「すずめの戸締まり」2022/12/04 22:09

古来、人類は天災を神や魔物の引き起こす怪異として受け止め、やがてそれらは自然科学のシステムとして認識され、解明されつつある。
ところが、21世紀の今日、人々は再びそれを神話的怪異として物語るのか。
東北の大震災はまだ記憶に新しく、アレをファンタジーの文脈で描かれると少々違和感がありました。
小さい子供が亡くした親を探して泣くシーンには胸が痛みましたが、基本的に明るい性格のヒロインで、女子高生とイケメンの冒険譚。冒険マップは魔法のアイテム・一台のスマートフォン。
機動力の高い椅子のイケメンさんは、「ホリック」で百目鬼くんをやっていた松村北斗くんが声の出演で、今年二作目の神木隆之介くんのお友達役です。
中盤から登場のこのお友達、重くなりそうだったお話をひょいと持ち上げてくれて、数ある神木隆之介キャラの中でも屈指の人気キャラとなること請け合いの好人物。難を言うなら、あまりにも、狙いすぎじゃないですか。
主人公二人をはじめとして、物わかりの良い善人ばかり登場する優しい世界。人物描写だけなら、もう少し屈託を見せる漫画版(まだ序盤だけど)の方が好みです。
新海誠監督特有の、普通の光景を超現実的美麗さで描く手法は控えめで、良くも悪くも普通のエンタメ作品という印象でした。

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