オランダ―ブラジル2010/07/03 01:32

 前半、ブーイングの如く、ひときわ大きく鳴り響いたブブゼラの大音声。

 ブラジルは、期待していたポルトガル戦がなんかダラダラやってて面白くなくて(もう予選突破は確実なゲームだったからなあ)、その再現かと思われたのですが。
 前半10分のミサイルのように飛び込んでいった先制点も、素早いパス回しも、ブラジルの強さを感じさせたのですが、どうにも、オランダが奮わない。ゲームに面白味がないのです。
 しかし、後半からオランダ攻めてきました。早い時間帯で相手のオウンゴールを誘って同点。ゲームが白熱してきます。そしてついに逆転、そうそう、デンマーク戦で見たオランダの攻撃力って凄かったよ。
 それからは、試合はエキサイトしてきたっていうか、ブラジルが苛立ってきたっていうか。今大会で初めてリードを奪われて、退場者まで出て、空回り。
 オランダが余裕をもったまま、2-1で4強へ。

ドイツ―アルゼンチン2010/07/04 02:01

 スタンドで大喜びの独・メルケル首相。
 お手上げって顔したマラドーナ監督。
 大変面白いゲームでした。攻めて守って、世界のトップチームのぶつかり合いって感じでした。
 4-0と点差が開いてしまったので終盤はちょっと観戦の集中力は下がったのですが、それでも2―0ぐらいまでは、白熱していました。
 早いパス回しのドイツ、力強くドリブルで切り込んでいくアルゼンチン。
 ドイツは守り勝つイメージが強かったのですが、先のイングランド戦といい、どんどん点とっていきますね。
 点差を見ればドイツの攻撃力が勝っていたように思えますが、守備力の差のような気もします。ドイツはゴール前に行ったボールに飛び込んでいって得点。一方アルゼンチンは、ゴール前に上手くボールが転がったと思ったらオフサイド、ドリブルで切り込む技は凄いのですが完全にフリーにはなれずDFに当たり、外から打つシュートは枠に入らないかGK正面か。DFの、ゴール前を固める集中力の差に見えたのです。

 アルゼンチンもそうですが、ドイツも先制点のミュラーを始めとして若い選手が多くて今後も楽しみですね。そんな中で、ドイツはこの試合2得点、32歳のクローゼが守備に攻撃にいい仕事していました。セルビア戦でこの人が退場になった途端にドイツに隙が生じて失点したのですが、ベテラン(日韓W杯でハット決めたときはホント若かったのになあ)の存在感はそれだけ大きかったってことでしょうか。

 南米チーム好調だったこの大会で、ブラジルに続きアルゼンチンも準々決勝で敗退です。

「明日への遺言」2010/07/11 07:53

 必殺仕事人2010
 あの髪型や踊りはどうなの、と思いましたがストーリーは面白かったです。
 でも、八丁堀のいない仕事人。



 藤田まこと追悼で、昔書いた映画の感想。


 小泉堯史監督は、「雨あがる」「博士の愛した数式」が良かったので、期待していました。
 のっけから「ゲルニカ」でした。ある意味卑怯です。インパクトあるに決まっています。
 続いて、「映像の世紀」風に、航空機による無差別爆撃による被害が、時代を追って映像とナレーションによって語られます。大きなスクリーンに映し出される焼けた死体。原子爆弾のところでは、ナレーション抜きで映像のみです。
 それから、藤田まこと演じる岡田資中将の、裁判を待つ毅然とした姿。きちんとした折り目正しい様子は存在感があって、ここもごちゃごちゃナレーションを入れないでほしかったな、と思いました。
 ナレーションは竹之内豊。
 無差別爆撃で非戦闘員の女子供も殺しまくった兵士を、裁判にかけずに処刑したのは有罪か。
 そういう風に論点を持っていった裁判は、普通に法廷モノとしても楽しめました。
 主人公は、ちょっと立派過ぎるようにも思いましたが。あくまでも「報復ではなく、処罰だ」と主張するところとか。
 仏教を信仰する彼は、次第に他の戦犯達の教祖様の如くなっていき、無差別爆撃について真面目に論争してくれた法廷に、感謝の意を述べます。
 それでも、実話の重みと藤田まことの演技力に、納得させられてしまいます。
 エンディングは、森山良子が歌っていましたが。
 それよりも、意外といい声してる藤田まことと、他の戦犯達によって唱和される「ふるさと」にしみじみしてしまいます。
 こーこーろーざーしを
 はーたーしーてー。
 いーつーのー日―にか
 かーえーらーんー。

