岸田繁交響曲No.2 ― 2018/12/03 12:27

過去2回下賀茂を訪れた時はいずれもお天気がイマイチでしたが、3度目にして快晴。鴨川デルタのトンビも気持ち良く旋回する初冬の空。糺の森の紅葉グラデーション。
学生の頃、ラジオで耳にした「東京」に感じた切なさと温かさ。
当時から色々アグレッシブに活動していた、くるりの岸田さんが、オーケストラで交響曲やるって最初に聞いた時はなんかのネタだろうかヤラセだろうかと思ったものですが。作曲はDAW(でじたる・おーでぃお・わーくすてーしょん)で、スコア編集は別のかたがなさっているということで、ちょっと納得。そんな時代だ。
一発で終わらず第2弾もやるということで、ひとつ聞いてみようかと、京都コンサートホールへ。一度、京都市交響楽団の演奏も聴いてみたいと思っていたし。
この企画には当然そういう狙いがあったのでしょうが、普段オーケストラの公演聴きに来ることの無い感じのお客さん方。楽章間で拍手が出る(ホントはよろしくないっていうけど、普通の感覚ではやっぱりそれアリなんだろうなあ)。
時に気怠く、時に軽妙に。その奥に、ジワジワ、ムズムズと抒情がある。4楽章とも、くるりっぽくて面白かったです。
しかしそれ以上に面白く感じたのが、アンコールの「宿はなし」。
40歳の師走になって、20代に聴いていた楽曲に回帰していく……
学生の頃、ラジオで耳にした「東京」に感じた切なさと温かさ。
当時から色々アグレッシブに活動していた、くるりの岸田さんが、オーケストラで交響曲やるって最初に聞いた時はなんかのネタだろうかヤラセだろうかと思ったものですが。作曲はDAW(でじたる・おーでぃお・わーくすてーしょん)で、スコア編集は別のかたがなさっているということで、ちょっと納得。そんな時代だ。
一発で終わらず第2弾もやるということで、ひとつ聞いてみようかと、京都コンサートホールへ。一度、京都市交響楽団の演奏も聴いてみたいと思っていたし。
この企画には当然そういう狙いがあったのでしょうが、普段オーケストラの公演聴きに来ることの無い感じのお客さん方。楽章間で拍手が出る(ホントはよろしくないっていうけど、普通の感覚ではやっぱりそれアリなんだろうなあ)。
時に気怠く、時に軽妙に。その奥に、ジワジワ、ムズムズと抒情がある。4楽章とも、くるりっぽくて面白かったです。
しかしそれ以上に面白く感じたのが、アンコールの「宿はなし」。
40歳の師走になって、20代に聴いていた楽曲に回帰していく……
「恋文」 ― 2018/12/11 00:17
放送中の連城三紀彦原作のドラマは、ヒロインの言い分が支離滅裂で展開も都合よすぎて(貧乏くさいお客さんに親切にしたら有名なアーティストでしたって、古すぎないか!?)、初回に感じたドロドロ感が生ぬるくなってしまって残念。
でも、そもそもこの作者はミステリー風味の人情話が本分だったのかなあ。
と、短編集「恋文」を読み返して思う。登場人物の心の機微を巧みにすくい上げ、難しすぎず軽すぎず、間違いなく面白い5編の物語。
なんだけど、皆さん心根がキレイキレイで、「愛する人のために己のエゴをグッと抑える、それこそが愛!」という価値観が物語の根底にある。
それは正しくその通りなんだけど、それが5つ連続でこられるとなんだか物足りなく感じてしまう私はひねくれてるのかなあ。
でも、そもそもこの作者はミステリー風味の人情話が本分だったのかなあ。
と、短編集「恋文」を読み返して思う。登場人物の心の機微を巧みにすくい上げ、難しすぎず軽すぎず、間違いなく面白い5編の物語。
なんだけど、皆さん心根がキレイキレイで、「愛する人のために己のエゴをグッと抑える、それこそが愛!」という価値観が物語の根底にある。
それは正しくその通りなんだけど、それが5つ連続でこられるとなんだか物足りなく感じてしまう私はひねくれてるのかなあ。
宮島 ― 2018/12/23 12:16
宮島スタンプラリーの参加賞は山田屋さんのもみじまんじゅう詰め合わせでした。おいしく頂きます。
土曜の会議で大阪市内へ出るのに合わせ、いろいろ予定を組む。
まずは金曜一日お休み取って、一度見てみたいと思っていた厳島神社へ。その前夜から夜行バスに乗り、いきなりドヨンと疲れる。7時05分のフェリーから、瀬戸内に臨む鳥居を眺める。鳥居の真下まで歩いて行くとさすがに大きい。足元にたくさん五円玉が散らばっている。
奈良のより小ぶりな鹿たち、緑の松と石燈籠が並び、朱のお社、そして海。なるほどキレイな景色です。欲を言うならもう少しお天気が良ければ。ロープウェーから海を見下ろしている時、雲の隙間から帯状に光が差してくるのはイイ感じでした。
弥山山頂の展望台はまだ新しくて、ユニークな屋根の作りが面白い。そして標高535メートルを、下山は徒歩で。巨岩有り滝有り砂防堤有りの山歩きは面白かったけど、足がガクガクしてくる。早朝からの強行もあって、フラフラした状態でお昼に穴子飯と焼牡蠣をいただきました。
その頃には潮も満ちてきて、鳥居も神社も海の上。この神秘的なコンセプトが平安の末期からあったわけです。そして、それを実行させたのが―
どこにあるのかなかなか見つけられなかった、清盛塚。誰もいない小さな丘の上には台風被害の倒木と思われる丸太の束が打ち捨てられ、その先に崩れかけた小さな灯籠が。……美しい景観に荘厳な社、それを見下ろす、巨大権力者の夢の跡。盛者必衰の理。
土曜の会議で大阪市内へ出るのに合わせ、いろいろ予定を組む。
まずは金曜一日お休み取って、一度見てみたいと思っていた厳島神社へ。その前夜から夜行バスに乗り、いきなりドヨンと疲れる。7時05分のフェリーから、瀬戸内に臨む鳥居を眺める。鳥居の真下まで歩いて行くとさすがに大きい。足元にたくさん五円玉が散らばっている。
奈良のより小ぶりな鹿たち、緑の松と石燈籠が並び、朱のお社、そして海。なるほどキレイな景色です。欲を言うならもう少しお天気が良ければ。ロープウェーから海を見下ろしている時、雲の隙間から帯状に光が差してくるのはイイ感じでした。
弥山山頂の展望台はまだ新しくて、ユニークな屋根の作りが面白い。そして標高535メートルを、下山は徒歩で。巨岩有り滝有り砂防堤有りの山歩きは面白かったけど、足がガクガクしてくる。早朝からの強行もあって、フラフラした状態でお昼に穴子飯と焼牡蠣をいただきました。
その頃には潮も満ちてきて、鳥居も神社も海の上。この神秘的なコンセプトが平安の末期からあったわけです。そして、それを実行させたのが―
どこにあるのかなかなか見つけられなかった、清盛塚。誰もいない小さな丘の上には台風被害の倒木と思われる丸太の束が打ち捨てられ、その先に崩れかけた小さな灯籠が。……美しい景観に荘厳な社、それを見下ろす、巨大権力者の夢の跡。盛者必衰の理。
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