「永遠のソール・ライター」2021/03/08 23:59

前から気になっていた写真展。NHK日美でもやっていた。ちょうど京都駅を経由するので、面接帰りに行ってきました。
50~60年代の白黒及びカラーが中心。ピントを合わせた被写体と、それ以外の部分との関係性が面白い。白い花と、花売りの男性の黒いシルエットがなんだかミステリアス。鮮やかな赤い傘と、傘に隠れて顔の見えない人物は、どちらが主とも従ともつかずお互いを引立てあっている感じ。
秘すれば花ってことか。ガラス越しに、雨越しに、手すり越しに、光に隠されたり陰に隠されたり。幾重にも重なり合う世界。
I see this world simply. It is a source of endless delight.
何気ない事物を、こんな風にオシャレでチャーミングに見えるって、いいなあ。

「Princess Principal Crown Handler 第1章」2021/03/20 16:15

かわいい、かしこい、かっこよい。
TVシリーズが大変良かったので、劇場版も観に行きました。歴史改変型SF世界のロンドンで、美少女スパイチームが嘘をつく。
英語だらけのオシャレ感。劇場の大スクリーン大音量で、アクションシーンはおおいに満足。どちらが表か裏かこんがらがってくるのは私の頭が悪いからでしょう。
嘘をつき裏と表の自分を演じる。
それは己を崩壊させるか。
覚醒させるか。
TV版では後者のイメージの方がやや強かった。今回の第一章は前者のストーリー。
それがこの先どう転んで行くのか。明らかにされていない謎や伏線がてんこもりなのに、次回上映がだいぶ先なのがなあ……。ただでさえコロナの影響で上映時期を引き延ばされているのに。タイミングは大事だ。そう言う意味での消化不良と、やはり一時間弱の容量では食い足りなさも感じる。
もう少し、まとまった分量でみたい作品。

第93回センバツ、二日目、二年ぶりの2021/03/20 16:24

第一試合
天理7-1宮崎商
52年ぶりのセンバツで、初勝利ならず。失策が大量失点の契機になってしまったのが残念。終盤に一点もぎ取ってなんとか完封免れた。
天理の達投手は遠近感が狂う長身ピッチャー、この試合球数がちょっと多いのが気になったけど、二回戦の健康大高崎戦では修正してくるかな。

第二試合
鳥取城北6-2三島商
静岡4強、21世紀枠で初出場の三島商が、犠牲フライで先制。中盤に逆転されたあとも連打で2-3と追い上げて、このチームらしい野球はできたけれど、結果としては九回の投手交代失敗って形になってしまった。
鳥取城北は集中打もお見事だったけど、ポイントは八回裏の守備だと思います。一点リードの無死一塁で、勝負を掛けた三島商の盗塁を阻止して追い上げムードを阻止し、センバツ初勝利につなげる。

第三試合
東海大相模3-1東海大甲府
もうちょっと抽選を工夫出来たらよかったのに、関東対決にして、東海大対決。喜んでいる方も悔しがっている方も同じ縦縞ユニフォームというTV画面泣かせな戦い。試合の方も前半はなかなか安打が出ないゼロ行進で、淡々としたもの。
動きが少ないのも、両チームの守備力の高さ故。だったのに、先制の1点は、東海大甲府のパスボールによるもの。これが決勝点になったらヤダなあ、と思ったげど、1-1に追いついて、試合は延長へ。
結局、相模が甲府の先発若山を攻略し、終盤に交代したエース石田が守り切って勝利。

