「ナショナル・トレジャー」2016/02/08 00:03

今年に入ってから結構いいペースで映画観に行っていますが、それでもまだまだ見たい作品も見逃しちゃった作品もたくさん。
昨日録画してあった土曜プレミアム、2004年、ディズニー作品。
とっても正統派な「宝探し」映画。「インディ・ジョーンズ」とか「グーニーズ」とか思い出します。正直謎解きのあたりは良く理解できていなくて何かコジツケっぽく感じましたし、米国建国の歴史には疎いので要所要所での主人公たちの感動がピンと来なかったりするのですが。
でもスパイアクションっぽい作戦行動やアクションは面白かったです。主人公側だけじゃなくて宝探しの競争相手の人も(最後のツメ以外は)ちゃんと有能に動いていたことも良かったです。敵役がショボイとご都合主義っぽくなったり緊張感が失せますから、ここ重要です。
独立宣言書を守るために女の手を放して放り出しちゃうのは笑いました。それでいて、もっと古いお宝の保管場所に盛大に火の気を上げるという・・・もちろん、映画的な「見せ場」としての演出だっていうのは分かるのですが、小説として書くんだったらお宝の内容を細かく列記する感じになるんだろうなあ。

「嘆きのピエタ」2013/06/30 15:50

 韓国映画って、どうも私好みじゃないっていうか、あんまりおもしろいと思ったことはないのですが、これは、途中で眠くならず、飽きずに観ることができました。
 昨年のヴェネチア映画祭金獅子賞受賞作。韓国映画史上、三大映画祭のグランプリを取るのはこれが初なんだそうです。
 天涯孤独で冷酷な借金取りたてをする男の前に、彼の母親を名乗る女が現れる。
 この女の正体とか目的とかは、映画の最初のワンシーンでいきなり察しがついてしまうのですが、しかし、この女優さん(チョ・ミンス)の存在感がすごかったです。冷たい炎のような目で、不気味な凄みがありました。
 ストーリーはツッコミドコロが多くて、上手く人物やエピソードを繋げているのですが、まとまり過ぎて嘘くさい。現代韓国社会の闇をリアルに描く、って感じではなく、現代の残酷童話、と解釈するべきかと思います。
それでも、人々の情念の深さは、あの国の国民性なのかなあって思いました。みんな愛情にあふれているのに、なんか歪んでいます。
画面は貧しくて陰鬱で殺伐としていて、サイケデリックですらありました。
 そんな中で、母親の持つピンクの携帯電話のデザインだけが、
 カワイイ。
 そこだけは、工業大国韓国ですって感じのハイ・センスを見せてくれていました。いや、韓国ではあれが普通レベルで、「あれよりダサいケータイは売ってない」のかな?

「のぼうの城」2012/12/08 21:36

 映画の帰りにギョーザ屋へ行くと、偶然、萬斎ファンの御嬢さんと隣席に。

 男たちが戦うことを決意し、愛刀を左側から右側へ持ちかえていく。圧倒的大軍の前に降伏ムードで暗かったのが、一転してテンションが高まっていく。
 そんな昂揚感に騙されそうになるが、実はこの戦、勝った方も負けた方も犠牲は大きく得るものは少なかったと思う。田圃は水没、お城もメチャメチャ、お姫さまも……
 エンタテイメント色の強い映画ですが、死の冷たさもモチロン描かれます。
 だからこそ、エンドロールがよかった。現在の忍城跡、かつて戦のあった土地が、長閑な田園風景となっている風景。ここから三成たちは城を眺めていたのか、なんて、現代につながる歴史情緒をも感じさせて。

 ベストセラー小説を映画化、というのは良くある話ですが、映画化するために脚本を小説化、ベストセラーになってしまう。メディアミックス万歳です。
 主役ののぼう様、野村萬斎がハマりすぎでした。あのカエルの陣羽織と兜。言動が不審人物チックでぶっちゃけ「バカ殿」とイメージがかぶります。そして超イキイキと田楽を踊る姿。
 ものすごく存在感のあるキャラクターの傍らで、一歩もヒケを取らず、騎馬武者の格好よさを示したのが佐藤浩市でした。序盤、城下を馬で疾駆するする姿の凛々しさに目を奪われます。
 のぼう様の幼馴染役である彼は、でくのぼうと呼ばれる男を「しようのない奴」と呆れているのですが、しかし、のぼう様の決定や行動や存在感によって、事態がすすすっと好転していく様に驚きの表情を見せてくれるわけです。
 男勝りのお姫様や「相棒」のカイト君とキャラのかぶる酒巻なんかは、時代劇っていうより漫画チックでしたね。
 登場人物の描き分けが上手い作品です。敵方もしかりで、石田三成なんてのぼう様とは別の意味で「バカ殿」でした。お目付け役の大谷君が「ダメだよ、止めとけ」と言ってくれていること全部やっちゃう。アホの子です。秀吉の真似をしたいばっかりに小勢の城相手に水攻めなんて大がかりなことを始めて。やがて大谷君も「しゃあないなあ勝手にしろよ」てな感じになります。
 しまいには「自分には軍才がない」と認めながら「でも大戦を指揮したい」などとはた迷惑なことをのたまい、実際、後に関ヶ原で大軍率いて木端微塵に負けちゃうわけです。学習しろよ。アホやなあ、でもなんか憎めない。
 ホンマに、彼らは一体何のために戦ったのか。
 損得を算盤勘定して、割り切りたくなかった。
 ただ、力を尽くして戦うために戦った。男のロマンってことなんでしょう。

