「劇場版BLEACH 地獄変」2010/12/21 11:16

 叫びだしたら止まらないのでがんばって自制しますが、もう七年くらい前からルキアちゃんファンです。なんであんなに可愛いのでしょう。
 主人公のほうは、少年漫画のヒーローとしては申し分ないパワーアップを果たしているけど、もうちょっと人間として、男として成長してもらいたいもんです。まあ、(なんか世界を背負うようなバトルやってるけど)高校生の男の子なんてあんな感じなのかもしれませんが。
 でも、アツ苦しく叫んだり、戦闘したり、各種シーンの構図の格好良さにダマされるんですよ。

 と、いうわけで、しばらく前に観た、少年漫画の劇場版。
 一番の見所はオープニング。クライマックスシーンより迫力あり、最初からテンション上がります。主人公、人間の形してないのに格好いいってスゴイ。
 ストーリーは「ダマされた!」って感じで。お話よりも、劇場版ポスターや何やらで騙される。凝ってる、というより遠まわしすぎてクドイやり方はもうお馴染みです。
 シスコンのお話でもあります。私は妹萌えってよく分かりませんが「今日の晩御飯何がいい?お父さんいないからお兄ちゃんの好きなもの作るよ」なんて言ってくれる妹がいたら、血相変えて「俺が護る!」ってなるのも納得できます。
 妹を助けに地獄へ飛び込む兄と。
 妹を護れずに地獄に堕ちた兄。
「だから俺は、全ての奴らに俺と同じ思いを味わわせてやることにしたんだ」
 いますよねー、自分の抱えた怒りややり切れなさを他人にぶつける困った人。根底にあるものが「狂気」による悪意っていうのが、なんか「地獄」っぽいです。
 あともう一人、ルキアちゃんのお兄ちゃんがいますが、この人は流石ですね。登場シーンは短いのにバッチリ目立っちゃう、オイシイ人です。
 劇場版第三弾で、ラストのコンで泣いたとのクレームがきててんやわんやになった(笑)ために今回はぬいぐるみのコンは出番なしになったそうですが、彼は登場しては踏まれたり破かれたりヒドイ目に合うのがお約束なのに。「地獄変」小説版ではちゃんとコンがぞんざいな扱いを受けていて良かったです。

「聖徳太子の密使」2010/12/21 23:59

 「かわせみ」シリーズも好きですが、平岩弓枝作品に最初に興味を持ったのは「西遊記」で、この「聖徳太子の密使」も同じ系統、妖怪変化マジカル道中です。
 聖徳太子の娘である珠光王女が、王子の姿になって船に乗り、斑鳩の宮から難波津へ、瀬戸内を抜けて九州、沖縄、東南アジアにインド、果てはエジプトまで旅をします。
 魅力的なのが王女よりもそのお供たちで、北斗、オリオン、スバルという3匹の猫なんですが、とてもユーモラスで、実にかいがいしく王女につくし、行く先々で王女に従って妖怪を退治し困っている人たちを助けていきます。
 とても微笑ましいのですが、やはり「西遊記」に比べると物足りないです。
 思うに、光ちゃんも猫たちも、なんか真っ直ぐでいい子過ぎるんですよね。やはりこういうパーティー小説は、乱暴者の猿が素直に成長していくとことか、トラブルメーカーの豚とか、疑うことを知らずに騙され続ける坊さんとか、それぞれの欠点とか悩みとかが相互作用して面白くなっていくものなんですね。