劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ ― 2026/01/12 22:43
正月休みに録画していた、19年公開劇場版シティーハンターを観て、震えるほど懐かしさがこみ上げる。TVシリーズの主題歌が随所に流されていましたし。
主演の神谷明さんは年齢的にもうヒーロー然とした台詞は厳しいのでは無いかと思っていましたが、それでもやっぱり格好良い。お馴染みの、あり得ない感じの戦闘シーンはちゃんと派手で面白い。すごいや。
XYZは、時代劇シリーズみたいに一種の様式として、長く受け継がれていってもらいたいものです。
主演の神谷明さんは年齢的にもうヒーロー然とした台詞は厳しいのでは無いかと思っていましたが、それでもやっぱり格好良い。お馴染みの、あり得ない感じの戦闘シーンはちゃんと派手で面白い。すごいや。
XYZは、時代劇シリーズみたいに一種の様式として、長く受け継がれていってもらいたいものです。
「メインテーマは殺人」 ― 2026/01/04 22:56
THE WORD IS MURDER
著者・アンソニー・ホロヴィッツ自身が事件捜査に関わり、物語の語り手となる形式。
コンビを組む探偵役のホーソーンは、頭が切れて自信家で口が悪く、他者に対して友好的でも良識的とも言い難い。描き方によってはひどく好感度の低い主人公となりそうなのを、語り手が翻弄されたり困惑したり苦情を述べたりする様子が結構コミカルなので、ちゃんとバランスがとれてしまう。
相棒は、相性ぴったりなのが良いとは限らない。意見も好みも食い違って反発しあう位の方が面白いこともあります。
老婦人が殺害されたのは、彼女が自らの葬儀の手配をしたその日の晩であった。
事件自体は、ミスリードの種をちりばめて誰も彼もが怪しく見えてしまうパターン。
舞台は英国、時代はたぶん2011年頃、語り手以外にも実在の人物がちょっとだけ登場。
癖の強い元刑事の人物像はまだ明らかにされていないことも多く、<ホーソーン&ホロヴィッツ>シリーズ、10冊ほど続く予定らしいし、続きも読んでいきたい。
著者・アンソニー・ホロヴィッツ自身が事件捜査に関わり、物語の語り手となる形式。
コンビを組む探偵役のホーソーンは、頭が切れて自信家で口が悪く、他者に対して友好的でも良識的とも言い難い。描き方によってはひどく好感度の低い主人公となりそうなのを、語り手が翻弄されたり困惑したり苦情を述べたりする様子が結構コミカルなので、ちゃんとバランスがとれてしまう。
相棒は、相性ぴったりなのが良いとは限らない。意見も好みも食い違って反発しあう位の方が面白いこともあります。
老婦人が殺害されたのは、彼女が自らの葬儀の手配をしたその日の晩であった。
事件自体は、ミスリードの種をちりばめて誰も彼もが怪しく見えてしまうパターン。
舞台は英国、時代はたぶん2011年頃、語り手以外にも実在の人物がちょっとだけ登場。
癖の強い元刑事の人物像はまだ明らかにされていないことも多く、<ホーソーン&ホロヴィッツ>シリーズ、10冊ほど続く予定らしいし、続きも読んでいきたい。
「爆弾」 ― 2026/01/03 15:56
爆弾で街も人も吹き飛ばす映画。
と、思っていたら、人々の精神面もドカンと破壊する。
自称「スズキタゴサク」が出すナゾナゾ(?)を解いて、仕掛けられた爆弾を捜索する。取調室と捜索現場を舞台に、テンポ良く話が進みます。
役者さんもみんな達者です。取り調べ刑事が主人公のなのですが。人の心理の裏をつついてくる、スズキを演じる佐藤二朗の怪演がインパクト強すぎ。
と、思っていたら、人々の精神面もドカンと破壊する。
自称「スズキタゴサク」が出すナゾナゾ(?)を解いて、仕掛けられた爆弾を捜索する。取調室と捜索現場を舞台に、テンポ良く話が進みます。
役者さんもみんな達者です。取り調べ刑事が主人公のなのですが。人の心理の裏をつついてくる、スズキを演じる佐藤二朗の怪演がインパクト強すぎ。
「ナイトフラワー」 ― 2025/12/31 22:25
内田英治監督のオリジナル脚本は、結構ツッコミどころもあるのですが。ボスが末端の売人に素顔や拠点を簡単に見せちゃうとか。犯罪実録的なリアリズムを求める作品ではありません。昼間の厳しさに根を張った、夜に咲く幻想。
大切なモノを持ち続けるのは、辛く、厳しく、熱く、美しい。
一人は子育てのために。一人は格闘技を頑張るために。
二人の女が手を組んで、薬を売り歩く。
もう、明るい結末になりようがないストーリーですが、彼女たちは暗い泥沼を共に戦い、楽園を目指します。
思ったより力の入った総合格闘技の試合、そしてヴァイオリン演奏が印象的。
大切なモノを持ち続けるのは、辛く、厳しく、熱く、美しい。
一人は子育てのために。一人は格闘技を頑張るために。
二人の女が手を組んで、薬を売り歩く。
もう、明るい結末になりようがないストーリーですが、彼女たちは暗い泥沼を共に戦い、楽園を目指します。
思ったより力の入った総合格闘技の試合、そしてヴァイオリン演奏が印象的。
「小泉八雲集」 ― 2025/11/30 14:03
上田和夫訳、新潮文庫。秋からの朝ドラは視聴していませんが、本書の解説文にあるラフカディオ・ハーンの生い立ちを読むと、観とけば良かったかな、と思いました。混血、異邦人、親族との縁の薄さは、孤独と同時に広い包括性をもたらす。
