本当に、プラスチックの安価な櫛より髪に優しいのが分かります。もうすこし奮発して極細歯の物を買っても良かったかもしれません。
このイベント、これが第7回だそうですが、私長年この近所に住んでいて今年初めて知りました。
堺市は宣伝とかPRが、下手すぎる。

大臣とデザイナー2015/07/18 12:01

台風は大変ですが、大風で吹き飛ばされるのか、蚊等羽虫の類がいなくなってすっきりするのは嬉しい。


掌返しっていうか。
東京都知事のおっしゃるところの「朝令暮改」の例文として辞書に採用されそうな事態ですね。
新国立競技場。
驚きましたよ。
ほんの二三日前の朝刊記事(紙面の三分の一強を割いた顔写真入りインタビュー)で五輪担当相が「これがふさわしい」「世界に誇る施設にする」と言い切っていたから。
金曜夜に白紙撤回発表されているのに、少なくとも水曜の朝刊発行までその情報を知らされていなかった大臣・・・・・大臣の言葉が軽すぎて涙モンです。
「遠藤五輪大臣はオカザリですよ」と公式発表されたに等しい仕打ちです(薄々分かってはいたことですが)。
この人は激怒して辞職願を叩きつけてもよさそうなものですが。
いや・・・・平気なモノなのかな、政治家も、他の皆さんも。厚い面の皮と強い心臓をお持ちなのでしょう。
首相の決定が全てっていうか、例の法案の話題を吹き飛ばす大風を持って来たっていうか。
もちろん、計画見直しは大多数の日本人が賛成するところでしょうが。
デザインを変えるなら、今度はSANAAの案で行ってほしいです。
世界的に活躍する建築家ユニット。ラビットチェアのカワイイこと(建築じゃないけど)。左右非対称不規則なラインで、人工物に有機的なイメージを持たせるスタンスが好きです。
金沢の美術館とか、彼らの作品は日本国内にもあちこちあるし、ここまで話題になったスタジアム計画に乗って一般にも広く知られるようになれば、各地の観光資源にもなると思うのですが、どうかなあ。

第32回文楽鑑賞教室 「五条橋」「曽根崎心中」2015/06/13 23:10

四月に観に行ったのと違って、入門編で上演短めお値段も控えめ。お客さんも学生さんらしき若い人が多かったです。上演パンフレット(ストーリーを漫画と床本と英語で紹介してくれる親切)と「鑑賞のしおり」が配られるのですが、しおりの前書きが有栖川有栖。この人いろんなトコで仕事してるなあ。
そして「文楽へようこそ」と題した解説コーナーがあるのですが、これ面白かったです。シャベリ慣れているというか、ツッコミ慣れた方が解説でしばしば笑いが生じます。スクリーンに人形が大写しにされるのも良かったです。私は後ろの方の席なのですが、やっぱりそれだと小さく見えるのですね。大きく、細部まで見える方が繊細なお人形の動きがよく分かります。もしかしたら生舞台よりTV向けなコンテンツなんだろうか。
一本目の「五条橋」は、良く知られたエピソードとは違って、牛若丸の方から弁慶にインネンつけて絡んでいって通りすがりの弁慶を舎弟にしてしまう。見た目優雅でもやってることチンピラだ!
私でも話の筋は知ってる超有名作品「曽根崎心中」。最終的にお初と徳兵衛は天神の森で心中しちゃうのですが、そのラストシーンまで、ひっぱるひっぱる。まだ死なない、明けの鐘が鳴るのになかなか死なない。
でも、脇差を振り上げてからは早く感じられました。太夫の声が終わり、三味線だけが響く中、小さくて声もない人形の、凄みのある死にっぷりでした。

ZLG2015/04/30 23:48

雑草・リトル・ガーデン、なんだそうで。
水槽の中に、水・土・草・ちっさいお魚(メダカなど)。それで小さな循環世界が構築される。そんなビオトープの箱庭版の展示があると、飲み屋のご主人に紹介されて見にいってまいりました。
その自然環境の再現。その世界観は面白いけど、けっこう作るのに手間がかかるようです。正直、雑草は室内の箱庭よりも屋外の自然な厳しさの中の方が似合うように思えました。

