第104回全国高校野球選手権大会、準々決勝、打て打て2022/08/18 21:55

平日で朝から雨にもかかわらず、けっこう外野席埋まってる。今日のお客さんはラッキーですね。トリプルプレーとか、大阪桐蔭が終盤追い越されて敗退するとか、珍しいシーンに出会えて。

仙台育英6-2愛工大名電
近江7-6高松商
下関国際5-4大阪桐蔭
聖光学院10-5九州学院

春夏連覇ならず。
山口県の高校野球ファンは大歓喜ですね。この勝ち方しかないって感じです。守り勝つのは至難なので、打ち勝つ(最低でも二桁安打打てる攻撃力)野球で、でも早い段階でリードを奪ってしまうと大阪桐蔭打線逆襲のいとまを与えてしまう。取って取られての展開の中で、最終回に初めて1点勝ち越し(4番のタイムリー!)、その裏、攻め込まれながらも守り切った。お見事。

愛工大名電は、自分たちがやりたい野球を、逆に仙台育英にやられてしまった。積極的な走塁に小技を交えて攻め込む。序盤から点差が開くと細かい野球がやりにくい。投手力ばかりが話題になるけど、宮城の名門校は攻撃も隙がありませんでした。

センバツ優勝校が敗れた一方で、準優勝校は辛勝。試合に勝って勝負に負けた感はあるかもしれません。主将対決では高松商業の浅野君が本塁打を含む3安打で圧勝。失策がらみで失点も、けっこう厳しい打球に見えました。不運。
近江の山田君も4番としては2打点だけど、投手としては四死球増えて、足つって降板。1点リードを二番手投手が死守したのは、好材料。

直江がマウンドに上がったとき、九州学院はすでに9失点。今日の大阪桐蔭もそうでしたが、前半を二番手三番手投手でしのいで後半エースを投入して終盤勝負、というパターンが増えた今大会。しかし、好調聖光学院打線を抑えきれず。二年生エースが投げてからは互角だったのになあ。

第104回全国高校野球選手権大会、十一日目、八強2022/08/16 23:59

夏の甲子園も、もう終盤。
今年は横浜、智弁和歌山、天理、明徳義塾など、出場回数20を超える実績と実力がありファンにおなじみのチームが二回戦超えられず。ジャイキリの大会?それはそれで、楽しい。
八強に残ったチームは
・仙台育英:ジャイキリの傾向に飲まれることなく、充実の投手陣(失点すると惜しげも無く投手交代できる)で三回戦も初出場校を抑えて準々決勝へ。
・愛工大名電:春に強いイメージだけど。亡きチームメイトと共に。守備が堅くて捕球後のスローイングを安心して見ていられるなあ。
・高松商:主将の一番ホームランバッターくん、面構えが高校生に見えない貫禄。半世紀以上ぶりの八強の戦いを、三回戦のバントミスを修正して臨めるか。
・近江:ピンチは三振で切り抜け、満塁本塁打までやらかす主将・山田。スロースターターな彼は先制点を献上しがちで、そこから逆転で試合を盛り上げるヒーロー・システム。
・大阪桐蔭:王者の圧力は相手の失策を誘うのか、三回戦の二松学舎大付属のらしからぬミス。エースの完封もあり、万全。
・下関国際:三回戦で中国地方対決を制し、準々決勝で王者に挑む。好調な打線で、あの投手陣から点をもぎ取れるか。
・九州学院:「村神様」の弟・村上選手(顔!そっくり)の打撃がクローズアップされるけど、三回戦を完封した2年生エース・直江君もイイじゃないか。
・聖光学院:この夏は日大三、横浜、敦賀気比、と甲子園優勝経験のあるビッグネームを撃破。敦賀気比打線を1失点に抑える守備力。

去年みたいな近畿大会!?なことにはならずまずまず地域的に散っていますが、関東勢は八強に残らず。打倒・大阪桐蔭を果たすのは、どこだ!!!