そんな感じで、処刑台へ。

「ザ・ロード」2010/07/12 00:51

 終末の世界。
 同じ時期に、タイトルも世界設定もそっくりな映画が公開されているのには笑いましたが、映画の内容は全然笑えませんでした。
 原作が米国のベストセラー文学で、映像もストーリーも役者の演技も、大変クオリティの高い映画だと思います。
 でも、感動的というより、気持ち悪い。世界の絶望感が強すぎて。最後にほんの少しだけ希望を見せてくれているのが、かえってそれまでの気持ち悪さを増幅させているようで。
 気分が沈んでいる時や食事前なんかには観ないほうがいい映画。
 空が厚い雲に覆われ、寒冷化して10年。枯れ木の森やゴーストタウン、どこまでも生き物や生活の気配の無い荒廃した風景ばかりが続き、飢えと病に苦しみ、人が人を家畜のように食料とし、希望の見えない旅が続く。
 登場人物には名前がありません。
 父と子が旅をする話です。寒いから、というだけの理由で南を目指しているのですが南へ向かえば事態がよくなるだろうと、本気で信じているようには見えません。
 父親は子供に「良き者」でいるようにと教えるのですが、ある日とうとう、自殺するために二発だけのこしていた弾丸の一発で、他人を殺してしまいます。
 この父親が、荒んでいるんですよねえ。自分たち以外の人間はみんな危険人物とみなして、明らかに悪い感じに咳き込んで。希望の見えない状況で必死に息子を守ろうとしているのですから無理も無いのですが、子供に自殺の仕方なんて教えないで欲しい。
 この状況でどこまでも優しくていい子な息子もちょっと異様な気もしたんですが、しかし、それでも、「良き者」であり続けた息子の言い分が正しかったわけです。
 父親は、どんなに思い出が辛くても自殺した妻の写真を捨てるべきでは無かったし、怖くても人と関わるべきだったのです。
 無垢な息子よりも嫌な経験を多く積んでいる分、それがとても難しいことなのだと、理解はできるのですが。

「雨鱒の川」2010/07/17 09:09

「あの2人は、話さなくても分かるんです」
 というお話。

 タイトルにある「雨鱒」とは、どうも川の主的なお魚のようで、主人公の心平くんは、この雨鱒と友達になったり、耳が聞こえないしゃべれない女の子となぜか会話できてしまう、絵が上手な男の子。
 小学生なのに尋常でない絵の上手さだと思ったら、雨鱒の絵がパリの国際児童コンクールに入賞してしまう!
 ストーリーは割りとシンプルですが。
 ちょっとだけファンタジックで、微細な人物配置で、背景は北海道の雄大な風景、という私好みの佳作。空気がいいです。
 いくら大自然の中とはいえ、イカダで駆け落ちはやりすぎかなあ、とも思いましたが。
 主人公の絵も目を見張るものがありましたが、音楽もステキだなあ、と思ったら、音楽プロデュース 葉加瀬太郎。
 サントラ欲しいです。中古屋探してみようかな。

「紅の豚」2010/07/19 00:19

 今朝の「題名のない音楽会」で加藤登紀子が歌っていたのですが。
 この映画で一番格好いいのは、彼女の演じる酒場のマダムと、彼女の歌うエンディング「時には昔の話を」だと思います。そして男たちよりも、女たちのほうがなんか元気で強い。
 以前、金曜ロードショーでやっていたので、久しぶりに見返した「紅の豚」ですが、改めて観るとホント、コメディー色の強い映画だなあと思います。最初に誘拐された女学生たちのお茶面なこと。がんばって飛行艇を修理して、飛行艇乗りの誇りがどうとか言っていたのに、決闘の締めはボコボコの殴り合いっていうのには唖然としました。
 物語の背景は、ファシズムやら戦争やら恐慌やらで暗い感じなのですが、登場人物はみんなそれぞれに味のある、逞しくていい人ばっかりです。そこが面白い。
 だからラストは、人間もまだまだ捨てたもんじゃないと、豚が人間にもどったのだと、そう解釈したいです。

 この夏のジブリ映画はどうしようかなあ、観に行こうかなあ。

2010年NHK大河ドラマ特別展 龍馬伝2010/07/20 01:40

 完全に日本家屋なのに、三色旗を掲げたフレンチレストランだったりで。
 三条通といい、東山の「ねねの道」といい、京都を歩くと可愛いお店がいっぱいでついつい覗いて回って、あれもこれも欲しくなるし予定よりも異動に時間がかかってしまうしで。
 京都はいつも日帰りなんですが、一度宿をとって時間を気にせずゆっくり散策するのもいいなあ。

 三連休最終日は、京都文化博物館での大河ドラマ特別展の最終日でした。十一時過ぎに到着したら、列が出来ていて。人が多くて進まない…
 まあ、楽しかったですけどね。この手の特別展で解説テープを借りたことは今までなかったのですが、今回は香川さんのお声なので借りました。何度も再生。

