「エイプリルフールズ」2015/05/01 23:51

四月バカの話なのに観に行ったのは五月一日。
しかし、いいバカ映画でした。
監督や役者の名前で映画を見に行くことは多いのですが、今回は脚本家の古沢良太目当て。映画の「キサラギ」やドラマの「リーガル・ハイ」「デート」など、真面目なコメディのオリジナル脚本で楽しませてくれます。
今回は群像劇で、複数のエピソードが微妙に重なり合う構成。一つ一つの「嘘ネタ」は割とベタでどっかで聞いたことあるようなものなんですが、構成が上手いのかセリフ回しが良いのか、キッチリまとめてつなげて盛り上げて。
役者陣では、松坂桃李の下衆くてチャラいダメ男っぷりが新鮮でした。いつも二枚目系だからねえ。

「ペルシャ猫の秘密」2015/05/16 14:58

久しぶりに日本のミステリ作家のちゃんとした推理小説を、と思って手に取った、20世紀末頃の発表作品だったのですが。
全然、ちゃんとしていません。まっとうな謎解き感が全然ありません。
有栖川有栖って、割と著名な推理作家だと思っていたのですが、厳密なロジックによる謎解き重視ではないのですね。
関西という土地の雰囲気と関西弁による軽妙な会話がメインの売りで、事件や謎解きは、なんかうっすい。
軽い短編集だったからかもしれませんが。
自分の学生時代には一大勢力を誇っていた。
ミステリ小説、というジャンルが。
GWに読んだ「ビブリア古書堂」シリーズとか、本屋大賞をとった「謎解きはディナーの後で」みたいな半ライトノベルな分野に圧されるのも納得な気がします。
古風な殺人事件と探偵の活躍を読もうと思ったら、古典ミステリに行くしかないのでしょうね。