「季節の記憶」2025/06/19 23:45

保坂和志著、中公文庫。97年に谷崎潤一郎賞、平林たい子賞受賞の、お散歩小説。
ストーリーらしい物語は無く、主人公が語るのは、幼い息子との会話、近所の兄妹達との会話、他の知人達との会話、そして彼が暮らし息子達と歩く鎌倉の、四季の風景、地形。
会話の内容も、具体的な出来事よりも、それを知覚する人間の原理を追求するような、哲学的なもの。時間とはどういうものか、言葉とは、季節感とは。
淡々と。止まること無く続く日々。