第82回センバツ、九日目―八強激突2010/04/01 01:05

 準々決勝を一日4試合やるのって、何年ぶりでしょうか。
 一番盛り上がると言われるベスト8対決ですが、試合のスコアは結構一方的やし、色々あってなんか心躍らないワタクシですが。
 みんなの甲子園観てて、ちょっと浮上してきました。

 第一試合。
 敦賀気比、打たれまくり。日大三に10点も取られてしまいました。一回戦で先発した投手は、今日も出られなかったみたいですね。
 日大三・山﨑投手は被安打3、完封。

 第二試合。
 エース有原、4番丸子。広陵の投打が噛み合う。初回から主導権を握って5-1。
 中京大中京は、最終回に1点返すのみ。

 第三試合。
 興南・島袋投手、甲子園初完封。打っても5得点。ガネコ君、(沖縄の人って名前難しい)連続安打こそ途切れたものの、今日もチャンスで打ちました。
 帝京は、昨日延長を投げた伊藤投手を投げさせませんでしたね。

 第四試合。
 大垣日大も二年生エースを温存したのですが、北照に快勝。10―1。
 北照の又野投手、早々に降板しましたが、昨日の怪我の影響もあったのでしょうか。

第82回センバツ、準決勝―雨のち曇り2010/04/02 22:53

 どうせ一日順延するなら、第一試合も翌日にやってくれれば良かったものを。
 偶然、職場の昼休憩中にTVに移っていたのが、あの八回裏でした。結構強い雨の中で5-4、実力伯仲の好ゲームだ、と思っていたら、実に残念なことになってしまいました。一転リードしていた広陵が、この回だけで、10失点。ひどい……。
 どんどん打たれるのは日大三の強いスイングを褒めるとしても。降りしきる雨、反れる送球、ちっとも増えないアウトカウント、開いていく点差。観ていて辛くなってきましたよ。
 最終回、14―9まで差を縮めた広陵の攻撃は、最後まで諦めない闘志のなせる業か、単に大量リードで日大三校の気が緩んだのだと見るべきか。

 私はもともと、準々決勝の後、準決勝の前に一日休養日を設けるのが理想だと思っています。しかし、雨天順延は一回戦のうちにあることが多いんですよねえ。
 だから、昨日はちゃんと朝からしっかり雨、降って欲しかったですが(関係者の方々は大変でしょうが)。
 中途半端に一試合だけ順延になった準決勝第二試合、興南-大垣日大ですが、これも、大差がつきました。
 興南は本当に、打線が力強くなりましたねえ。10得点。
 大垣日大二年生エースは二回で降板、打つほうも4安打で完封されてしまうという、正に完敗。
 大量リードに守られ、興南の島袋投手は七回まで温存されましたが、明日の決勝戦、日大三校の打線との対決は、いかに。

第82回センバツ、決勝戦―南風2010/04/03 16:20

 お昼ごはんのカレーを食べつつ、TV観戦です。

 六回の表、4点とって逆転した興南の攻撃は、正につなぐ野球って感じで素晴らしかったです。
 しかしその裏、直ぐにホームランで一点差にし、スクイズで同点にした日大三もまた、豪も柔も使いこなす上手さにしびれました。
 なんだかんだ言っても、決勝が良く晴れた土曜日になってくれて嬉しいです。
 でも序盤は、面白くないなあって思いましたよ。連戦の影響か、興南・島袋投手は制球定まらず、バックもポロポロ失策出すし。ここまでの4試合で、一つしかエラーなかったのに。それで二回に2失点して、三回には本塁打も打たれて、このまま一方的な展開になるんじゃないかと、危惧したのです。
 杞憂でした。島袋は投球を建て直し、中盤に5―5になってからは、点の取り合いから一転、投手戦へ。
 両エース譲らぬ投げあいの果て、先に崩れたのは、日大三・山﨑投手でした。
 山﨑投手、いい選手ですよね。投げてエース、打っては大会タイ記録の13安打な今大会。しかし延長12回、エラーで走者を許し、投球が崩れてきて、降板。
 準備のできていない二番手投手を襲う、興南打線。一気に10―5、その裏を守りきり初優勝。島袋は198球完投、それだけ投げても球威は衰えず。
 一回戦から堂々たる戦いぶりで、沖縄勢としては一昨年の沖縄尚学以来二年ぶり、九州勢としては三年連続のセンバツ優勝。雪国のハンデって最近はあんまり聞かなくなってきましたが、南国の有利っていうのは、あるのかなあ。
 日大三校もがんばりました。指笛鳴り響く甲子園はまるで沖縄勢のホームのようですが、その中で豪快な2本の本塁打。打線ばかりが注目されますが、守備もなかなかのものです。だからこそ、最後の乱れが惜しかった。
 両チームに拍手。