「ナイト&デイ」2012/11/04 23:34

 薬漬けヒロイン!!
 日曜洋画劇場。久しぶりに眠たくならない、テンポがよく肩の凝らない娯楽映画でした。
 謎の男と関わって、とんでもないトラブルに巻き込まれたヒロイン。
随分な広範囲にわたる逃亡劇なんですが、毎度毎度、主人公が薬で意識が昏倒している間にいつの間にか長距離移動してるってのがもう、おかしくって。しかし実際にこんな異常事態では、普通に足手まといになっちゃう相手を手っ取り早く眠らせておくっては、ありそうではあるなあ。
トム・クルーズの格好よさ。アクションも面白い。こんなに人をボコボコ殺しちゃう主人公ってのも久しぶり。
キャメロン・ディアスの、黄色いドレスに黒いゴツイめのブーツとバッグを合わせたスタイル、アンバランスさが可愛かったです。

「忍たま乱太郎 忍術学園全員出動!の段」2012/01/03 11:41

 保健委員からの、お知らせでーす!

 すっごい、癒されました。
 結構な長寿アニメの、昨年公開された劇場版。
 正直言って、「こんなにいっぱい忍たまおるん!」てくらい、知らない登場人物いっぱいなのですが。先生や、上級生のみなさん。それでも、彼らがみんな愉快で気の良い連中だってことがちゃんと分かります。
 オイシイなあ、将来有望そうな先輩がた。
 チョーク入れや出席簿で敵忍者と戦ったり、基本ギャグアニメなのに、時代考証しっかりしてるのも忍たまの特徴。
 今回は、戦や、あくどい殿様たちから村の平和を守るため、忍術学園が総出で抵抗戦をするお話。
 村の防備を固める準備をする様子がまた、本格的で。子供向けだからって、決してナメた制作をしていないんですよね。
 懐かしさと新鮮さと。とても、楽しめました。

「南極料理人」2011/01/04 10:09

 こないだ見た「武士の家計簿」でも堺さん、善良で真面目な仕事人を演じてらしたのですが、こちらは、もすこし、ゆるい感じ。


 ごはん食べに、南極まで来たんじゃないから。
 舞台は南極、小さな基地。そこの料理人は、不自由な環境下にいながらも味付けから盛り付けまで、実に見事な仕事ぶり。しかし、食卓に並ぶ美味そうな料理を前に、基地スタッフの面々はさほど関心を寄せず、なんだかガッカリ……
 料理人が主人公ですが、料理漫画のように料理の美味しさを追及するわけではなく、「かもめ食堂」のように美味い料理の周囲に人の和が出来る、というのとも違う。
 逆なのです。
 各々の心情というかテンションによって、食事は美味くも味気なくもなるって感じでしょうか。

 究極の単身赴任と銘打ち、昼も夜もあるようなないような世界で、誰もが(一部を除き)帰国の日を待ちわび、日本の妻子を恋しがり、遠距離恋愛の果てに彼女に振られ……
 まあ、どんな環境であれ人間が生きている限り喜怒哀楽が生じるもので、そこに料理が添えられる……添え物にしては、料理を美味そうに撮りすぎかもしれません。
 なんかテーマが伝わりにくい映画でした。大きな事件が起こるでもなく、地味なんですね。みんなその道のプロフェッショナルたちのはずなのですが、仕事しているより遊んでいる場面の方が多い。冒頭からマージャン、体操ビデオのレオタードお姉さんにニヤケるおじさんたち、漫画読んで、私設バーでカクテルを作り、ピンポンしたりボーリングしたり野球したり。いくら好きだからって、オーロラ観測そっちのけでラーメン食べてるし。
 一番緊張感を殺ぐのが、やたら出てくるパン一姿(それがエンディングにまで繋がるのですが)。そんな薄着で南極、凍死しないものなんでしょうか。

「日本以外全部沈没」2010/12/02 17:12

 タイトルだけで笑えます。日本が世界にケンカを売った(笑)。
 原作は筒井康隆の(小松左京公認の)短編小説。それをアホっぽく膨らませた映画。

 タイトルどおり、日本以外の世界中が海に沈んでしまうブラック・コメディ。
 真っ先に沈んだのがアメリカ大陸で、真っ先に避難して来たエアフォース・ワン。
 次々と他の大陸も沈んで、当然円以外の通貨が暴落。大金持ちだったハリウッド・スターですらダンボール・ハウス住まいで、ウマイ棒を万引き(なんでか、うまい棒)。
 威張る日本国首相。ご機嫌取りの某国「侵略は水に流しました」「神社にお参りしました」・・・・
 鍋の中で王様のように白く輝く豆腐(アメリカが沈んで原料の大豆が不足しているから)。
 外人メイドを雇うのが日本人のステータス。
 不法外人を「追放」する組織の結成・・・・・・
 歪んでいく社会の中で、触れ合った真心。
 ベタですが、手袋の童話(ロシア民話だったっけ?)がいい感じの挿話になっていました。たくさんの種類の動物たちが、一つの手袋の中で仲良くしている。
 動物達の中に、「人間」はいないのですが。