ある意味自由に、自分の性に合う物を求めていった。
元々は日本人に向けて書かれたのではなく、外国人に日本を紹介する意図で英語で書かれたのですね。小泉八雲の数ある著作から、数編ずつ抜き出し、前半は日本昔話・説話で、懐かしいお話も多数。八雲から観た牡丹灯籠(「悪因年」)が興味深い。
後半は、八雲による日本人観を述べるエッセイ。彼から観た日本人は、己を律して他者を気遣い、それでいて命がけで己の誇りと真を貫く強い民族。特に、厳しく躾けられた武士階級に敬意を抱くが、それは明治時代には失われつつあった。
八雲にとって、日本とその精神は、世界に刻み込まれる永遠に続く、生き物の魂を強く意識できる文化だったのですが。今の日本は、どうなのだろう。
ある意味自由に、自分の性に合う物を求めていった。
元々は日本人に向けて書かれたのではなく、外国人に日本を紹介する意図で英語で書かれたのですね。小泉八雲の数ある著作から、数編ずつ抜き出し、前半は日本昔話・説話で、懐かしいお話も多数。八雲から観た牡丹灯籠(「悪因年」)が興味深い。
後半は、八雲による日本人観を述べるエッセイ。彼から観た日本人は、己を律して他者を気遣い、それでいて命がけで己の誇りと真を貫く強い民族。特に、厳しく躾けられた武士階級に敬意を抱くが、それは明治時代には失われつつあった。
八雲にとって、日本とその精神は、世界に刻み込まれる永遠に続く、生き物の魂を強く意識できる文化だったのですが。今の日本は、どうなのだろう。
民藝誕生100年 京都が紡いだ日常の美 ― 2025/11/23 22:45
Everyday Life
美術史にも仏教史にも無名の僧侶が修行(ライフワーク?)で作成した木製仏像。その柔らかく優しい佇まいに魅了されたことが出発点となった、新たな美の価値感。人がそれぞれの生活の中で生み出し受け継がれてきた民衆的工芸品の、素朴な美しさ。
過度に芸術ぶらないけいど、素材やデザインの素敵な物に囲まれて生活していくって、いいなあ。
その価値観の中に、棟方志功の作品が含まれているのは意外というか、本筋からは離れている気はします。柳宗悦のお弟子さんだったそうですが、棟方作品はもの凄く作家の個性が強くエネルギッシュなので。ただ、木喰仏の根源的な生命力に通じるものは感じます。
美術史にも仏教史にも無名の僧侶が修行(ライフワーク?)で作成した木製仏像。その柔らかく優しい佇まいに魅了されたことが出発点となった、新たな美の価値感。人がそれぞれの生活の中で生み出し受け継がれてきた民衆的工芸品の、素朴な美しさ。
過度に芸術ぶらないけいど、素材やデザインの素敵な物に囲まれて生活していくって、いいなあ。
その価値観の中に、棟方志功の作品が含まれているのは意外というか、本筋からは離れている気はします。柳宗悦のお弟子さんだったそうですが、棟方作品はもの凄く作家の個性が強くエネルギッシュなので。ただ、木喰仏の根源的な生命力に通じるものは感じます。
「ベーコン」 ― 2025/11/08 23:15
豊国神社のライトアップショーを観に行く。ああいうのは、正面真ん前で鑑賞しないと面白さは伝わりにくいのではなかろうか。最後の踊りは舞台が低くて後ろからは全く見えず。あと、上に掲げるスマホも邪魔で。もう少し待てば最前列近くまで寄れたと思うけど、帰っちゃった。
人の世は、形あるものと形の無いもの、二種類でできている。しかしながら、実際は、形あるものに形無いものが投影されたり、形の無いものを受け止めるために何らかの形を要したりする。
私は、両者をわりとキッパリ切り離して考えがちなのが、良くないのかなあ。
2009年6月刊、集英社文庫。井上荒野の短編集は、十編すべて食べ物が題名になっている。食べ物に、男と女(ときおり、その子供)の微妙な不安や連帯が被せられる。
表題作の「ベーコン」では、主人公の女性が四歳の時に家を出た母親と、その恋人である男の育てた豚に、主人公が彼らに対する意識、特別な思いが繋がれている。
人の手によって差し出された食べ物が、人の中に呑み込まれる。元々の形は失われても、別の形の無いものが生み出される。
形の無いものの描き出す手法が、絶妙。
人の世は、形あるものと形の無いもの、二種類でできている。しかしながら、実際は、形あるものに形無いものが投影されたり、形の無いものを受け止めるために何らかの形を要したりする。
私は、両者をわりとキッパリ切り離して考えがちなのが、良くないのかなあ。
2009年6月刊、集英社文庫。井上荒野の短編集は、十編すべて食べ物が題名になっている。食べ物に、男と女(ときおり、その子供)の微妙な不安や連帯が被せられる。
表題作の「ベーコン」では、主人公の女性が四歳の時に家を出た母親と、その恋人である男の育てた豚に、主人公が彼らに対する意識、特別な思いが繋がれている。
人の手によって差し出された食べ物が、人の中に呑み込まれる。元々の形は失われても、別の形の無いものが生み出される。
形の無いものの描き出す手法が、絶妙。
「元彼の遺言状」 ― 2025/11/01 11:51
新川帆立著、「第19回このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
死を目前にした元彼が奇抜な遺言状を残した、その理由は?