 ミュージアムショップを眺めるのも好きなんですが、龍馬が食べたカレーとか、胡散くさ。「日本を今一度せんたくいたし申候サブレ」なんて、普通の小判型に洗濯板風の溝を彫ってあるだけな手ぬきっぷりに薄笑い。
 幕末維新番付クリアファイルはお気に入り。「横綱 第十五代将軍徳川慶喜」という感じで名前を並べてあって凄く格好いいのですが、現代人のオリジナルアイディアではなく、幕末にそういう原型があったということに驚き。

 東大路通りを南下して八坂神社へお参り。厄除け、した方がいいのかなあ。

 この暑いのに、舞妓さん姿で歩く、観光客。

 維新の道を通り、霊山護国神社へ。洛中の東の山際の、ひときわ眺めの良いところに、龍馬と中岡慎太郎のお墓。
 その他にもたくさん幕末の動乱で散った人々のお墓があるのですが、龍馬にしろ木戸孝允にしろ高杉晋作にしろ、それぞれの出身地にちゃんとお墓、あるんじゃないのかなあ?

 ここでも龍馬特集でしたが、どちらかというと、大河ドラマ特別展よりも方が面白かった霊山歴史館。展示品の種類の多さや貴重さは大河ドラマ特別展の方が充実しているのでしょうが。空いていましたし、実物の砲弾や銃に触って重さを確かめるとか、写真用に新撰組羽織を無料で貸してくれるとか、映像解説とか、小難しくなく楽しめる。
 大河ドラマ特別展で退屈そうにしていたお子さんも(親の趣味で連れて行かれたんだろうな)、こちらなら良かっただろうなあ。
 ミュージアムショップも、品数は少ないけど面白い。番付クリアファイルもあったし、売れ筋NO1の蒔絵シールもステキでした。笑ったのが、土方歳三のしおりセット。彼の素朴というか、コメントしづらい意味不明俳句を用いなくったって……

 行きは京阪三条で降りましたが、帰りは四条祇園でスタンプを押す。もう一箇所、駅でスタンプ押せば参加賞がもらえるんですが、どうしよう。

桐青野球部編2010/07/21 16:15

夏ですね。
南からは、センバツ優勝校が連覇を目指して甲子園一番乗りの声を上げ。
近いトコからは、母校の野球部が二回戦を突破して。
夏ですね。




おおふり、読み返しちゃう。


 西浦野球部は、創部一年目の新チームだったりバッテリーが過去にトラウマあったり将来はイチロー級かと思うほどすごい選手がいたり巨乳美女が監督だったり、結構特殊な設定があるのですが、桐青野球部は普通に一般的にすごく良いチームだと思います。特に奇抜なサプライズもなくお茶の間に中継されていそうな強豪です。
 それで、西浦野球部には無い(でもいずれは生じるはずである)、伝統とか先輩後輩とか最後の夏とか、そういうオイシサを桐青野球部は見せてくれます。
 高校野球を見ていると、よく思うことがあります。「次こそ、がんばってほしい」
 大きな敗北を糧にして。
 来年こそ、甲子園に行ってほしい、桐青野球部。
(漫画でここまで応援しちゃうなんてホント「おおふり」だけです)

「親指からロマンス」2010/07/22 01:50

 椿いづみブログで色々書いてあったので、古本屋で立ち読みした少女マンガ。
 マッサージするの大好きなヒロインと、背中超凝ってる色男の話。
 なんですが、主人公たちがイチャイチャやっているのよりも、その周囲のサブキャラクターをメインにしたエピソードの方が断然わたしの好みだったりします。設定作るの好きなんでしょう、作者のキャラに対する愛が感じられます。
 ですから、あれやこれやのエピソードの決着が付かないまま終ってしまったのが非常に残念です。主人公サイドは(もう今更何言ってんの?てな感じでしたが)きちんと納めてあったのですが、その他の色々で伏線が消化不良なのです。
 作者自身もブログで未練タラタラなこと書いています。新人漫画家が担当さんのボツ攻撃に抗うことは出来なかったのでしょう。思う存分書かせてあげれば、もっといい話になったでしょうに。話が暗くなるような気もしますが。

 「俺様ティーチャー」は、中途半端せずにダラダラ書き続けてほ

ふんわり名人2010/07/24 00:43

 今年は春が涼しかったため、例年よりだいぶ遅く、風鈴を引っ張り出す。
 ベランダに吊るしたそれは、ちっとも鳴らない暑い夜。


 大阪大会、三回戦の壁が厚いなあ、うちの母校。8Cかあ。





 職場のお姉さんがお奨めしていた煎餅。ふんわり名人。黄粉餅味。本当に黄粉餅の味します。原材料にもち米が記載されているので煎餅の仲間になるのでしょうが、しかしどちらかというと砂糖のほうが多いんじゃないでしょうか。
 口の中で、とろける甘み。軽い口解けに、いくらでも食べられそうなお菓子です。