第104回全国高校野球選手権大会、九日目、VS関東2022/08/14 16:10

日曜日、二回戦最後の三試合、東京・関東から3チーム。

朝寝坊をよそに、第一試合から好ゲーム。
前半は点を取っては取られ、また取り返す展開。後半は3-2のままで守り合いが続き、そのまま勝利した聖光学院、甲子園での対横浜戦初白星。横浜は聖光学院の攻撃をよくしのいだけど、打てなかったなあ。

地元・兵庫の公立高校登場で、第二試合は大応援。
しかし社高校、前半は防戦一方。7-0になった時はもうこれで終わったか、と思われましたが、七、八、九回でジリジリ追い上げました。ああ。序盤の失策が無ければなあ。
二松学舎大付属は、勢いに乗る大応援の後押しにも慌てず騒がず、7-5で逃げ切り。

センバツ王者が、第三試合で力を見せつける。
とにかく大阪桐蔭の攻撃時間が長いので、「鎌倉殿のテーマ曲は改めて聴くと格好良いなあ」って感じにブラバン演奏を堪能する試合になってしまった。守る方でも、一回戦では出なかった前田投手が、面白いように毎回奪三振。追い込まれると決め球のチェンジアップを打てない。この投球はもう少し見ていたかったけど、大量得点もあって五回までで引っ込みました。この試合、代打もばんばん出して、大阪桐蔭登録メンバーほぼ全員甲子園でプレイしたんじゃないの。
聖望学園だって激戦区・埼玉を勝ち上がってきたんだから、もう少し競り合うんじゃないかと思われたのですが。19-0。
三回戦で対戦する東東京・二松学舎大付属、どうする!?

第104回全国高校野球選手権大会、八日目、変則2022/08/13 23:39

浜田5-3有田工
九州学院14-4帝京第五
国学院栃木5-3智弁和歌山
敦賀気比8-6市立舟橋

今年の夏の甲子園は、日程が変則的。大会開始前にコロナ感染が発覚した4チームの初戦が最後になるように。一年前だったら即出場辞退だったでしょうから、ナイス配慮。ですが、チームに感染者が出ると回復を待つまで練習ままならず。今日の第二試合は荒れたゲームで点差も開きましたが、愛媛・帝京第五高校もこれが本来の力ってことはないでしょう。
そして、満を持して、49チームの最後に登場(本当なら七日目のはずが、変則日程のため八日目に)した、昨夏優勝・智弁和歌山。
対するのが、開幕ゲーム快勝した国学院栃木で、試合前半を3投手で細かくつなぎ智和歌強力打線を抑え、六回からエース盛永(気迫!吠える!)を投入して後半勝負。このシンプルで分かり易い作戦がきれいにはまる。一回戦でも見せた積極的な走塁もあって勝ち越し、さらに主将のソロ本塁打まで出て突き放し、最後はエースが昨夏王者の反撃を封じた。
大阪桐蔭対抗馬、最有力(近畿大会で勝っているからなあ)チームが、初戦敗退。
「新世界」コクトチ、台風の目となるか。

第104回全国高校野球選手権大会、二日目、大黒柱2022/08/07 23:10

第一試合 八戸学院光星7-3創志学園
継投VS大黒柱。
岡山・創志学園は終盤満塁のチャンスを活かせなかったのが痛かった。逆に、捉えられたエース・岡村に、この夏退任の長澤監督は、最後までマウンドを託しました。

第二試合 愛工大名電14-2星稜
伝統校対決。接戦が期待されましたが、二回までに10点差ついて早々に勝敗が決まってしまう。愛電がおなじみの足攻を絡めたのびのび攻めるのに対し、センバツで活躍したマーガードがピリッとしないままで。
野球は九回二死から、最後までわからない。なのですが、序盤でここまで点差が開き、この暑さを思うと、コールドゲームを考える必要も出てくるか……。

第三試合 鶴岡東12-7盈進
と、思ったら、序盤失策でグズグズだったチームが中盤立て直してちゃんとゲームを作ることもあるからなあ。広島・盈進は全員野球で序盤の劣勢を跳ね返そうとしたけど、山形・鶴岡東の3本塁打で突き放される。