 センバツが、終わってしまいました。

「野ブタ。をプロデュース」2010/04/10 21:13

 TVドラマにもなった、白岩玄のデビュー作。アイデアが面白いですよね、いじめられっ子をクラスの人気者に仕立て上げるっていう。
 すぐに読み終わりそうだと思って図書館で借りたら、本当に早かった。読むのん遅い私でも二時間くらいで、ティーンズ小説かネット小説かと思うほど。いまどきの小説は普通に文章の中に(笑)なんて出てくるのですね。
 分かりやすいのですが、ボキャブラリーの貧困さが…まあ、高校生たちの会話の、その薄っぺらさがミソだったりしますが。
 この間観た映画「パレード」と同じ感じなんですね。近すぎず遠すぎず、なヌルくて居心地のいい人間関係を、器用に築き上げていく主人公。
でもそれじゃあ、退屈なんで、いじめられっ子のプロデュースを面白がって始めてしまうのです。その過程は、確かに小気味良いものがあるのですが。
 正直、頭が良くて何でも器用にこなして覚めた目で周りを見下してる主人公は、好きになれませんでした。言いたいことは良く理解できるんですけどね。私自身がそんな無難に調子よく立ち回ることのできない質なので。クラスの人気者だったはずが、一つの綻びでふわふわふと作り上げた地位が崩れていく様子も、なんだか不思議な感じでした。
 したたかで、脆弱。

「シャーロック・ホームズの生還」2010/04/11 10:40

 世界一有名な名探偵が、還ってきた!
 今、映画でもやっていますねえ。19世紀末のロンドンなのになんかアクションたっぷりなのと、探偵のビジュアルに違和感を感じて、観に行くのは二の足踏むのですが。
 ホームズは子供の頃すごく好きだったのです。嫁に行くならホームズみたいな男性が良いと真面目に考えていたくらいです。
しかし今、読み返してみても、一体この変人のどこら辺がそんなに魅力的なのか、その理由がさっぱり分かりません。分からないのですが、正体不明のトキメキを覚えてしまうのものまた、事実なんですよねえ。
 思うに、語り手であるワトスン博士が、とことんホームズに心酔していて、しかも大変な褒め上手なところが大きいのではないのでしょうか。ワトスンのホームズ大好きパワーが、伝わってくるのではないでしょうか。
 今回読んだのは、光文社文庫、日暮雅通の新訳版。昔とおんなじ挿絵が懐かしい(だから、映画版が余計に違和感ある)。
 何度も読み返しているので、記憶に残っている話も多かったですが、楽しく読めました。
「空き家の冒険」:モリアーティとの戦いで死んだと思われたホームズが、ロンドンに帰って来た!自らを狙う殺し屋を罠にかける。
「ノーウッドの建築業者」:名探偵に、小細工のし過ぎは厳禁。
「踊る人形」:有名な暗号解読もの。
「美しき自転車乗り」:ストーカーもの。
「プライアリ・スクール」:誘拐事件。上流階級の大物のスキャンダル。
「ブラック・ピーター」:極悪な船乗りが殺され、無実の青年に疑いがかかってしまう。
「恐喝王ミルヴァートン」:ホームズでも正攻法では勝てない相手。しかし、女性の恨みを買って無事なわけがありません。ホームズの特技の一つに<金庫破り>が付け加えられる。
「六つのナポレオン像」:超有名な話。人間味あるホームズの姿。
「三人の学生」:研究のために学生街に居を移したホームズ達に持ち込まれた、カンニング事件。なんか、さわやかな締めくくり。
「金縁の鼻眼鏡」:超有名な話、手がかりの鼻眼鏡一つで鮮やかに犯人像を言い当てるホームズ。ロシア革命の気配がチラホラ。しかし、「十五世紀の僧院の記録ほどわくわくさせられるものはないよ」って、ホンマですか?ホームズ多趣味だ。
「スリー・クォーターの失踪」:ホームズ流尾行術。でもこれって反則くさい。
「アビィ屋敷」:ホームズ物は、被害者より犯人の方がいい人なケースが結構あります。これも、私設裁判でケリをつけちゃう。
「第二のしみ」:第一次大戦の気配がちらほら。超重要な事件を、そんな解決方法で、よく依頼人が納得してくれたものです。まあ、紳士的手段ですけど。