「花束みたいな恋をした」2021/03/22 10:45

映画の後、飲みに行くでもお茶をするでもなく珍しくラーメン屋へ行ったのは、ヒロイン(有村架純、カワイイ)がラーメンブログをしているのがひっかかったからでしょうか。
引っかかったっていうのは、始めの人物紹介モノローグ以降、影も形も無くなってしまった設定だったから。
恋愛映画を観に行くことはあんまりないのですが、これはネームバリュー(監督、脚本家、主演俳優)と話題性に釣られた感じで。土井裕泰監督は昨年も「罪の声」で人気脚本家と組んでいた。
映画の序盤は微妙な違和感があって、自分も二十世紀の終わりごろに大学生をしていたはずなのに、十数年後の大学生たちの様子にあまり共感が持てない。個人の差なのか、時代の違いなのか、東京と地方の違いなのか。
リアリズムを追求した映画ではないのは間違いないでしょう。実在する固有名詞もたくさん出てくるのですが、時代性を含めた若者たちの状況を、象徴的パーツを積み重ねて作り上げる。その世界は、きわめて記号的です。リアリティがないのにある種の真実が浮かび上がってくるのは、記号を理論的に並べた数式をイメージしました。若い男女の出会いと別れとその後までが、カッチリと組み上げられています。
趣味の合うカルチャー系大学生が同棲を始めるも、生活のために就職してから感性にズレが生じてくる。ピタリと合っていた過去が美しかったからこそ喪失感は大きく、それを抱えたまま共にはいられなくなってしまうお話。

第93回センバツ、四日目、投手力2021/03/23 17:21

今日はいい天気、楽しみにしていた組み合わせ。

市立和歌山の濃い緑と県立岐阜商の鮮やかな紺が美しい第一試合は、注目の小園投手。あの智弁和歌山の攻撃を零封している守備力を崩すため、岐阜商の攻撃はじっくり見極め、代打を送り足を使い、小園投手は四球が増える。
しかし最後の最後、四球から致命傷に到ってしまったのは県立岐阜商の方でした。相手の攻撃をしのぎきり、少ないチャンスをモノにした市立和歌山が1-0サヨナラ勝利。

そんな市立和歌山の守備力を秋に打ち崩している近畿大会優勝校、智弁学園が第二試合に登場。この試合智弁打線が安打数の割に得点を稼いでいるのは、大阪桐蔭の拙守に攻め込んだため。大阪桐蔭は代打も投手交代もなかなかうまく決まらずリズムに乗れなかった。後半からは追い上げ、八回に智弁先発を打ち崩し6-8まで迫ったけど、最後はリリーフ投手に抑え込まれた。秋の決勝戦のリベンジは、お預け。

両チーム堅守、0-0のまま延長に突入した第三試合。広島新庄の花田-秋山の継投もお見事ですが、上田西・山口投手の大エースの貫録っていうか、危なげない投球にホレボレします。
しかし、山口の球数160に達する延長12回裏、広島新庄四番・花田ライトオーバーのサヨナラタイムリーで1-0。
上田西はユニフォームのロゴもカッコ良くて好きなので、夏もまた帰って来てほしい。

第93回センバツ、六日目、雨の中2021/03/25 22:15

1回戦最後のゲームは優勝経験のある常連チームと初出場チームの対決で、下馬評では中京大中京有利。しかし中盤まで互角の戦い、むしろ専大松戸の方が若干優勢なくらいにみえました。7回にスコアボードの0行進を破ったのは、やはり東海大会優勝の貫録・中京。相手のわずかなスキをついてのランニングホームランで2-0。

昨夏の交流試合でも思ったけど、このセンバツも打ち合いより守り合いの試合が多い。投手力大事、それは逆に言うと、投手が崩されたら目も当てられない挽回できないことになってしまうということ。神戸国際大付属は肘に不安のあるエースが早々に降板。仙台育英は足も絡めて縦横無尽に駆け回り、13-5大勝。

秋の関東大会を打ちまくって制した健康大高崎、しかし今日は相手が悪かった。天理の達投手は、明らかに一回戦より調子良くて、速球がバシバシいいコースに決まる。高崎打線も速球打ちに自信ありだったのだと思いますが、力負けして飛球を量産、あるいは高めの球を空振ってしまう。四球が結構多いので塁上で機動破壊のチャンスはあったはずなのに、それ以上の付け入る隙は与えない。被安打2、三塁を踏ませず4-0で八強へ。

第93回センバツ、八日目、八強出そろう2021/03/27 21:46

改めてトーナメントを見返すと、今年観戦したゲーム、自分の応援しているチームの負ける率が高いなあ。

第一試合 智弁学園5-2広島新庄
智弁は一回戦の相手がぐずぐずに崩れていたので実力のほどがよく分からなかったのだけど、前評判通りの攻撃力で、広島新庄の二枚看板を撃破。今年は天理も準々決勝進出している、奈良県オイシイなあ。

