「貝に続く場所にて」2022/02/27 16:08

主人公は著者の石沢麻依さんと同様西洋美術史の研究者で、最初の2、3行で「これはキツイ、とっつきにくい」と分かる文章・文体。
舞台は津波に襲われた東北とコロナに襲われたドイツのゲッティンゲンという、重さ・閉塞感。
人の記憶と、記憶を刻まれた物があるならば、時間や空間の隔てを飛び越え、交流し対面できる。本来この時代のゲッティンゲンには存在しないハズの何かが、幽霊となって混じりあう。
テーマや世界観自体は割と好みで、しかし決定的に読みにくくて疲れる作品でした。色々な要素に意味を込めた、企みに満ちた表現なんだろうな、とは思うのだけれど。

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