それから、オレンジストリート周辺の家具屋雑貨屋靴や鞄などブラブラ見て回って。
時間を気にせずゆったりと、休日らしい一日でした。

魔女の秘密展2015/04/30 23:47

初夏の日差し。海遊館前に列を成す遠足小学生や修学旅行っぽい中高生たち。

そんな明るい光景に隣接して、とんがり帽子の受付嬢がお出迎えの大阪文化館、天保山の「ワルプルギスの夜」へ。
職場の女の子で観に行ったという人がいて、あんまり芳しい評価ではなかったのですが、チケットを頂いたので。お客さんの少なそうな平日、海を見に行くつもりで。
確かに展示内容はそんなに派手なモノじゃなかったのです。ゆっくり見物して一時間ちょっとくらい。
処刑人のデスマスクが印象的でした。ホラー映画やゲームの敵キャラにこんなんいたらさぞかし不気味なことでしょう。人間の干物の頭部(昔のお薬だった!?)とか双頭の牡牛とか、ホンモノだったのだろうか・・・・・
解説の放送がやかましかったのが残念でした。せっかくの佐々木蔵之助ナレーションですが、他に声が漏れないようにできなかったものか。
終盤の、火刑のメラメラパチパチ燃える音声がBGMになったのはイイ感じでした。昼間よりも夜間に行った方が怖い感じがしたかなあ。
どうも自分、ホラーハウス的な期待をしていたようです。
しかし最も可笑しかったのは、ミュージアムショップ。羽や光物で飾られたソフトボール大の髑髏を乗っけた魔女帽子、限定1個。髑髏模様は良くありますが、あんなデカイ3D髑髏を身につけているなんて沙悟浄ぐらいしか思い当りません。5万円以上もする。
早めのお昼ご飯は、海を眺めながら魔女の赤カレーと黒カレー(辛口)。

大フィル定期演奏会、ショスタコーヴィチ4番2014/04/05 09:42

 普通、音楽家のプロフィール紹介って、有名コンクールで入賞、有名オケと共演、有名音楽家に師事して・・・そんな感じなので、「自宅でアヒルを飼っている」という結びは非常に珍しい。「なんでやねん」と突っ込まざるを得ません(相手の狙い通りと分かっていても)。
 TV番組にアヒルちゃんと出演していたのを観たことがあって、面白そうな指揮者だと思っていました。
 というわけで、井上道義の大阪フィル首席指揮者就任記念演奏会へ行ってきました。
 なんか、踊るように指揮する人でした。

 一曲目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調、メジャー曲です。
 二曲目は、全然知らないショスタコーヴィチの曲、交響曲4番。
 とっても刺激的大編成オーケストラ。
 ろっくんろーる的な、尖がった衝撃。
 怪獣映画のよう。
 芸術は爆発ですねって感じ。万博公園で太陽の塔とコラボしてほしいくらいです。
 第一音からカーンと木琴が響く。
 コントラバスが10台もならび、ティンパニと共に地響きのような低音を効かせてくれました。そこに木琴やピッコロの甲高い旋律が入ってくるのが印象的でした。
 神秘的なチェレスタの音色で、消えるように終わる。

 ファンタジックな魅力で、魂のお洗濯できました。

「川瀬巴水展―郷愁の日本風景」2014/03/10 22:18

 大阪高島屋で開催されていた版画展。大正―昭和の時代、日本各地をスケッチ旅行して描かれた風景画。
 刷られた版画と、その元になったスケッチや水彩画を並べてくれたり、版画ができるまで何十回と版を重ねていく映像が用意されていたりして面白かったです。
 版画って案外、淡くて繊細。光や空気の透明感がステキでした。
 たまたまTVで見かけた時から美しいと思ったのが「大阪道とん堀の朝」。それなのに、ミュージアムショップでポストカード探したけど、無かった。何で・・・・。

「道頓堀喜劇祭」2014/02/09 00:27

 難波の駅で、プレステ4のお試し大会が催されていました。
 自分ゲームはやりませんが、ゲームの映像って本当に動きも背景もリアルなもんで、映画のようです。すごいなあ。
 美しい、迫真の画面に凝る電子ゲーム機。人間の知能と技を駆使する「従来のゲーム」とは違って、仮想現実空間の構成・体験を主とするツールなのかなあ。



 大昔からある仮想現実空間、「お芝居」。
 松竹座で行われた、一幕物の喜劇二本立てを観に行きました。
 二本とも、いがみ合っている人たちが色々あって和解するという筋立てで、喜劇というより人情もの。
 そういう筋書きなので仕方がないのですが、大声で互いに罵り合う場面が、どうしても笑えない。コミカルに演じられていて観客から笑いが起こっていても、なんかそういうの、ヤな感じがしてしまうのです。
 ちゃんとハッピーエンドに終わって良かったですが(まあ、喜劇ですから)、自分はほとほと、温厚な平和主義者なのだなあ、と再認識。

「人形作家 あわの あつこが創る―童謡詩人・金子みすずの世界―」2013/12/26 15:50

 動くはずがないのに、今にも駆け出しそう。
 喋るはずがないのに、今にも声が聞こえそう。
 喜怒哀楽が、今そこにある。
 東文化会館での人形展へ行ってきました。最終日のためか、思ったより人多め。
 主に昔の子供たちの姿を描いていて、表情や体つきがとてもイキイキしていて、お人形特有の冷たい感じがありません。
 着物姿の子供たちが遊ぶ様子は、なんかノスタルジックです。七夕の短冊の横で手を合わせる子供なんて、見たことありませんし。
 作者は、「こだまでしょうか」で有名になった詩人の作品に感化されたということで、何点かの作品には金子みすずの詩が添えられていました。
 これが、意外と、アイロニカルなのです。
 お魚が大量に獲れた漁村の賑わいを描いているかと思ったら、海の中ではお魚の御弔いしてる、なんて・・・・・・
 童謡詩人、というので、あたたかく優しい人道主義なのかと思っていたのですが、
 弾けるような子供たちの横で、ちょっぴりショッパイ世界