が気になって読み進めたのですが、会社経営関係に疎い人間にはなかなかピンとこない動機でした。各所に細かく伏線をちりばめているのですが、そんな理由かよ、と。
主人公の弁護士は金勘定にこだわる人物、ということが強調されていますが、どちらかというと、全体的に他者を見下しがちなスタンスが気になりました。気が強くて有能で、愛嬌に欠くリナ=インバー-スって感じ。
こういう強い系主人公には、ワトソン的相棒がセットでないとなかなかお話としての躍動感が出ないなあ。
死を目前にした元彼が奇抜な遺言状を残した、その理由は?
が気になって読み進めたのですが、会社経営関係に疎い人間にはなかなかピンとこない動機でした。各所に細かく伏線をちりばめているのですが、そんな理由かよ、と。
主人公の弁護士は金勘定にこだわる人物、ということが強調されていますが、どちらかというと、全体的に他者を見下しがちなスタンスが気になりました。気が強くて有能で、愛嬌に欠くリナ=インバー-スって感じ。
こういう強い系主人公には、ワトソン的相棒がセットでないとなかなかお話としての躍動感が出ないなあ。
「くれなゐの紐」 ― 2025/10/29 23:35
血よりも赤い絆の紐はか細くて、しかしそれを頼みにするしかない少女達。2019年刊行の光文社文庫、初出は2014年。須賀しのぶの好む、強い女たち。
大正十二年の浅草を舞台に、姉を探す少年・仙太郎が女装して少女ギャング達と交わっていく。少女小説と言えるほど奇麗事ではなく、悪徳小説と見るには彼女たちの立場は脆い。
ちゃんと表の仕事を持っている娘達もギャング団に所属するのは、そうやって寄り集まって己を強化させないと、他の誰かの食い物にされてしまうからなのでしょうか。
彼女たちの憧れも絆も掟も、不安や憤りの上にある。
主人公こそ15歳の少年ですが、少女達が自由に生きていくために、気丈で強かでいなければならない世界が描かれます。
大正十二年の浅草を舞台に、姉を探す少年・仙太郎が女装して少女ギャング達と交わっていく。少女小説と言えるほど奇麗事ではなく、悪徳小説と見るには彼女たちの立場は脆い。
ちゃんと表の仕事を持っている娘達もギャング団に所属するのは、そうやって寄り集まって己を強化させないと、他の誰かの食い物にされてしまうからなのでしょうか。
彼女たちの憧れも絆も掟も、不安や憤りの上にある。
主人公こそ15歳の少年ですが、少女達が自由に生きていくために、気丈で強かでいなければならない世界が描かれます。
「神の棘」 ― 2025/10/04 16:14
読み終えた後、すぐにⅠから読み直す。ⅠとⅡとで、登場人物の印象ががらりと変わる。
キリスト教、ナチスの支配、ユダヤ人の迫害。須賀しのぶの真骨頂、2010年刊行作品の、新潮文庫版。
マティアスは純粋直情型猪突猛進なフランシスコ会修道士。
アルベルトは知的愛妻家強靱精神のナチス親衛隊。
学友であった二人が、正反対の立場で、第一次大戦後の不況時代から第二次大戦後の、ドイツ、ロシア、イタリアでそれぞれの戦いに身を投じる。
苦しみと憤りの連続。極限状態で誰かを、何かを守りたい。しかし大きな人間社会のうねりの前に、もどかしい。
なんとか知恵を力を振り絞り最善を模索する中で見える、人間の美しさと悲しさ、愛おしさ。
キリスト教、ナチスの支配、ユダヤ人の迫害。須賀しのぶの真骨頂、2010年刊行作品の、新潮文庫版。
マティアスは純粋直情型猪突猛進なフランシスコ会修道士。
アルベルトは知的愛妻家強靱精神のナチス親衛隊。
学友であった二人が、正反対の立場で、第一次大戦後の不況時代から第二次大戦後の、ドイツ、ロシア、イタリアでそれぞれの戦いに身を投じる。
苦しみと憤りの連続。極限状態で誰かを、何かを守りたい。しかし大きな人間社会のうねりの前に、もどかしい。
なんとか知恵を力を振り絞り最善を模索する中で見える、人間の美しさと悲しさ、愛おしさ。
最近のコメント