第二試合 東海大菅生5-4京都国際
手に汗握る激闘!昨秋京都大会三位からの下剋上で甲子園初出場初勝利をあげた快進撃を、東京の優勝校が阻んだ。東海大菅生は機動力が実らずチャンスをつぶし、嫌な感じのまま五回に2-4と逆転されてしまう。しかし九回裏、代打攻勢大成功で3点もぎ取り逆転サヨナラ。

第三試合 中京大中京15-5常総学院
球数制限を考慮し、二回戦はエース温存の投手起用するチームが多い中、一回戦完封した畔柳投手を先発させて点差が開いてきても七回まで投げさせる、中京の監督さんの考えやいかに。と思ったのだけど、控え投手の調子が振るわないってだけかも。それで終盤失点しているけど、一回戦で三安打だった打線とは思えないくらいノビノビ打ちまくり、積極的に走る。一回戦もダイヤモンド激走ランニング本塁打だった。
強豪同士の好ゲームを期待していたのだけど、常総学院は攻守に精彩を欠いて、残念。

第93回センバツ、準々決勝、大差2021/03/29 19:38

今年は当日券が販売されない甲子園。コロナさえなければ晴天の下一番おもしろいと言われる準々決勝観戦しに行ったのに……
と、思っていたのだけど、雨天順延から一日明けた今日のゲームは、点差が開いた。

天理10-3仙台育英
東海大相模8-0福岡大大濠
明豊6-4智弁学園
中京大中京6-0東海大菅生

天理の達投手は完封した二回戦以上に四死球多かったけど、そんなの全く気にならないくらいには、打撃陣が絶好調。仙台育英投手陣歯が立たない。
東海大相模も、攻守ともに福岡大大濠を圧倒。
明豊は攻撃手段選手起用が見事に当たって序盤から優位に立つ。唯一危なっかしかったのは四球がらみで塁を埋め失点した六回だったけど、ファインプレーで智弁の勢いを止め、大崩れはしなかった。奈良県勢2チーム四強の夢断たれる。
東海大2チーム四強の夢も断たれる。中京の攻撃は今日もナイス・ラン、東海大菅生の先発がバタバタしているうちにあっという間に先制してゲームの主導権を握る。中京の畔柳君は優しげで愛嬌ある顔してピッチングは力強く、頼もしさ半端ナイ。野手も良く走っていい当たりを好捕する。

休養日を挟んであさって、四強激突。

第93回センバツ、準決勝、エースの存在感2021/03/31 16:03

センバツ休養日の昨日はご近所の桜を見物しに長めの散歩に出た。曇り空、桜は見ごろだけど、川沿いは虫が大量に、大量に、大量に飛び回っているんだよなあ。

東海大相模2-0天理
達投手が登板しなくて(脇腹痛いって)ちょっと下がったのですが、仮にエースが状態万全先発したとしても、天理が勝つのは難しかったかもしれない。それほどに、東海大相模のエースが凄かった。一昨日の準々決勝でも14奪三振完封だったけど、好調の天理打線でも歯が立たない。被安打3無四球15奪三振。
決勝でも、投げるか。

明豊5-4中京大中京
昭和歌謡曲風校歌(南こうせつ)が話題になる明豊高校ですが、ブラバン応援に「エリーゼのために」を使うのも印象的。他で聴いたことない攻撃的アレンジでも格好良い、ベートーヴェンの原曲がしっかりしているからだろうか。
明豊は今日も継投、安定感抜群の堅守、そして「ここで欲しい」という場面で着実に策を決め得点する。川崎監督の采配、自分たちの野球。
一方の中京は、今大会初めてエースが先発から外れ、四回に集中打を浴びて5失点。それでも、四回途中登板の畔柳の、さすがのエースの存在感っていうか、精神的支柱ってやつなのか。0-5から3-5まで追い上げ、試合終盤が面白くなってきた。
しかし明豊、最終回の中京の粘りも振り切った。初の決勝進出。