第四試合 近江8-2鳴門
センバツ準優勝VS一回戦敗退。
と言うと差があるように聞こえますが、それでも楽しみな一戦だったのは、鳴門は大阪桐蔭との接戦だったから。公式戦であの打線を3点に抑えるって、間違いなく全国屈指のディフェンス力、投手力。
が、その守備力を以てしても、申告敬遠されてしまう近江・山田。四番打者としてもエースとしても、力強い存在感。高校生に対して「鉄人」なんて言うのは変な感じですが、確かに走者を負ってまともに勝負するのは怖い。
しかし、大黒柱一本で滋賀を勝ち抜いてきたはずもなく、敬遠後に2点タイムリー、逆転!
鳴門は監督不在(コロナ??)のハンデもありました。冨田投手は近江打線に球数増やされて、降板。

第104回全国高校野球選手権大会、開幕、スタイル2022/08/06 19:39

開会式の行進は主将のみ。プラカードのみのチームも。
もう3年目だというのに、未だ感染症の暗い影がぶわりと背後に張り付く。

第一試合 10-3
先に主導権を握ったのは日大三島、エースで4番の松永選手が投打に活躍。ところが、中盤からピッチングが微妙に調子に乗らない。チーム全体の歯車が狂う、失策がらみで追いつかれ攻撃も攻めきれず。
逆に、国学院栃木の二年生エースは、何かに目覚めたような投げっぷり。同点無死満塁のピンチを無失点で切り抜けた、その気迫が勝利を呼んだ!
ナマズ音頭と「新世界」のリズムに乗って、二回戦の相手は、昨夏優勝の智弁和歌山だ。

第二試合 7-3
監督さんがOBだから当然かもしれませんが、大分・明豊のチームスタイルは智弁和歌山に似ている。強力打線で攻め、複数投手継投で勝利をつかむ。
三十年ぶりに群馬大会を勝ち抜いた樹徳高校は、攻撃スタイルは送らずにバスター、応戦スタイルは合掌!!中盤に3-3に追いつき、試合を盛り上げました。

第三試合 6-5
京都国際高校、森下投手。昨年の甲子園で大きな注目を集めたものの、今春はセンバツ開幕直前に新型コロナ集団感染で辞退。その後、故障のために投げられない日々が続く。
そんな過程を経て、戻ってきた甲子園のマウンドで、彼は穏やかに微笑み、打たれ、三回で降板したのでした。
高校野球は楽しいですか?
一関学院の下投を打ちあぐね、点差を広げられ劣勢が続き、そして終盤、5-5の同点に追いついた。白熱の試合は延長戦へ。
大エースはいなくとも、投手をつなぎ、打線をつなぎ、きっと京都大会も、そうやって勝ち抜いてきたのでしょう。
延長11回、6-5サヨナラで一回戦敗退。
甲子園は楽しかったですか?

2022夏、大阪大会決勝2022/07/30 15:25

午前中までにお洗濯お掃除お買い物を済ませ、1時試合開始前までにオツマミとタカラ缶チューハイを用意して。
大阪にいた頃なら、原付飛ばして舞洲まで見に行ったかもしれない。今日はTV観戦。

履正社は今年から新監督(自分と同い年……)体制となり、夏の大会で11連敗という対大阪桐蔭戦の負の歴史に挑む!
迎え撃つセンバツ優勝チーム・大阪桐蔭は、余裕っていうか貫禄っていうか。四回までに5-0で試合を決定づけ、その後もジリジリ攻めていく。
とにかく勝負強い。ココゾというところでしぶとく安打を積み重ね、積極的な走塁を加点に結びつけ、凡打になっても走者を進める形でただではアウトにならない。逆に守備では、相手の好機を潰していく。しつこく牽制して刺し、連打を浴びた後にダブルプレイを取る。被安打8で零封なのだから、履正社の良いところを出させないディフェンス。
この暑さですが、両校とも複数投手制で決勝までの疲労は最小限に抑えてきたはずです。それでこの差だからなあ。特に印象的だったのが、星子主将のしぶとさでした。
7-0で、大阪桐蔭が夏の甲子園へ。

第94回センバツ、八日目、不戦勝2022/03/27 23:31

荒天の予報は土曜の試合を延期させ、
好天でも感染症が日曜の試合を一つ潰した。


第一試合 6-2
北陸の名門も、昨夏は新コロのために石川大会辞退の無念を経験しました。
星稜が理想的な思い通りの試合展開。先発がゲームを作り継投も上手くゆき、打線も活発で四番の本塁打も出た。前半までで5点差がつき、大垣日大は最終回にもう一点返すのがやっと。

