「JUNK HEAD」2021/05/03 11:41

昨夜の「情熱大陸」で動物彫刻家の女性が取り上げられていた。精密さ、という意味では最新3Dプリンタの方がリアルに制作できるのだろう。しかし、人の心をつかむのは、精彩さなのだとしみじみ思った。
……ペットロスのお金持ち相手に、いい商売になる気がする。


映像素人による短編自主製作映画が評価され、100分長編に生まれ変わって商業公開された。
ストップモーションアニメというやつで、映像には効果とか加工が施されているが、キャラクター背景小道具は1/6ミニチュア。3Dアニメより物理的存在感があり、躍動感では着ぐるみ特撮映像ほどではない印象。
大変な労力と情熱を感じさせる映像で、キャラはなめらかに動き回り、多種多様な人造生命体の造詣も不気味可愛い。
壮大な世界観も自分の好みだけど、ストーリーは「ここで終る!?」という続く感。セリフは全て未来語(?)で加工音声、プロの役者の演技力によってキャラを立てることもできないので、映像力のみで観客のイマジネーションを喚起しなければならない作品。
人類が生体を人造物化した設定(外観はマネキン、というよりレゴブロックの人形)で、主人公(いちおう人間)は冒険の過程で何度か破壊・改造されて記憶も飛んだりしているものだから、物語の中心人物にもかかわらず最も愛着を持ちにくい存在だった。
進化して寿命を克服した、空虚な人間。
物騒な地下世界の異形達の方が、生きている。