「龍馬伝」2010/04/13 02:01

 一昨年と去年の主人公が若かったこともあり、今年の大河は登場人物の年齢高すぎるんじゃないかと思っていたんです。坂本龍馬って三十代前半で暗殺されてますよねえ。
 しかし、そんな違和感など些細なことと思わせる、今年の大河ドラマの面白さ。最初は完全に主役を食っていた香川照之さんの快演・怪演、そして段々と格好良くなっていった福山・竜馬。
 なんだか哲学的・思索的・お坊ちゃん的ないい人だった龍馬が、様々なエピソードを経てきちんと段階的に成長していく様子が、とても説得力あるのですよね。脇役の皆さんも大変いい味出しているのですよ。決して性格の良い人ではないけどなんか憎めない弥太郎とか、なにげに男前な性格の弥太郎の嫁さんとか、たった一回しか出てないけどその熱い情熱が印象的だった吉田松陰とか。
 弥太郎と並んで副主役的な武市半平太も、竜馬に比べればとっても小粒な人間で、自分の使命感とプライドを原動力に酷い事もしてしまうけど、完全には憎めない人。卑小な部分もあるけど、人間的な情もちゃんと見せていますから。
 第二部からは岡田以蔵編って感じです。凄く純粋で可愛いキャラなのに、この時代の暗い部分を浮き上がらせます。
 なんか、「尊王攘夷だ、この国を乗っ取ろうとする異人を追い払え」っていう攘夷志士の皆さんを見ていると、「神の名の下にこの国を乗っ取ろうとする外国人に自爆テロだ」っていうテロリストの皆さんの原型なのかなあ、とか思います。
 幕末って、いろんな勢力の様々な思惑が入り混じって時代が動いていて難しいと思っていたのですが、「竜馬伝」はとても分かりやすく、説得力があり、それでいてダイナミックに時代を表しているんじゃないでしょうか。
 龍馬の冒険と成長とともに、視聴者もこの時代を感じていけるような。

「名探偵コナン 漆黒の追跡者」2010/04/17 21:31

 昨日は冷たい雨降りでしたが、今日は春らしい、いい天気。
 洗濯物をたたみつつ、昨夜録画してあった金曜ロードショーを観てた、土曜の午後。

 嘘みたいに毛利探偵事務所に関係のあった刑事さんが勢揃い、な広域捜査本部とか。
 とにかくツッコミどころ満載ですが、秘密の組織なハズなのに、あんなにも派手な動き(ヘリで京都タワーを銃撃、その後嘘みたいな反撃を受けて墜落)を見せてしまって、事件後どういう形で処理されたのか、後日談が非常に気になります。
 コナン君も単独でドンドン動いていたし、どう言い訳したのでしょう。私の好みでいえば、探偵といえば相棒が必須で、誰かと組んで事件を追って欲しかったかなあ。
 登場人物がたくさん出てくる劇場版コナンですが(そして、話の焦点がボヤケてしまうことが多いような)、MBPは、蘭ねえちゃんへ。東京からコナン君探しに速攻で京都まで移動した行動力と空手アクションに拍手。
 今年も映画やるそうで(今年はキッドですか)、バンバンCMやってますが、まだ続いているんですねえ、コナンって。もういい加減、黒の組織と決着つけてほしいんですが。

「怪談 牡丹燈籠」2010/04/19 00:09

 これも、ずいぶん前に録画してあったのを、ようやく観ました。
 死んだ恋人が死霊になって男の下へ通ってくる。男は相手が死んでいると知らされて、びびって家にお札を貼るのですが、諦められないお露さん。
 女は一途で、怖い。そして男の愚かしいこと。
 牡丹灯篭なんですが、お露さんはあんまり怖くないっていうか、影は薄かったです。お露の乳母のほうが迫力あって。
二幕構成で、一幕はお露さんが男を取り殺すまで、そして一幕で金欲しさに幽霊に協力した夫婦の末路を描いた二幕。
 大河ドラマでもいいトコの坊ちゃん的若侍をやっていたので、そのイメージのまんまだった瑛太。彼も真面目な感じに演じていて悪くは無かったのですが、どうしても段田安則に比べて弱かったなあ。
 夢か現か、と、なんか幻想的な構成も試みていましたが、それはちょっと、中途半端に複雑になったような。ストレートに、女の怨念が中心に来るものだと思っていたんですが。

夏の大会終了2010/04/24 11:58

 急に寒くなったりして、天候不順な今日この頃ですが。
 ふいに聞こえてきた、蝉の声。
 TVアニメのおおふり第二期です。第一期のような応援団やブラバンの賑やかさが無くなったと思ったら、いっちゃんのモノローグに、本当にさりげなく、夏の切なさを感じる蝉の音。
 原作表紙を取り入れたオープニングから、ハートわしづかみです。
 最高ですね、細かい演出が。1クールしかないと聞いて、不安だったのですが、野球シーンのカメラの位置というか、見せ方が抜群に格好良いです。少々テンポが速すぎて台詞を聞きとりにくいのが残念ですが、スピード感重視ならこれもアリでしょう。
 アクションの他にも、美術・背景の気合の入り方も凄いもんです。細かいトコまでリアル。
 あまりに細かいんで、いっちゃんのユニフォームの校名が線描きだったり、ヘッドスライディングでは土煙上げたりユニフォームを汚して欲しいとか、観てるこちらも、かえって細かいところが気になってきたりしるのですが。
 原作のほうもようやく新刊が出て、西浦の夏が終わってしまいました。
 今のレベルで、TVアニメ、そこまで突っ走ってくれるかな?