第二試合 2-1
レベルの高い投手戦。関東大会の成績から明秀日立は打撃力のイメージが強かったのですが、守備力も十分。先制して、このまま押し切るかとも思ったのですが。
最後に勝敗を分けたのは、執念の差か。
市立和歌山8八強進出おめでとうございます。力投のエースが、自らサヨナラのタイムリー。
しかし、明日の準々決勝があまりにも不利で。連戦の市立和歌山と、本日不戦勝(広島商……)で休養十分の大阪桐蔭って。

第94回センバツ、五日目、大差2022/03/23 16:48

本日はお休み取って、お掃除、お洗濯、高校野球。

第一試合  5-4
市立和歌山、2年連続でイイ投手を甲子園に連れて来てくれました。米田投手の安定感。打撃も中軸が勝負強く、優位に試合を進めていく。
花巻東も最終回、1-4から追い上げ底力を見せてくれましたが、遅すぎた反撃。

第二試合 8-0
鹿児島の離島・大島高校はセンバツ出場二回目、初出場は21世紀枠で、それから年月を経て九州大会準優勝で堂々の甲子園返り咲き。
しかしその花は関東大会優勝の明秀日立に蹴散らされる。大野投手は強気の投球でワタシ好みなんですが、四球が増え、野手が飛球を捕れず、序盤までに8点ビハインド。攻撃も併殺でつぶされることが多くて、格の違いを見せつけられる。

第3試合 22-7
21世紀枠は3校とも初戦敗退。3チーム目の福井・丹生は名門・広島商にめった打ちにされる。序盤に4-3と逆転したときには盛り上がったのだけど、その後は抑えられ、それ以上に、守れない。春夏通じて初出場チームに、悔しい雨が降る。
そして広島商の、これだけ点差がついても一切緩めぬ攻撃姿勢。

ちょっと、高校野球の話、異例2021/09/04 22:23

秋風が吹き、虫の声が宵闇を震わせる。新米を炊く。
季節の移り変わりを思いつつ、夏の大会を振り返り。

智弁和歌山高校、優勝おめでとうございます。中谷監督(学生時代の後輩、Aちゃんと同級だったという)は選手としても優勝、母校に戻り監督としても頂点に立ち、監督就任数年で高校野球界のてっぺんを獲ったわけです。
しかしながらこの人は、プロ野球選手としては(確か、堂々のドラ1だったはず)目覚ましい活躍だったとは言い難く、苦しい思いをすることも、少なくはなかったでしょう。
そんな年月を経て、栄冠は君に輝く。

と、祝福する気持ちがある一方で、本当はこの智弁対決では、奈良・智弁に初優勝してもらいたかった。和歌智の方はスケジュールや対戦相手コロナ感染のために奈良智よりも二つも試合数が少ない。さらに、決勝までに智弁学園は横浜や明徳義塾という優勝経験のある強豪2チームと対戦しているのです。消耗度が違う。誰のせいでもないんだけど、こういうのを「運も実力の内」って言うのでしょう。

異例づくめだった103回大会で、驚きの発表がありました。試合の順延がさらに続けば、甲子園で昼間は高校野球、夜は阪神戦をやる。それ、できるんや!!天候のため予定が進まないと「阪神が戻るまでになんとか」と言われ続けていたので。大人の事情でできないものと思ってました。
でもまあ、タイガースだって「阪神戦やるから高校野球の続きは別球場でやってね」なんて、公式発表できるわけないよなあ。

そして、計画発表された時から「ナイス提案」と評価されていた、女子高校野球初の甲子園ゲーム!
もともと、選手休養日で甲子園が開いてしまう日に女子の決勝戦をやるはずでした。天候のために予定が狂い大変だったとは思いますが、やって良かったね。TV放送しなかったのはもったいない。自分もスポーツニュースでしか見ていないけど、女子高生たちの笑顔の輝いていること、眩しい、キラキラだ!
甲子園の野球少年たちが、時に苦しげに表情をゆがめ、いろいろ気負いすぎてしまっているのが気になっていました。
野球、楽しんで。